おでかけ大好き

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船を編む

2012-11-27 03:20:11 | 本に暮らす
今一番、有名な小説の賞は、本屋大賞かも。

一番読まれている本。

その証拠に、図書館の予約で、私史上最長の半年近く待ったかもしれないね。

私も大衆文学派なんで、直木賞チェッカーだけれども、

あれもなかなか、ん?なチョイスだからな。

万城目さんが獲れない時点で。(自己チュウ判断)


三浦しをんさんは、大好きだし。

(直木賞作家に一発屋は少ないと言われている、ホンモノってこと)

本作は、辞書編纂に携わる人びとの話。

辞書を、言葉という大海を渡るための船とし、

「大渡海」という辞書を編む、長きに渡る過程を、船を編むと。

題名だけで、泣ける。(え?泣きポイントわかんない?)


読書っていうのは、

言葉(ことのは)という小さな葉で編んだ船で、

波に揉まれ、流されながら、ここに居ながらにして、

果てしない想像の大海への冒険に繰り出していく様と、

イメージしていたので、タイトルにやられる。


しをんさんの、変わったお仕事シリーズ?の定番、

読みやすく、興味深い。

加えて、「しをんキャラに悪人なし」(今作った)で、

わかりやすい、いい人ばかりで、ハッピーエンド。

それに、お得意、軽い笑いも散りばめて。

もう乗りに乗ってる作家オーラ満々。

といいたいところだけど、

割り切れすぎて、すべすべ。心にひっかからない。

未消化のなにかがない。

「これ、食材なに?なんの調味料使ってるの??」なオドロキがない。

おいしいだけじゃ、物足りないな困った偽グルメなんですけどね。


1晩で読めます。

読後感もよいから、後に残らないけど、生活に影響しないし、ダイジョウブ(笑)

「まほろば・・」は、軽いのに重くて、重いのに笑わせて、

いい人なのに不幸で、幸せなのに悲しくて、

読むたびに意味を測りかねて、つい再読してしまう。

完全にワカルことはないと知りながら。

これは、もう読むことはないな。


本屋大賞のコンセプトは、「本屋の店員さんが一番売りたい本」だから、

読書好きからみて、一般受けしやすいと思われる本なんだよね。

だから、読んでみて、「ふ~ん、なるほど」と、

思ってみるのも悪くない。かな?

って、私が書店員だったら、そんなポップ書いちゃって、クビか!?