『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

信用販売

2015年01月10日 | 雑感
ある方のブログを読んでいたら
「農家直売所で聞いた話し」ということで
無人販売なのをいいことに
お金を入れずに野菜を持って行ってしまう人が居るらしい、
旨の話を書いていらっしゃいました。

そのブログを読みながら
子供たちの卒業した中学校を思い出しました。

中学の購買の前には
「信用販売」なるものがあって
購買が閉まっても、ノートやペンなど
生徒たちが授業の途中であっても購入できるようになっていました。

その文房具の代金を箱にいれ
品物を持っていくのです。
誰も見ているわけではありません。

次男はその購買部の部長でした。
次男が部長をしていたある日、
百数十日続いていた「誤差ゼロ」が途絶えた、と
がっかりして帰ってきました。
「一年生への説明が十分でなかったのかもしれない・・・」
「金額を間違えただけなのかもしれない・・・」

決して相手を疑わず、
なぜ、持っていった品物と金額が合わないのかを
購買部員の息子たちは真剣に考えているようでした。
そして、各クラスに出向いて説明したり、
「誤差ゼロ運動」を始めたり・・など
あらゆる方法で学校一丸で「誤差ゼロ」運動に取り組んだ結果、
数日間続いた誤差ゼロが解消されてきた、
と、嬉しそうに報告してくれました。

その中学校にお子さんが通学する職員に
「いまでも、信用販売ってやってる?」
と聞くと、
「やっていますよ。」とのことでした。
ときには誤差が出たりするようですが
生徒たちは今でも、真剣に
その活動に取り組んでいるようでした。

実はこの活動、
私たちが中学生の頃からやっているのです。
(この中学、私の母校でもあるのです。)
当時はこの「信用販売」がブームで
県下の中学校の多くが取り組んでいた活動だったのですが
今では、この活動をしているところは
この中学校くらいかもしれません。
もう、半世紀近くも続いていることになります。

 
「相手を信じる」
「誰が見ていなくても、お天道さまはお見通し」
売る側も、購入する側もこの二つがあって
「信用販売」は成り立ちます。
 
思春期の多感な時期に
このことを教えてもらうことは、
子どもたちにとってとても大きな財産だと思っています。
(きれいごとばかり言っているわけには行かない国際状況もあることも承知で)

コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする