『晴れた日には・・・』

日々の雑感を綴ります。

幼保無償化よりも・・・

2019年02月13日 | 雑感
昨日、幼保無償化の閣議決定がなされたようです。


保護者にとってはありがたいことでしょうか。

この財源は10%の消費税で、ということですから

年金暮らしの高齢者も我慢して協力してください、と言うことなのでしょう。



「保育は人なり」と言います。

保育園にかかる経費のほとんどが人件費です。

でも、保育士の給料は安い。

早朝保育の朝7時から延長保育の夜7時まで(都会はもっと長く、そして深夜保育もあります。)のきつい勤務。

その上、保護者の要求は強い(モンスターペアレントもいる)

職員会は仕事終了後、研修も必要、記録はもっと大事、

やりがいはあるけれど、そんな大変な職場だから、離職率も高い。

要は保育士不足なのです。

でも、この財源は、

保育士確保のための人件費上乗せには使われない、というわけです。



児童相談所も同じです。

人手が足りないのです。

野田市の児童虐待事件で、今、児相がたたかれているけれど

あんなふうに無責任な職員ばかりじゃあありません。



確かに、所長は「県」から異動してくるから

全く畑違いの人が来ることも多いです。

あの中に入って勉強していって理解を深める、そういうことになります。

その下で働く専門家にほとんどを委ねますけれど、

でも、保護者との引き離しのゴーサインも警察への帯同依頼も

所長の許可なくしては実行できません。

児童福祉に対して素人でも、それが言い訳にはならないのです。


児相の職員は、自分の携帯以外に、

24時間通話が可能な「児相」の携帯を持っています。

真夜中に電話が鳴ってSOSが出されれば、

すぐに駆け付けることになっています。

野田市の父親のように「恐喝」まがいな行動をする人もいます。

隣の部屋に警官を待機させておいて面談をする、なんてことは

珍しいことではありません。


虐待やDVは増えつつあるのに

職員の数は増えていきません。

「記録がなかった」と野田市の児相が責められていますが

記録を詳細に書くほど、深く対応しなかった、

あるいは何度もケース会議を開いたわけではなかった、ということなのでしょう。

一人が抱えるケースの数が多すぎる、と言うことでもあります。


幼保無償化よりも

幼児や児童にかかわる専門家たちを増やすための財源に使ってもらえないものでしょうか。



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