故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

地域おこし協力隊

2019-08-01 16:20:24 | プロジェクトエンジニアー

絵のタイトルは、「おーい」です。
誰彼なしに呼んでみたい。
大きな声で、想いの丈を叫んでみたい。
そんな時があるのです。


今日のタイトルは、「地域おこし協力隊」です。
総務省が、地域活性化の政策として取り組んでいる活動です。

若者、馬鹿者、よそ者が望まれる人材です。
田舎暮らしがしたい。
自然の中で、農業をしながら暮らしたい。
空き家が安いと聞いたから、住んでみたい。

都会と圧倒的に違うのは、役割分担が追い付かないことです。
都会では、公道の草を刈ることはありませんでした。
ここでは、朝早くから地域全員で草を刈ったりごみを拾います。
都会で新規に住まいを替える時、仲介の不動産屋さんに、これこれを治しておいてと言えば済みました。
ここでは、空き家に住もうとする人がごみを片づけ、家を治します。
町中のアパートを探すのと違う点です。
借りた家の庭の草を刈り、付属の畑を開墾します。
これが、まず一歩。

安い給料分は働くかと、イベントの手伝いをしたり、広報の真似事(外物の目で内から発信)をします。
自分でなくても良いのでは、代わりはいくらでもいるような錯覚に陥ります。
逆に、高い給料(例えば1000万円)を払うから、成果(地域活性)を出してくれと言われる。
成果とはなにか。地域の物産の販売額が10倍に伸びた。
商売が成功し、雇用が生まれ地域からの流出が防げ、新たに人口が増えた。
うまくいかなければ、地域から去るしかない。

地域おこし協力隊に産業を創出する力はありません。
誰からも期待されないところから始まります。
期待されない自由を認識したところが、出発点です。
これが、次のステップです。

都会では、役割分担があります。
金とサービスが循環しています。
地域では、歯車が抜けて役割を担う人がいません。
従って、生き抜くには何でも自分でやらなければならない。
やりぬく力があるものだけが生き残る。
三番目のステップです。

地域おこし協力隊を募集する側にも、地域活性化は難題のひとつです。
何をしたら、地域が活性化するのか、自分の持てる技術と情熱で取り掛かります。

では、地域おこし協力隊は何をするのか。
採用され赴任する前に、自分は何をしたいか突き詰めてみる。
3年後にはどうなっているか、将来像を描いておく。

赴任するや、想像と現場のギャップに気づくでしょう。
自分の理想を追うより、暮らしとコミュニケーションに没頭することになります。
会社のように、何をしたらよいのかはありません。上司もいません。
給料があるうちに起業するのも手かもしれません。
三年後に出る起業支援の補助金(百万円)は、設備や施設の改装に使われるだけで
給料が出るわけではないのです。

移住を続けるかどうかの選択に迫られます。
その時になって、地域に来る前の希望が生きてきます。
ビジョンがあれば、方法も見つかります。
それまでの経験(地域おこし協力隊以前の経歴、隊員での経験)が生きることでしょう。
地域の誰もが、三年後にはいないだろうと思われています。
ええっ空き家に住みたいの。
農業をしたいの。
優しい地域の方が、やめとけと言われるかもしれません。
どうやって生活するんだ。

なんとかなります。
農閑期は、地域のセブンイレブンでアルバイトをしながら食いつなぎ、
本業の農業で暮らしを立てる。
できなければ、農業法人で働きながら学ぶことだって可能です。
だけど休みはないでしょう。
なんでも一人でやらなければなりません。
都会で、年収200万円の派遣業を続けるより夢がありそうです。

自分の意志ではない決定がくだされ、
パワーもセクシャルからも逃げられないハラスメントぎりぎりの会社員より良いでしょう。
田舎でも、点と点を行ったり来たりの生活になりがちです。

地域おこし協力隊員の仕事は、易しくもありませんが、一回休みのようなところもあります。
田舎でリフレッシュして、都会でキャリアを積むのも悪くない。
楽しめるか、流されるか。
すべて自分次第です。
大会社に勤めるよりはきついと言えます。
大会社では、やれないような色々な経験はできます。
肩書ではなく、個人の力(本人)次第です。

自分の意志で動ける自信がつくかもしれません。
要は、なにをやりたいかにかかっています。

空き家に住んで、誰からも期待されていないと自覚し、何でも自分で汗を流す人が
地域おこし協力隊員には向いているでしょう。

フェアウェイが ラフになったよ 雨日照り

2019年8月1日
コメント
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