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先輩が、ただいまと帰ってくる。
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食べる前に手を洗いなさいと奥様が言う。
奥様は、かつて小学校の先生でした。
子ども扱いしおってと先輩は歯ぎしりをする。
上には上がいるものである。
今日のタイトルは、「いらいら」です。
ゴルフのティーショットの場面、
ボールに当てる前に、クラブを振りながら何度も位置を確認している。
もう打つかなと待っていると、いつまでもやっている。
後の3人は、静かにいつかなと待っている。
私は、初めての光景だったので、イライラした。
次のホールでも同じことをした。
数えてみることにした。実に12回も確認した。時間にして30秒もかかった。
先輩と飲んでいる。
酔いが回ってくると、また同じ話が始まった。
前にも聞きましたよとは、決して言えない。
私達が黙っているので、乗ってきた。
何十回目からは、同じ話の展開を楽しむことにした。
この話に入る前、最後の落ちに至るまでを観察した。
そうすることで、同じ話を楽しんでいる。
妻は、あれがあったら良いなという。
こうしたいなとも言う。
後に分かったことだが、「あれを買え」と「こうしろ」だった。
料理が苦手な私に妻がコーチする。
こうしてああしてと説明してくれる。
野菜を切り始めた。違う違うこうやって切るのよ。長さは何ミリと指示を出す。
言われた通りに味付けをする。味見をしてもらう。塩を足してと指示が出る。
最初からそのように言ってよと思うが言わない。料理は繊細だから。
今朝もあれが食べたい。
あなたが酔っぱらってコーヒーをこぼした毛布を洗わなきゃという。
作れと洗えの合図である。
いつもなら、「はい、わかりました。ママ」とおどけて言う。
今朝は、酔いも残っていたので、「はい、わかりました。くそ婆あ」と言った。
「くそ」は余計よと返ってくる。
言った後、いやーな気持ちになった。追い打ちに微笑んだ。
友人の口が開く。何かを言いたいのである。
傍にいた奥さんが、こうなのよああなのよと説明してくれる。
口を閉じた友人はうなづく。友人の気持ちがよくわかるものだと感心した。
今日も奥さんの代弁が続く。
私は、奥さんに「大助花子」の漫才のくだりを文章にして渡した。
奥さんは、笑っていた。
私は飲むと食卓の前で、テレビを観ながら居眠りをする。
見たい番組がある妻は、チャンネルを変えてしまう。
観ていたのにと、居眠りの私は抗議する。
私は観たい番組を深夜まで予約する。
しかし、最後まで観たことはない。
布団に入り、数時間後に起きてテレビの音を聞く。
妻は座机の前で寝ている。
「いらいら」でした。
もうしなきゃ 勉強しろに やる気失せ
2020年2月3日