絵のタイトルは、「あんた誰、私ね」です。
あのアグネス・チャンさんが、公園で目の前を歩く鳩を見た。
「美味しそうだ」と思われたとか。
雉を捌いた。
凍土、表面より10cm。砕き穴を掘る。
80℃以上の湯をかけ、羽根をむしる。
左右対称の構造を持つ、肉を骨から外す。
背骨にそって左右に伸びる、わずかできれいな「ささみ」を切り取る。
今日の友人のおまかせ料理として、バターで焼いてこっそり出そう。
今日のタイトルは、「人に会う」です。
私の旅は、人に会うためです。
名所旧跡を訪ねない。妻には不満です。
一筆書きの旅の途中で、人に会う。
性格が難しそうな人の時は、事前にアポを取る。
優しい人の時は、突然訪問する。そして、旧交を温める。
何千キロかけて行き、留守でも構わない。
人には、都合がある。暮らしの中のあなたに会いたい。
初めての場所を訪ねる。
裏通りを歩く。
暮らしの中に息吹を感じる。
人々の工夫を学ぶ。
常に、人ありきです。
4年前、「弁当に石をつめて」の暮らしを余儀なくされた移住者の息子を訪ねた。
食い詰め者として移住し、食育と称し弁当を持参するよう、教師に言われた。
弁当に詰めるものがなく、石を詰めた。
移住入門者の私に、そんな話をしてくれた。
久しぶりに訪ねた。
畑を開墾し、作物を植えた話をした。
篠竹の補給路を断つため、山際に塹壕を掘った。
庭木を剪定し、空間を楽しみたいと山の木を伐り、塹壕に埋めた。
大雨でも塹壕が一時貯水をし、畑の表土は流されなかった。
カフェで、地域で採れる果物を美味しいものにして、売りまたプレゼントしている話をした。
さらなる面白い田舎の暮らし方について、話をしてくれた。
初めから、暮らしの工夫を話してはくれなかった。
こちらが話すレベルに応じて、話は広がり濃くなる。
初恋の人に会う。
恩師に会う。
どちらも半世紀が経っていた。
初恋の人に想いの丈を話した。
応えられなかった涙の理由を、恩師に伝えた。
思い残すことは、なくなった。
会う気があれば、いつでも会える。
心の中で、会えることもある。
いつ咲くか つぼみも花に 綿毛舞う
2020年2月11日