絵のタイトルは、「さざ波」です。
海が描きたい、川が描きたいと続けていました。
静かな水面に見たさざ波です。
今日のタイトルは、「合わせる」です。
いつもの広辞苑調査は、巻末に披露しています。
なぜ、この言葉が脳裏をかすめたか。
昨晩、牡蠣が冷蔵庫に残っていたのをソテーした。
付け合わせに、キャベツの残り物をゆがいた。
残り物の牡蠣は、塩気が足りず、臭いがありぐちゃっとした食感が気になった。
キャベツは、淡白過ぎた。
単独で味わうと、上のようなことになった。
そこで、キャベツの葉を広げ牡蠣の粒を包んだ。醤油にちょっとつけて口に放り込んだ。
キャベツかなと思いきや、中から牡蠣汁がにじみ出てきて、妙に旨い。
次から次にそうして食べ、妻にも勧めた。
勝負をしている。
相手に勝たなければならない。ドラマ「おちよやん」の正念場である。
相手を知り、分析し、長所を消し弱点を突く。それが勝負の機微です。
そうじゃなかった。「合わせる」とは、自分の役柄を愛し、とことん生かしていく。
これが、イロハのイだった。さて、勝負の行方は。
私達は夫婦です。
今までのように夫唱婦随なのか、これからも婦唱夫随なのか。
それぞれの家庭で繰り広げられていることでしょう。
先人たちは、結婚こそ調和を重んじると唱えられてこられました。
結婚において、「合わせる」とは、どちらかが主体で、他方がついていくことではなかった。
お互いの刃物を突き合わせ、摺り合わせ、研ぎ合っていく。
合唱を指導する人が言っていた。
音痴も上手も一つの声になる。高い声、低い声が補い合い高め合う。
これこそ、合唱である。
広い世界を見ると、深い闇が目に浮かんできます。
一方が良ければ、一方が楽しくない。そんな毎日です。
そうではなかった。
楽しい人は、いつまでこれが続くか心配になり、さらに楽しくなろうとした。
その先は皆知っている。
苦しい人は、なんとかならんかともがき苦しんだ。頑張りが楽しいと知った。
ちょっとだけ。
互いの経験を、「合わせる」ことが大切なことだと知った。
小説が生まれ、劇が演じられることになった。文化になった。
長いこと叡智は引き継がれ、文明となった。
根こそぎなんてなかった。
悔しいけど少しずつ、進んでいる。
私達が賢ければ、「合わせる」ことを続けるはずである。
霜畑 湯気だし凍り 根こそ生き
2021年2月11日
<<巻末>>
あわせるとは、
①二つ以上のものを一つにする。
合うようにする。くっつける。一体にする。一致させる。
加えあわせる。合計する。
調合する。
合奏する。
②二つのものの間をしっくりさせる。また、そのものをあるものにあてはめる。
調和させる。適合させる。
夢合わせをする。
砥石にすりあわせて刃をつける。とぐ。
ひきあわせて検討する。
③直接向きあうようにさせる。
出あわさせる。経験させる。
対抗させる。戦わせる。
対面させる。面会させる。
夫婦にさせる。結婚させる。
(その方へ)向かわせる。ねらいをつける。
(広辞苑より)