故郷へ恩返し

故郷を離れて早40年。私は、故郷に何かの恩返しをしたい。

恵み

2021-12-09 06:06:52 | よもやま話

絵のタイトルは、「あなたに会いたい」です。


初めには 菓子で返して 叱られる

恵みはね もらってくれる 配れるぞ 

今日のタイトルは、「恵み」です。
昨日は、魚釣りをした。
風が強く、寒かった。
片付け途中の家に帰り、東北でも着なかった防寒服で身を固めた。
海が荒れたのか、漁師が底引き網をかけたのか、腕が悪いのか、ボーズでした。

家で着替えている時に電話がかかった。
バケツを持って、魚を取りに来い。
夕方になり、納竿後友人宅に向かった。
朝取りの鰯をいただいた。
漁師が採ったおすそ分けの分配です。
調理した妻の話によると、うろこも簡単にとれ身も骨からはがれやすかったと。
刺身は、舌の上でとろけ、甘く歯ごたえがあった。

こんなこと、東北でもあったな。
ガソリンを入れると、レタスを持って行けとくれる。
欲しいだけと言われ、5個いただき、カフェのお客さんにも一つずつあげた。
その日は、地域の中でレタスが回った。
契約栽培の規格外品であった。

春には、山菜や筍を山に採りに行った。
山は険しく、私は友人が言う足手まといだった。
それでも籠いっぱい採ることが出来、カフェのお客さんや近所に配った。
特に、やまぐるみ(こしあぶら)が人気だった。
残留放射能が気になったが子孫を残す予定のない年寄りは、
かつては分け入った山にもいけないから大いに喜んでくれた。

要るかに欲しいと応えると、コンテナいっぱい(約20本)の筍をいただいた。
捨てる覚悟の大鍋を引っ張り出して、ゆがいた。
当然食べきれないので、都会の友人に送った。
筍は収穫後4時間以内に処理しないと、えぐみが出る。

秋には、茸を多種いただいた。
初めてみる茸ばかりで、調理法も教えていただいた。
栃木県では、土に生えてる茸は食べない。
平家の落人の展示場に行き、ねずみしめじの群生を土の上に見た。
東北の面々、袋の追加を持ってこいと、夢中になって採った。
翌朝、きれいに土をとり洗ったねずみしめじをいただき、味噌汁で美味しくいただいた。

この季節(11月15日~2月15日)になると、隣人の猟友会から雉とマガモをいただいた。
最初は、捌くのに一日がかりだった。
後には、羽根など捨てるものを入れる穴掘りから、パッパと手を拭くまで30分になった。

ここでも、葱、白菜、人参、小松菜やほうれん草を調理前に必要な分だけ畑から抜いてくる。
なにしろ食べきれない。
都会の親戚・家族や友人に送る。
白菜一つは多すぎる。
宅急便の方が高くつくものもあるが、そこは気持ちである。

恵みが巡る。
親しい人にも、親しくない人にも分けられる。
これは、洋の東西問わず、どこでも行われる。
哀しいのは、もらいっ放しができないことである。

2021年12月9日
コメント
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