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抜け抜けと「奥さんに興味がある」と言われた先輩は、
遠いモザンビークに初めての海外、そして長期出張されました。
今日のタイトルは、「愛してる?」です。
ノンフィクション作家、高橋秀実(ひでみね)さんが、
「なぜ「全部愛してる」ではだめなのだろうか?」と一文を書かれているのを読んだ。
長くなりますが、要旨を伝えます。
「毎日、奥様から「わたしのこと愛してる?」と訊かれている。
初めは、アイウエオと発生する要領でアイシテルと答えた。
「どこを愛してる?」と奥様が訊くようになった。
即答こそ、愛の証と「おでこ」と答えた。
「あとは?」に、
次々と顔のパーツを言及した。
「外見ばっかりじゃない」
「もちろん内面も」と答える。
「なんなのそれ?」と奥様が突っ込む。
「前頭葉というか、この、なんというか、心」と答える。
「陳腐、あなた、それでも作家?だから売れないのよ」
ではと、「全部愛してる」と、この先なにがあろうと安心だし、それ以上訊かれないだろう。
「手を抜くな」
「今日はいつ愛してると思った?」
愛の5W1Hということか。
四六時中彼女のことを考えるようになった。
「ところで、僕のこと愛してる?」
「愛してない」
愛してなくても愛してるかと問うている。
二十年近く問答を続けている。」
(適当に、印象的だった箇所を抜粋)
こんなバカげた話を真剣に書いている。
似顔絵を描いているときに、同じような問答を自分のなかで繰り返した。
写真を撮らせていただいた女性を前にして、「どこがきれい」と訊かれているような。
自分は、ここがよいと思います。
描きなおすこと、数回。
納得いかず、20回。
結局、描けなくて、撮りなおさせてください。
相手の琴線に触れる「愛してる」ではダメなんです。
「ほっこり」に顔が緩む。
お主やるな。
2023年8月6日
(あとがき)
定年後は何をする?
奥さんに興味があると抜け抜けと言われました。
2018年11月16日投稿記事、「だめだめ、見ちゃだめ」を参照してください。