だんだんと、おかずの味が複雑になっていきます。
深みが、いや雑味が増していきます。
料理は味付けがすべてです。
美味しくできた炒め物が残ったら、次の料理の味付けに使います。
昨夜の野菜炒めは、朝の野菜炒めの味付けに変わります。
そうして、代々受け継がれる私の味付けです。
くさやのつけ汁、秘伝の焼き鳥のたれのごとくです。
妻が帰郷したので、ごはんは3食自前です。
余った朝ごはんを弁当に詰めて出かけます。
さすがに、三日にして終わりました。
友人の弁当は、ある一品をのぞいていつも同じおかずが二品入りました。
シンガポールでのこと。
食べ盛りの息子二人と自分用に、ドカ弁のごはんの上に野菜炒めがどかんと乗り
トマトと缶詰の魚(キャベツであったり)にマヨネーズをかけておしまい。
ごはんの上におかずを乗せて食べるシンガポール風です。
毎日変わるのは、一品のメインだけ。
食べたことはありませんが、正直食べたくないと内心思いました。
毎日、息子たちは完食だったそうです。
彼はこれを7年間続けたから偉い。耐えた息子たちも偉い。
さに言う私も二年間、かみさんに替わり毎日7つの弁当をこさえていました。
私のレパートリーは11メニューのみ、卵焼きを除いてこれらの中から3つだけ選択しました。
全部で4品のおかずでした。11メニューを回すことで結構頑張れました。
四時起き、一升の飯炊きから始まり、七つの弁当を包み終わって完成するのは六時頃でした。
ダイエットに興味がある娘たち3人は、申し訳程度のご飯の量でした。
弁当のふたを堂々と開けられるよう、彩りを添え詰め方に気を使いました。
どうにも困った時には、デパ地下に行き半額になったトンカツを買ってきました。
朝方、チンして詰めました。
「お父さん、今日の弁当美味しかった。」
複雑な気持ちでしたが、内緒にしておきました。企業秘密です。
妻が帰郷中のわずかな時間の奮闘です。
2015年1月13日
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます