地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

熊野古道にあしあと2

2010年03月28日 | Weblog
翌朝はずいぶん風も収まっていましたが、やはり時々強く吹き、そして寒いです。


とにかく今日は大雲取越えの道を少し歩いてみましょう。
付近の売店はまだ開店しておらず、熊野古道に入ってしまうとお店もないので、前夜に若大将に頼んで作ってもらったおむすびを持って出かけます。


青岸渡寺の横手にあるこの階段を上がれば、小口方面へ向かう大雲取越えルートです。






黄色いかわいい花♪と思ったら、マ、マムシ出るんだ~。
「入らないで下さい」って言ったって、マムシ君がこっち側に出てくるよ~。




マムシに出会わないことを祈りつつ、進みましょう。






山道を上っていると、上から転げるような勢いで子犬が降りてきました!
那智高原から下ってきた人たちが連れている子犬のようです。
はちきれんばかりに尾っぽを振ってかわいい~
(なでなでするのに必死だったので、写真は撮ってません。)


一旦国道まで抜けると、そこは那智高原。








ここにはアスレチック遊具がたくさんあるのですが、まったく人おらず。。。
来週あたり、桜が咲いたら人が来るのでしょうか。
あまりに寂しすぎます。



那智高原からまた旧道に入ります。




本日は一応予定では、8kmぐらい先にある地蔵茶屋跡、全行程の半分ちょっとのとこらへんまで行くのが目標です。
せっかくなら向こう側まで越えてしまいたいところですが、今日帰らないといけないので交通の便などを考えると全部行っちゃうと時間が足りません。

標準歩行で大体正午から1時ぐらいには地蔵茶屋跡に着く予定です。


が、本日は風が強いのです!
時折、猛烈な冷風が吹き荒れます。
風は体力を消耗する~。

あと、ザックがやはり重い…。
ちゃんと計ってこなかったのですが、たぶん6kgぐらいのもんだと思います。
でも昨日からずっと背負ってると重くて疲れます。
ザックのショルダーが、肩というより鎖骨に当たって痛い。
カミーノを歩くときは鎖骨の上にタオルなど挟んで、クッションを増量せねばならぬようです。


こちら、2.6km地点の登立茶屋(のぼりたてちゃや)跡です。
ちょっとした石垣しか残っていません。






いつも思いますが、昔の巡礼者は本当に大変だったでしょうね。
険しい山道を上ってお茶屋さんが見えるとどれだけホッとしたことか。


登立茶屋からさらに4km弱歩くと、今度は舟見茶屋(ふなみちゃや)跡が出てきます。
その名の通り、海が見えるのでしょう。




この時点で午前11時。
冷たい風に吹かれてもうすっかり体力も消耗し、お腹も空いているのでここで早弁と参りましょう。


美滝山荘の若大将に握ってもらったおにぎりは、彼の人柄を表すように素朴ですがあたたかい感じがします




え~、本来であればもうちょっと先まで進み、「亡者のなんちゃら」という恐ろしげな道も通るのですが、おにぎりを食べている間にさらに体も冷え、復路の体力も心配になってきたのでここで速やかに山から撤退!

急いで下山し、青岸渡寺まで戻ってくるとだいぶ気温もあたたかかったです。


ここでまったりとチーズケーキとコーヒーを頂き、参道前のお土産物屋さんで買い物をし、じゃばらソーダを飲み一息。
(※じゃばらは柑橘類です。)


さて、やることもないし、外は風強いしどうする?
とりあえず早めに那智勝浦駅まで戻り、観光でもしてみますか。


バスで那智勝浦駅前まで戻り、観光案内所で相談。
「あの~、電車乗るまでに2時間ちょいあるんですけど、何がお勧めですか?」
えー、観光案内所のおじさんは、関西にありがちな悪ふざけタイプでした。
関西以外のお客さんにドン引きされないことを祈ります。

いくつか提案してもらった中で時間的に一番良さそうだったのが、勝浦漁港周辺を散策し、温泉に入ること。



地図を片手に海へ向かうと、ありました~、海!




私はどちらかと言うと山派ですが、海も開放的でいいですね。


鳥居が見えるところが弁天島です。
(弁天島って日本各地にありません??)




今、引き潮なので歩いて渡れます!




弁天島へ渡る途中、あちらこちらにフグ?の死骸がプカプカ浮いていました。




貝やイソギンチャクもいっぱいで、海って楽しいな~






遠くに釣り人もいます。




そして弁天島の名前の由来…




ここに祀られているのは白蛇弁天さんのようです。




奥の祠の扉を開いてみると、小さな白蛇の置物と弁天様の置物がありました。


弁天さんにお参りし、海を満喫したらいざ温泉へ。







勝浦湾の前にあるホテル一の滝というところのお風呂へ。
冷えて疲れた体をじっくりあたため、本当に気持ち良かったです。

とてもリフレッシュできた良い休日でした。
今度またゆっくりじっくり熊野古道を歩いてみたいです。




~余談~

この後Sさんと私を襲った悲劇は、、、。


夕方5時半頃に駅前へ戻ると、お弁当屋さんはもう閉まっていました…。
キオスクのお弁当も売り切れ…。
駅前の飲食店に「持ち帰り弁当あります」との看板あるも、問い合わせて見ると「今からでは間に合いません」と。
もう1軒トライしてみましたが、結果は同じ。

教訓:田舎の駅前では食べ物がゲットできない。お店は融通きかない。


「仕方ない。車内販売のお弁当買うか」と、駅でお茶だけを買って帰りのオーシャンアローに乗り込んだのですが…。

車内販売まわってこなかった

この時間帯に信じられない
一体どうなってるんですか、JRさん


途中、白浜駅で「ただいまより車内販売を開始します」というアナウンスがあったはずなのですが、なぜか全く車内販売のお姉さんはまわってきませんでした。

かろうじて遠足気分で持って行っていたおやつをかじりつつ、ひもじい思いでそれぞれ帰途についたのでした。




熊野古道にあしあと

2010年03月28日 | Weblog
3月の連休を利用して、同僚のSさんと那智勝浦へ。
そして熊野古道を体験。

とはいえ、都合により1泊2日の日程だったので、熊野古道は本当に「かじる」程度でしたが。

大阪から和歌山までは、JRのオーシャンアローで。
Sさんは新大阪発、私は天王寺で合流。

今回、私は個人的には「スペイン巡礼前のリハーサル」と称して、先日購入した35リットルのザックにスペインへ持っていくものほぼすべてを詰め込み、ストックを刺して背負って行きました。
国内1泊2日なのにいきなり気合いの入りまくった格好でオーシャンアローに乗り込んできた私を見て、Sさんはドン引きだったかもしれませぬ。


なにはともあれ、オーシャンアロー初体験でルンルン
おやつを食べつつ、話をしつつ、列車は大阪を離れて行きます。

大阪を離れるにつれ、景色がどんどん奇麗になっていき、和歌山まで来ると海も見えて「あ~、遠くまで来たな~」という気分になります。
連休なので列車は満席でしたが、ほとんどのお客さんは白浜で降りて行きました。

串本を過ぎると、海岸にそって並ぶ有名な橋杭岩(はしぐいいわ)が見えます。
(写真撮ってみましたが、電線が邪魔です…。)





それにしても、和歌山遠いわぁ…。
天王寺から紀伊勝浦まで3時間。
東京でものぞみで2時間半で行けるのに、なんなんだこの遠さは!
是非和歌山新幹線を作ってほしいものです。

紀伊勝浦駅で一旦下車し、ローカル線に乗り換える前にささっと食事でもしようと思ったのですが、思った以上に駅前に食べ物屋さんがありません。。。
一応商店街があるのですが、お土産物屋さんがほとんどだし。

仕方なく駅のお弁当売り場で「熊野古道弁当」(だったかな?)を購入して駅のホームで急いで食べました。
名物のめはりずしとかが入っています。

え~、ちなみにこの時各地の予報では「夜から強風」だったので、すでにお天気は曇り、風が吹いておりました。
雨女なので明日の天気が非常に気になります。


ローカル線で那智駅に到着。
そのあまりの小ささにまたビックリですが…。
ここから熊野那智大社までの7kmちょっとを歩く予定です。
ほとんどのお客さんはタクシーやバスなどを使うようですね。
駅前にタクシーが数台スタンバっていましたが、私たちのリュックを見て運転手さんが「歩くの?」と話しかけてきてくれました。
そうだと答えると、「この先の信号を渡って、神社を抜ける」と教えて下さいました。

駅にあった周辺マップ。





運転手さんに言われたとおりに進んでみると、熊野三所大神社(くまのさんしょおおみわしゃ)に到着。
ここで旅の無事を祈ってお参り。










え?マグロ奉納



さすが勝浦です。
カツオ奉納ってのもありました。


熊野三所大神社の隣には、補陀洛山寺(ふだらくさんじ)がありました。
中に千手観音像があったのですが、どうやらお金を払わないと拝観できないようです。



この補陀洛山寺は、その昔、補陀洛渡海(ふだらくとかい)の拠点となった場所です。
補陀洛渡海とは、中世に行われた捨て身行で、行者が小舟に積まれた箱の中に乗り込みそのまま海へと。
そのまま箱から出ることはなく、漂流するだけ漂流し、、、そのうち死にます。
そういう修行みたいです…。


さて、地図を片手に熊野那智大社を目指します。
基本的には国道沿いに歩いて行くのですが、一応ここはすでに中辺路(なかへち)の一部だそうです。

しばらく行くと国道から外れ、旧道へ入ります。












旧道を抜け住宅街を歩くと、王子神社に到着。





ここは市野々王子(いちののおうじ)と呼ばれています。
那智詣での人を当て込んで市がたくさん立ったことからそう呼ばれているそうです。
本殿には天照大御神などが祭られています。

この先には多富気王子(たふけおうじ)という神社旧蹟もあります。


多富気王子を過ぎればもう熊野那智大社へ至る大門坂。




大きな夫婦杉が迎えてくれます。




ちなみに手間にあるお茶やさんで昔の装束を貸してくれるので、昔のお参り姿でお参りすることも可。




樹齢800年とも言われる大樹。




石畳の長い道と階段を登りきると、熊野那智大社の参道へ至る道へ出ます。
ちょっと霞んでいますが、景色はいいです。





ここでちょっと疲れた体に栄養チャージするために、「黒飴ソフトクリーム」を。
そう、那智と言えば「那智黒」の黒飴。




甘いものでエネルギー補給したら、気合いを入れなおして参道の階段を上ります。
左の階段を上ると熊野那智大社、右の階段を上ると西国第一番札所である青岸渡寺(せいがんとじ)に至ります。




まずは熊野那智大社側へと進みましょう。








長い階段を登り切り、ついに世界遺産、熊野那智大社境内へ。
思っていたよりこじんまりしているなあという印象。




ここでは八咫烏(やたがらす)が信仰されています。
日本サッカー協会のシンボルマークと同じですよ。




ご神木の中は通れるようになっており、護摩木にお願い事を書いてそこをくぐります。
護摩木は月に1回の護摩で焼いてくれるそうです。






隣の青岸渡寺。




青岸渡寺のそばにある宿坊も良い感じでした。
桜はもう一息。




そして有名な那智の滝。








近くまで行くとこんな感じ。
滝には心を洗われるようですね。






せっかく写真を撮ってもらいましたが、おじさん、わりとピンボケでしたよ…。




無事に滝へのお参りも済ませ、本日のお宿、美滝山荘へ。




玄関前から振り返ると那智の滝が見えます。




このお宿は部屋から滝が見えることが売りなのですが、残念ながら満室で、私たちは滝が見えない部屋でした。




夕食は種類が豊富でおいしかったです。
ここの名物はやはりマグロ。
色んな調理法でちょっとずつ出てきました。




デザートは牛乳プリンでした。




このお宿、家族経営なのですが、従業員のみなさんがなぜか接客慣れしていない感じでぎこちなく、でもおもてなしの心はこもっていてとてもいい!
若大将は柔道をやっていたらしく、その弟さんは相撲が強いらしく、がっちりした骨太体形の一家です。

Sさんが「食後にコーヒーが欲しい」と言いだし、たぶんないだろうと思いつつ一応聞いてみたら、申し訳なさそうに「インスタントでよろしければサービスでお付けしますが」と。
あ、なんか従業員の上前ハネてるみたいで悪いね…。

でもお水は那智の滝の水を使っていて、おいしくて長生きできるというので頂きました。
たしかに、インスタントでもおいしかったです。


その夜、天気予報通り風がびゅんびゅん吹いていました。
台風かと思うくらいすごくて怖かったです。



つづく。


準備万端

2010年03月13日 | Weblog


「最後の大物」であるザックを購入したので、一応装備面での旅の準備は整いました。

Karrimorのザックがポケットいっぱいで使いやすそうなので、それを買おうと思っていたのですが、背負い比べて見るとMilletの方がフィット感が良かったので、結局Milletに。

特にブランドにこだわりとかないのでいいのですが、あまりに持ち物がバラバラだとちょっと恥ずかしいかも?

しかもMilletは30リットルの在庫がなかったので、35リットルサイズになってしまいました。
ま、大は小を兼ねるからいいかな。。。

購入後、そのまま手持ちの荷物を詰め込んで背負って帰ってきました。
事前に色々買い物をしたので、トートバッグに入れて肩から掛けて持っていると重かった荷物も、ザックに入れて背負ってしまうと全然肩には重さを感じません。

ただ、重量は腰にかかっているので、やはり足腰を鍛えておかないといけませんね。
約5km歩いて帰ってきましたが、10kg近い重さになると足への負担は結構あるだろうな~ということは思いました。


帰宅して、早速スペインに持っていくシュラフや着替えを詰め、ストックもセットしてみました。
これにさらにシャンプーや行動食、水などが加わると結構重くなるね…。

今度の連休に那智へ行き、ちょっとだけ熊野古道も歩くので、これを背負っての歩行を試してみます。
ストックも使い慣れておかなきゃね。