地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

初春文楽公演

2010年01月24日 | Weblog
 


去年の秋に錦秋文楽公演を観たので、初春公演は我慢しようと思っていたのですが、新聞に「裁縫をするシーンは、本当はない糸がまるであるように見えて見事」というような評が載っていたので、やっぱりにわかに観たくなり、夜中にネットで翌日のチケットを予約。
あぶないあぶない、最終日前日だわ。

ちなみに国立文楽劇場開場25周年記念だそうです。



***この度の演目***

二人禿(ににんかむろ)

彦山権現誓助剣(ひこさんごんげんちかいのすけだち)
 杉坂墓所の段
 毛谷村六助住家の段

壺坂観音霊験記(つぼさかかんのんれいげんき)
 土佐町松原の段
 沢市内より山の段

***主な出演者***
 竹本住大夫
 竹本綱大夫
 鶴澤寛治
 鶴澤清治
 吉田簑助
 吉田文雀 ほか


三段目の「壺坂観音霊験記」で、女房のお里が針仕事をする場面、たしかに本当にお裁縫してるみたい!
すごい!見事です吉田文雀さん!

なんか、これを見れただけでも来てよかったかも。


今回は一等席で観たんですよ、へへへ。

前回、はなちゃんから「良い人形遣いとは?」という、とてつもなく難しい質問を受け、私では分からないのでつる姫さんに振ったところ、とても通なお答えを頂いて感心したので、「今回はしっかりと主遣いさん(の顔つきとか目線)にも注目するぞ~」と思っていたのですが、気がつけばやはり私の目は人形だけにくぎ付け。

それだけやはり人形遣いさんたちがすばらしいということでしょう。
3人もいても全然気にならないも~ん。


今回の演目はかなり面白かったと思います。
「彦山権現誓助剣」では、結構コミカルな場面もあり何度か笑いが起こりましたし、「壺坂観音霊験記」では、神妙なお話なのですが、主人公たちが崖から身投げをする場面では、本当に人形遣いさんたちが上から人形を落とすので「ほほぅ」と感心したし、黄金に輝く観音様の登場シーンも珍しくてよかった。

あと、人形は必ず3人で動かすのではなくて、その辺の雑魚、、、失礼、不特定多数の端役たちの人形は1人で動かすのですね。
しかも主役級の人形たちと違って、明らかに作りも粗末というか、簡単というか…。

もう1個疑問だったのは、主役の人形を動かす時の主遣いさんは必ず顔を出していると思っていたのですが、1つだけ顔を出さず主遣いさんまでもが黒子になっている段がありました。
なぜ?
またつる姫さんに聞いてみよう。


今回の公演はかなり満足で、休憩時間に思わずプログラムまで買ってしまいましたもん。
普段、そういうの買わないようにしてるんですが、お話が面白かったのと、文楽のプログラムは650円と安いことも手伝って、つい。


すでに今から4月の公演が楽しみです。
4月は吉田蓑助文化功労者顕彰記念だそうで、演目は通し狂言「妹背山婦女庭訓」(いもせやまおんなていきん)だそうです。

う~ん、1部と2部両方観たいかも…。


伊勢ふりかえり(つづき)

2010年01月21日 | Weblog
12月31日、5:30からの朝食風景@まつや旅館。




まつや旅館の方々、お世話になりありがとうございました!
朝早くからお見送りありがとうございます。
行ってきます!




出発地点である姫石の湯前に集合しましたが、めっちゃ寒いです!






とにかくしゅっぱぁ~つ!!!






雪の中歩行中。




7kmほど歩いたところにある伊勢奥津駅の駅舎にて短い休憩。
ここで雪よけのスパッツを装着。




まだまだ雪が降りしきる中、みんなに見送られながら7講しゅっぱ~つ!






街道沿いのお正月飾りとか、風流だったんですがねえ。
(なにせ、寒くて…。)




飼坂峠は吹雪いていて危険だったので、トンネルを通ったんでした。




旧伊勢街道とその周辺について説明する看板の後ろに見えるは常夜燈。




あ、読めませんよね。
はいはい、「すぐいせ道」と彫られた道標とこの常夜燈は、お伊勢さんへの道しるべであり、参詣者の道中安全を祈念して建てられました。




ところで三重県には「太一」と彫られた常夜燈が多いです。
「だいいち」と読み、伊勢の神宮は天神地祇の元首、絶対無比唯一であるからこの太一という文字を使用したと考えられる、そうです。

参宮常夜燈の正面に彫られた「太一」や「大一」は、「太神宮」「大神宮」と考え、日の神であるところの天照大御神を祀る太神宮にひたむきな祈りをよせて人々は太神宮の印である太一を常夜燈に刻み、天日の恵みと照闇の安護を願った、ということだそうです。


「すぐいせ道」の前にある旧三木屋跡は、旅籠だったそうです。




そろそろ雪も上がってきましたね。




13km地点のゆきひめ亭で昼食。
おじさんたちはお弁当だけでは足りないらしく、肉まんも買って食べていました。




道中、5分程度の休憩中。
あまりじっとしていると体が冷えるので、休憩時間は短く、ストレッチなどを入念に。




雪の中の峠越えでござる。








よく晴れています。
大晦日の伊勢市の朝の気温は6度ぐらいと、結構高かったと主催者のケンタッキーさんから聞く。
そうですか、それは良かった。(奈良の御杖村は雪だったけどね…。)




民家のガレージに吊られたイノシシ、私が撮った写真とは別のアングルでどうぞ。
ポンさん、かなり「引き」で撮ってます。




柿野神社にこんなメッセージボードがあったなんて知りませんでした。
なにせ女子はトイレに並ぶだけで休憩時間終わっちゃいますから。




スタッフのお接待で温かいお茶やみかんをもらい、しばし休息。






そろそろ行くか。




気合い入れなおして、いざ出発!




まだまだ歩くよ~。




この川の景色が奇麗で、歩行中結構癒されました。
櫛田川だと思います。




いや~、30km越えると結構疲れてきますね。
まだあと倍ぐらい歩くんですよ、今日は。




が、がんばるぞ~。
ここはすでに三重県松阪市。




そろそろ日が傾いてきました?




こんなんありましたけど、見向きもせず。




基本的に歩くことに集中してるので、あと、時間厳守なので途中の神社などもゆっくり参拝する暇などなく、ほとんどが前を素通りです。


40km地点を越え、夕暮れ時に津田公民館へ。
地元の小学生らも毎年ここら辺から伊勢神宮まで歩くそうです。
小学生の集団とあいさつを交わす。




夜間歩行前の怒涛の夕食。
年越しそばの感慨にふける暇はなく、軍隊のように準備を急ぐ。




30分で食事と装備を完了したら、いざ、夜間歩行へ!




と思ったら、いきなり甘酒のお接待です。
寒い中、本当にありがとうございます。




夜間歩行は本当にペースが速くて、ここからゴールまでが苦行です。




すれ違う車の中から「がんばってくださ~い」とかって声をかけられると嬉しい。




50kmを越えた地点の田丸神社での休憩。
結構もうきつい。
良く見たら寒いのに誰か靴下脱いでる…。
相当きてますね。




ここはもう内宮でしょうか?
ポンさんの写真はここで終わり。




69kmはつらかったね…。
でも慣れてる人はこの段階でまだ走ることができていたという衝撃の事実を目の当たりにしました!

歩き終わったおじさんが、「いや~、これは気軽に人誘えんな~」とおっしゃってましたが、まさにその通りでございます。

いやはや、みんなよくがんばったよ。
おめでとう。
そしてマニアックなみんな、アイラブユー。


ポンさん、次々と写真を撮っていて下さってありがとうございました。
お陰でじっくりと振り返ることができました。


来月はおじさんたちと飲み会です!

伊勢ふりかえり

2010年01月21日 | Weblog
同じ講のポンさんがたくさん写真を撮って下さっていたので、順を追ってご紹介。
2日間の流れがよくわかります。


まずは12月19日に、伊勢への道の大元の出発地点である、玉造稲荷神社にて結団式。
ここで行程や持ち物の説明を受け、同じ講のメンバーと顔合わせをします。






玉造神社にこんなのがあったんですね!




こちら、ご存じ奈良は長谷寺の井谷屋旅館さんにて12月29日の夕食風景でございます。
豪華なお料理のアレです。




え~、一夜明けて、12月30日の朝食風景です。(あんまり変わらんか…。)




7:00過ぎ、井谷屋さんを出発!




墨坂神社でのラジオ体操風景。






準備体操と記念撮影を終え、我が7講から出発です。
これから始まる試練はさておき、めっちゃ笑顔です。






榛原から国道を東へ向かって歩きます。




これ、最初のお接待場所の松本さん宅ね。






松本さん宅を出て、石割峠へ向かいます。




石割峠を越えたところの専明寺で昼食。10kmちょい地点。
あたたかいストーブとスタッフの笑顔に癒されます。






昼食でエネルギー補給をしたら歩きます!




5kmぐらい歩いたところで5分ほどの休憩。




あれ?誰もまだ写真の準備できてないやん。@山粕峠




次は鞍取峠を目指して歩きます。
室生村からもう曽爾村に入ったあたりでしょうか。






あ、もう曽爾村に入ってるね。





本日一番しんどい鞍取峠も無事踏破。




昔旅籠だったところ。






春日神社前で5分ほど休憩。
もうちょっとで25km地点。




御杖村のみつえ体験交流館でのシシ汁。
そう、私のお椀にはほとんどシシ肉が入っていなかったアレ。
(いや、ええんやけどね、別に…。)




あ、まつや旅館さんのこんな風景も撮ってらしたんですね。
私も畳の部屋が良かったなあ。




翌朝待ち受けているさらなる試練も知らず、ぐっすりおやすみなさい☆



つづく

伊勢迄歩講3

2010年01月03日 | Weblog
【3日目・最終日】
なんだかんだで4:30頃から起きだし、もう一度ストレッチしたり、荷物を整えます。
5:30からご飯、お味噌汁、納豆、卵、ちりめんじゃこなどの朝食。
相変わらず男性陣はみなさんおかわりしています。
あと、数名は納豆を返品。(関西やな~。)

天気予報では大晦日は大寒波で大荒れのお天気でしたね。

はい、御杖村でも雪が…。


本日の出発地点である姫石の湯まで向かうバスに乗っていても、結構雪が降っております。
嫌だな~…。

なんだかんだで全体の予定が遅れ、2日目に私たち7講が2番目に出発したのはすでに7:50ぐらい。
雪の中、最終日の歩行スタート!




景色としては奇麗ですが、時々突風も吹くので歩くのは大変です。





雨じゃないだけまだマシですけど、やはり頭やリュックに降り積もった雪が溶けてくると濡れるし。
本日は、雨用に準備したスパッツやザックカバーも総動員。



風が強く、あまりに寒いので歩いていてもあまり体が温まりません。
こんなに吹雪いたりするし。ひえ~っ。





5kmから15km地点ぐらいまでは「美杉町」という地名が続きます。
その名の通り杉がたくさん生えていました。


道中、昔旅籠だったお家には「伊勢本街道」と書かれたのれんがかかっていたり、例の提灯がかかっていたり、お正月飾りがきれいだったりしたのですが、雪のためカメラを取り出して撮影する気になれません!
せっかくの最終日ですが、写真がほとんどないことご了承ください。

あと、充電コードがかさばるし重いので持ってきませんでした。
この寒い気温でデジカメのバッテリーが急速に減っていきます。
たぶん最後のゴールまで撮影できません。
…あしからず。

ちなみに時間も測ってません。
(もう、時計とか見る余裕も…。)



こちら、写真では見えにくいですが石の道標に「すぐいせ」と彫ってあります。
ここで言う「すぐ」とは「もうすぐ」という意味ではなく、「まっすぐ」という意味です。




したがって、伊勢はまだまだ遠いのです





本日越えるはずだった飼坂(かいさか)峠は、雪で危険なため回避。
下の新道の方を通って行くことにしました。
内心ほっ。


飼坂峠を過ぎると、ゆきひめ亭というところで昼食。
ちょうどテレビでビートたけしが伊勢神宮を訪問した時の番組が流れていました。
みんなこのタイミングに驚いていましたが、私それ伊勢神宮のホームページで見た。

ここでのランチ休憩も30分しかないので、とにかく急いでご飯を食べ、体をあたためます。
支度を整えて再度スタートすると、前より寒くなってる…。
しかもすごい雪と突風…。


次の休憩地点は「道の駅」。
昔駅舎だったところですが、今は廃線になっていると聞きました。
ここではトイレ休憩のみで、次へ進みます。


本日の出発から20km地点を越えたあたりで上仁柿という土地に出ます。(読み方分かりません。)
さらに進むと下仁柿。


25km地点を越え、柿野神社へ到着するより前だったでしょうか、とある民家のガレージに猪が皮を剥がれて吊るされているのを見たのは…。




当然近づいて行って激写。
(もうバッテリーほとんど残ってないのにこれ写すって…。


大学生ボランティアの女の子は「気持ち悪~い」とか言ってますし、他の男性陣も「これはすごいなあ…。写真撮るってすごいね」とか言ってますが、こんなものベトナムでは日常茶飯事です!

ブタや犬がこのような姿でバイクの荷台に束になって縛り付けられている図は普通に見かけますから、はい。
冷静に、「やっぱブタとはちょっとシルエット違うな~」とか思って見てました。



ちなみにこの猪吊り下げ写真がこの旅最後に撮った写真です。



柿野神社ではスタッフがみかんやあったかいお茶を準備してくれていました。
10分程度の休憩で、さあさ前へ進みますよ。


30kmを越えたところで大石バス停。
この辺りはもう松阪市です。(松阪牛食べたい…。)
ちょっと前までは津市だったと思います。



さあ、もうだいぶ疲れてきましたよ~。
40kmを越えたところで津田公民館へ到着。
ここで夕食を食べ、夜間歩行へと移ります。

当然休憩時間はたったの30分。
この間に自分の配給分のスタミナドリンクとおにぎりと年越しそばを受け取り、急いで食べ、トイレを済ませ、急いで靴下を履き替え夜間歩行の装備を身につけます。(ヘッドランプとか、ね。)
ゆっくり足をもみほぐしている暇もなく、とにかく時間との戦いです。
なんか、まるで軍隊みたいなんですけど…。


私たちが夜間歩行に出発したのは確か17:20頃だったと思います。
スタートして割とすぐに近くのおうちのお接待であったかい甘酒を頂きました。
ええんかな、お酒なんか飲んでしまって…。
今からさらに20km以上歩くのに。


夜間歩行はもう自分との闘いです。
己を前に進めるのは気力のみです


日が落ち、強い風が吹き、とにかく寒い!
そしてとにかく足が痛い!



時にはおじさんたちと雑談で気を紛らわせながら、時には黙々と、とにかく歩きます。
住宅街を抜け、真っ暗な林を抜け、満月が明るく照らしてくれる平野を抜け、とにかく歩きます。

時々意識がどこかへ飛んでます。
ただ、機械的に足が前へ前へと進んでいるのみ。
とにかく心が折れないように、折れないように、無心になって進みます。


もう、あと何時間とか何キロとか考えている余裕すらありません。
歩道の段差を越えるのすら辛いです。



60km地点を通過したところにある度会橋を渡るともう伊勢市。
(この橋を渡るときが寒いのなんのって…。)
外宮はすぐそこです。


3kmほど歩いて外宮へ到着。
が、ゴールはあくまで内宮です。
ちなみに外宮から内宮までは徒歩であと1時間ほどかかります…。
ここでホッとしてしまうと先へは進むことができません。
ちょっとだけかがり火にあたり、晩御飯で残していたおにぎりをささっとほおばり、いざ内宮へ向けて出発!(もう、出陣って感じです。)


ここから先は非常に辛いです。
足は限界を超えてるのに、上り坂ありの長~い道のりです。
もうここまで来ると、「なんで私は大晦日にこんなことやってるんだ?」とか、「この企画自体おかしいんじゃないか?」とか、足が疲れすぎてキレ気味になってきます。


65km地点を抜け、猿田彦神社を抜ける頃には意識朦朧。


最後は痛めた足にとどめを刺すかのように続く長い下り坂。
下りはきついです、下りは。


そしてついに内宮へ到着~!
パチパチパチ~。
おめでとう~、よくがんばりました~!


死ぬ~。
もう一歩も歩けない~。

と思ったら、まだこの先があるんです。
毎年恒例、「伊勢迄歩講」の幟を持って、おかげ横丁を「ワッショイ、ワッショイ」と言いながら練り歩くんです…。
ぐ…。


なんでそんなことせにゃならんのだ。


気持ち的には全く盛り上がらず、いやいやながらおかげ横丁をふてくされた顔で小さく「ワッショイ…」と言いながら歩きました。
でも歩いてみると、運動後のクールダウン効果か、ちょっと足が楽になりました。


おかげ横丁を抜けて、去年まっさらに架け替えられた宇治橋の前へ集合。
ここでカウントダウンをします。

が、結構早くつきすぎたので時間待ち。
さささ寒い!!!



その場でなぜか「蛍の光」を2回も歌わされ、カウントダウンし、さらに「お正月」を歌わされ、凍る気温の中長時間我慢したあとようやく近くの「岩戸屋」さんに入店を許されました。


岩戸屋は1階がお土産物屋さん、2階が食堂。
「さあさ、お2階へどうぞ~」って、階段辛いわっ!

ここであらかじめ注文していた月見うどんを頂き、靴紐をゆるめてほっと一息。
認定証の授与やら、各講の先達さんのあいさつやら、学生ボランティアのあいさつやらを済ませ、午前2時ごろにかいさ~ん。

みなさん、長らくお疲れ様でした!
良いお年を!





解散後、私はすぐ横の赤福の店舗に並び、お土産を3箱購入。
色々あった赤福ですが、信用回復は早かったです。
赤福餅おいしいし。


さて、この後どうするか。
到着前は足が限界なので初詣して帰るなんてあり得ないと思っていましたが、こうして岩戸屋さんで2時間弱休んでいる間にずいぶんと足が回復しています。

とりあえず新しい宇治橋だけは渡っておこう。

宇治橋を渡っていると、目の前に同じ講のFさんが足をひきずりゆっくり歩いておられます。

「お参りされるんですか~?」
「ああ、ゆっくり行くからお先にどうぞ。他の人も前にいると思うよ」と。

「じゃ、お先に~」と歩きだしてみると、なぜだか足取り軽いです、私。
大股でどんどん奥へ進んでいけます


内宮ではお参りの列の真ん中は渋滞しており1時間ぐらい並ばないとお参りできないのですが、右側は比較的スムーズに流れているので、右側でお参りすることに。
混んでるのにリュック背負ってて申し訳ないですけど。

無事にお伊勢さんにご挨拶とお願いを済ませ、いざ、終夜運転のバスと電車で大阪の我が家へ

バスはすごいです。
伊勢神宮にどんどん到着するので、どんどん乗れちゃいます。

大丈夫と思ったけどやはり足は疲れており、バスの座席から立つ時コケそうになりました。
バスのタラップを降りるのも痛かったです。

そして近鉄宇治山田駅3:30発の電車に乗りこみました。
電車の中では爆睡を決め込んでいたのですが、なんか酔っぱらった若者が騒いでて、それを仲間がなだめててうるさかったです。
途中で下車しろよ~。
しかも酔っぱらってるの、中学生か高校生じゃないのか。


朝の5:30頃にようやく大阪の鶴橋駅に到着。
ホームに降り立ってみると、自分と同じような「山帰り」っぽい格好をした人が4~5人。
あ、仲間かな。

ふと見ると、足が痛いらしくロボットのような歩き方をしています。
仲間に違いない。

さらにその手元を見ると赤福餅が。
絶対間違いない(笑)


幸い私はロボットのような歩き方をしなくても無事に家に帰れました。
自宅に戻ったのが6:00頃。
それから5時間ほど爆睡して疲れをとりました~。


もう二度とやるまいと思った伊勢ウォーク。
でも時間が経つとだんだん達成感も感じるし、今年はどうしようかな~?


マメはできなかったけど、通常ではあり得ない長時間靴下とトレッキングシューズを履いて、通常ではあり得ない距離を歩いたので、足首から下がかぶれたようになり、赤い発疹ができていました。
もし170kmコースに参加してたらこれがマメや靴ずれになっていたのかもしれません。


ま、お陰さまで寝込むこともなく普通に歩けています。
1月3日はお墓参りで山の上まで急な坂道を上りましたが、以前よりぐんと楽に上れました。
短期間しかトレーニングしてないのに、人間の体ってすごいですね。


がんばったし、元旦早々お伊勢参りしたし、今年は良い年になりそうです。

伊勢迄歩講2

2010年01月03日 | Weblog
【2日目】
さあ、今日からいよいよ歩行が始まります。
旅館の朝ごはんをしっかり食べて(と言っても朝からそんなに量食べられません。おじさんたちは何杯もご飯をお代わりしている模様)、しっかりと装備を整えて井谷屋を出発。


井谷屋玄関前で講ごとに集合し、まずは長谷寺駅から隣の榛原駅まで電車移動。
黄色のジャンパーは大学生のボランティアスタッフたち。




榛原で下車するとこちらの墨坂神社が本当の出発点です。




ここでみんなで準備体操をし、どの講から出発するのか発表があり(重ならないように5分置きに出発します)、記念撮影などを済ませてから歩き始めます。
我が7講は一番の出発です。




8:15頃、残った人たちに「7講さん、行ってらっしゃ~い!」と威勢よく声をかけられ、「行ってきま~す!」と大きな声で返事して出発。
完全に体育会系のノリですね。



道々にこういう道標があります。




出発してから5kmほど、時間にして1時間ちょっと歩いたところ、高井という場所の松本さん宅にて最初のお接待を受けます。
この辺りはまだ榛原(はいばら)町です。





ここは昔の宿場で、このような昔ながらのおくどさん(竈)が残っています。
(今では奥に置いてあるガスコンロを使っているそうですが、行事の時はわざわざこのかまどでお湯を沸かしたりするそうです。)




本当はお風呂も改装したいそうですが、すぐに噂が広まって周りから現状を残すようにと説得されてしまうらしいです。
確かに私たち他人は古いものを残してほしいと思うけれど、実際に住んでる方々は本当に大変なんだと思います。

維持費がかかるうえにお上につべこべ指図されるので、重要文化財への登録は断固拒否されてるとか。



カメラのレンズが曇り、ちょっと写真がボケてしまいました。






御宿の「宿」の字が今と違います。
人偏がついてない理由は、「昔は人だけでなく馬もこの宿に到着したから」だそうです。
ほほぅ。




何度も参加してるおじさんらが「ここのお宅はトイレもすごいよ」としきりに言うので、記念に使わせていただきました。
確かにすごいと言えばすごいですが、ベトナムの田舎のトイレも経験済みの私にはどうってことありませんでした。
っていうか、むしろまだ奇麗な方?



松本さんちにお礼を言い、さらに進みます。






10km地点で最初の石割峠を越えると、お昼ごはんを頂く専明寺に到着。




これは柿の実ではありません。
南天の実のような小さな実です。




専明寺での昼食は井谷屋さんが作ってくれたお弁当。
暖かいお茶とともに、ほっとするひととき。





しかし昼食休憩は30分しかないので、のんびりとはしていられません。
ご飯を食べ、トイレを済ませたらいざ出発!
時刻は11:50。




今回の伊勢参りイベントは、各休憩時間がとても短いのです。
概ね5分から10分、ご飯を食べる時でも30分です。



専明寺からさらに東を目指し、15km地点を越え、黒岩分岐を越える辺り(12:40)までは室生(むろう)村です。
少し進むと曽爾(そに)村へ突入。
曽爾と言えば、秋はススキで有名な曽爾高原があります。


細田神社の前を通り(13:10)、次の山粕(やまかす)峠へ。




山粕峠を越え、山粕川に沿って進むと、本日最大の難所、鞍取(くらとり)峠です。
さすがに峠を上る時は汗びっしょりになります。


峠のてっぺんに到着し、記念撮影。
ここが大体20km地点です。(14:20)
まだ今日はあと13kmぐらい残ってます。





鞍取峠を越えたあたりから、御杖(みつえ)村に入ります。
街道沿いには昔宿だったところがたくさんあります。
また、「伊勢本街道」と書いた提灯がぶら下がっています。
地元の方々と言葉を交わしながら歩くのも楽しい。







歩行距離20kmを越えるとさすがにしんどいよね~と思いながら、白髭神社(14:55)、春日神社を越え、25kmの桜峠を越えると(15:35)休憩場所はあともう少し


ちなみに今朝出発する際に先達(=リーダー)さんから、「足の弱いものが前の方を歩くように」と言われたので、一番前の先達さんにくっついてずーっと歩いていたのですが、どうもこの先達さん、他の人に配慮してペースを落とすとか言うことがない…。

気がつけば前後に人がちらばって先頭と最後尾の距離がかなり開いてしまっていたり。
一応時々ボランティアスタッフが「ここで少し止まって後の人の到着を待ってくださ~い」と声をかけてくれるのですが。

私は最初に言われたとおりに先頭あたりをずっと早いペースで歩いていたのですが、他のおじさんらから「あなた先頭集団について行ってすごいね~」とか言われる始末。
「いや、だって足の弱いものが前に行けとかおっしゃってたから…
「そうやな~、本当は遅い人に前を歩かせてその人のペースに全体が合わせるはずなんやけど、うちの先達さん全然配慮ないよね~」。

や、やっぱり…。



25km以上歩き、そろそろもうしんどくなってきた頃にようやく休憩地点の「みつえ体験交流館」へ到着。
ここは学校だった場所を改築した建物です。






例年ここで地元の方がしし汁をお接待して下さるそうです。




こちらがそのしし汁。
どうやら私がもらった器には、猪肉はほとんど入っていなかったようです…。



いや、いいんですけどね。
かといっておかわりするほど食べられないし。


ま、でも疲れた体にあったかくておいし~い。
コーヒーもごちそうになりました。



途中までは私たちの次に出発した6講がかなり早いペースで追い上げてきており、途中の休憩場所で追いつかれたりしていたのですが、いつのまにか6講の姿はありません。

みつえ体験交流館で20分ほどの休憩が終わる頃、ようやく次の講が到着しました。
さ、私たちはとっとと出発せねば。


16時を過ぎだんだん暗くなってくるため、安全のために反射板のついたたすきをもらいます。


本日の終着点は「姫石(ひめし)の湯」というスーパー銭湯。
ここでお風呂と晩御飯が待っています。


姫石の湯に到着するまでに越えなければいけない峠はもう一つ。
牛峠です。
でもここは楽勝



30km地点を越え、足も痛くなっており、日も落ちてきて寒くなってきました。
早くお風呂に入りたいよ~。



17:35頃にようやく姫石の湯に到着。
33kmの歩行、お疲れ様でした!
黄色いジャンパーのスタッフたちが出迎えてくれます。


軽くみんなでストレッチなどをしてから、中へ。
20:00の出発まで、お風呂が先でも食事が先でもかまいません。

当然お風呂でしょう!


幸い私たちの講が一番乗りなので、たっぷり時間があります。
温泉にゆーっくり浸かって今日1日の疲れを癒します。
露天風呂から満月が見えるよ~。



晩御飯はお弁当+ご飯+粕汁です。

ゆっくり食べて、時間があるので売店で「マミー」など買って飲み、出発時間までのんびりくつろぎます。
足は下手にマッサージすると痛いので、マッサージチェアは泣く泣く見送りました。



その日の夜は、170kmコースと100kmコースは別々の宿へ。
170kmコースの人たちは「三季館」という、元々学校だった建物が今は名前の通り三つの季節のみ宿として営業しているところへ泊るそうです。
春・夏・秋の三季しか営業していないところ、毎年特別に年末だけは伊勢迄歩講のために明けてもらうそうです。
だだっ広い大部屋に詰め込まれるそうで、食事もあまり評判のいいものではないとか。

一方、100kmコースの私たちは「まつや旅館」さんというところへ。
聞くところによると、三季館に全員泊れなくもないとのことですが、たぶん義理とかあるのでしょう。

まつや旅館は、旅館というか民宿というか。
男性陣は3人ずつの和室、私とスタッフはベッドが置いてある小さな洋室をあてがわれました。
女性スタッフ2名は同室、男性スタッフと私はそれぞれ個室になっています。
まわりに気を遣わなくて済むのでぐっすり眠れますかね。


その夜、スタッフが不要な荷物を宅急便で自宅へ送りたいかと聞いてくれました。
荷物と言っても洗濯物ぐらいしかなく、重さとしては1kgもないのですが、悩んだ末送りました。
明日の60kmの歩行を考えると、荷物は100gでも軽いほうがいい!


幸い私はマメも靴ずれもできていません。
ちょっと靴下かぶれっぽく赤い発疹が足にできかけているのと、左の足首にハイカットのトレッキングシューズが当たる部分赤くなっているぐらい。
入念にストレッチをし、アンメルツを塗ったり、サロンパスを貼ったりして寝たら翌日には足首の痛みも引いていました。


ちなみに経験豊富なおじさんによると、足のマメはできやすい体質の人とそうでない人がいるそうです。
私はできないので、「ええな~、マメでけへんなんてうらやましいな~」としきりに言われました。
初参加なので最初に「マメ博士」なる人が配布しているマメ治療キット(マメをつぶすための安全ピンと絆創膏のセット)をもらっていたのですが、必要ありませんでした。


さあ、明日の朝は5:30から食事、6:00には出発です。
しっかり眠っておきましょう!



つづく

伊勢迄歩講

2010年01月03日 | Weblog
新年あけましておめでとうござます。
今年もどうぞよろしくお願いいたします。

みなさんはどんな年末年始をお過ごしでしたか?
私は年末から参加した旧伊勢街道を歩くイベント「伊勢迄歩講」で無事に伊勢神宮までの100kmを完歩してきました。


【初日】
12月29日の夕方は、奈良の長谷寺にある井谷屋さんという旅館に集合です。
受付が18時からなので、あまり早く行ってもスタッフがバタバタしていて迷惑かもと思い、18時ごろに長谷寺へ到着するように行きました。
当然、到着時あたりは真っ暗。
駅から国道へ出るまでの道のりはかなり暗くてこわ~。

無事井谷屋さんへ到着すると、前日大阪を出た170kmの参加者はすでにお風呂などに入っている模様。
19時から夕食なので、私も慌てて大浴場へ。
みなさん、「足のマメをつぶさなきゃ…」などと話しておられます。
やっぱマメできるんですかね~。


19時からは大広間でこのような宴会形式の食事があり、







明日からの食事は基本、お弁当になるので最後の豪華な食事のようです。


食後に軽くミーティングを済ませ、就寝。
すでに丸2日歩いてきた方々は、寝る前にもう一度お風呂に入り、翌朝も5時頃に起きてまたお風呂に入っていらっしゃいました。
足の疲れを取ることはとっても大切。

部屋は5人で使う大部屋でした。
ひとり、かなり筋肉痛がつらそうな方がいて、宿で借りた杖をこのまま買い取って明日以降も使いたいとのこと。
その方、かなりのおしゃべりさんで、昨日からの出来事その他をペラペラと絶え間なくしゃべっておられました。

今回はかなりの長距離を歩くので、荷物はなるべく3kgぐらいに抑えるようにと言われており、ベテランさんたちによると「まあ、3kgを目標にしてても結局5kgぐらいにはなってしまうけどな」ということでした。
確かに私も目標3kgで荷造りを始めたものの、雨具などどうしても必要なものもあり、ひとつひとつのアイテムの重さは微々たるものですが、それが積み重なると5kgちょいになってしまいました。

が、このご婦人、初日の荷物の重さはなんと約15kg
そ、その荷物背負って初日あの暗峠上がったんですか
そら体力消耗するわ。

あまりに大変だったんで、今朝余分な荷物を宅急便で家に送り返し、ようやく3分の1ほどになったそうです。
着替えとかタオルとか明らかに持ってきすぎやし。

そうかと思えば妙に旅慣れた感じの方もいて、その人の荷物は4kgちょい。
足も全く痛めていない様子。
う~ん、こうまで違うか。

とりあえず、明日に備えておやすみなさ~い。


つづく