地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

ブータンにあしあと ~パロ→ティンプー~

2007年11月27日 | Weblog
ブータンに降り立ちました!




荷物の多いT吉は、スーツケースに入りきらない荷物は大きな紙袋にぎゅうぎゅう詰めて手荷物として持っていたのですが、それも寿命を迎えてしまったので私が進呈したABCマートの赤いビニール袋使ってます。




飛行機を降りたら徒歩で空港の建物に向かいます。
そう、これが空港ビルですよ~。
ラオスとかモンゴルもこんな感じだったなあ。





入国審査官も全員民族衣装で、「わ~いブータンにやって来たあ」って感じです。


予定よりも少し早く到着してしまったので、両替をしてから空港の前のベンチに腰掛けてガイドさんの到着を待ちます。

思ったとおり、ベトナムなどと違って空港を出ても人相の悪い白タクの運転手がたかってきたりしないし、極めて安全・安心な印象を受けました。

周りのブータン人はみんな民族衣装。
男性のハイソックス姿がかっこいい。


しばらくしてガイドのテンさんがやってきました。
「テンちゃんと呼んでください」とのことです。

運転手はサンゲさん。
サンちゃん・・・。


ブータンにはここ、パロにしか空港がありません。
そしてパロは首都ではありません。

理由は、「国土のほとんどが山なので唯一空港を作ることができる平地がパロだった」からです。

今日はパロからティンブーまで車で移動します。
大体1時間半ぐらいの道のりと聞いています。


空港からパロの町中へと移動する際に早速目についたのは、空港周辺で土木作業をするインド人の姿。

以前から話には聞いていたのですが、ブータンには出稼ぎのインド人がたくさんいて、結構差別されているそうです。
意外にもブータン人のプライドは高いらしい。
(でも国力としてはインドの方がずっと上な気もするのですが・・・。)


さて、最初に訪れたのはパロ・ゾン。




ゾンとは城砦であり、行政を執行する庁舎でもあります。
ブータン各地にゾンがあります。

ブータンもチベット仏教の国なので、建物は鮮やかに彩られています。







ゾンの入り口にはマニ車があったり、壁に曼荼羅図が書かれていたりしますが、ここでも内部撮影は禁止です。


パロ・ゾンからの眺めは最高!




飛行機も快調に飛んでいます。




パロ・ゾンにかかる橋からの眺め。
橋には色とりどりのタルチョが付けられています。




それにしてものどかだ!
ブータンばんざい!


こちら、ガイドのテンさん。
着物によく似た民族衣装にハイソックス。手に持っている白いスカーフのようなものは、ゾンや寺院に入るときに方からたすきのように掛ける、正装用のグッズです。




ブータンでは以前は民族衣装の着用が義務付けられていたようですが、時代の流れとともに最近は規制も緩んできているらしく、普通にTシャツとジーパン姿の若者もちらほら見かけました。
ブータン人は絶対に民族衣装だと思っていたので、少し驚きました。
でも、ゾンなどに入るときは当然ながら正装である民族衣装を着用しないといけません。
女性の衣装はキラ、男性の衣装はゴと呼ばれます。



さてさて、ブータン最初のご飯です~。



ビュッフェスタイルで、焼そばとか、赤いご飯とかでしたが、辛いものはありませんでした。

本来、ブータン料理は激辛なのですが、ここは観光客用のレストランなので辛くないものを出しているのでしょう。
西洋人の団体さんも来ていました。

真ん中の魚を揚げたものがとても久しぶりでおいしかったです。

ちなみにジュースはツアー代金に含まれていないので別払いです。
山国かつ空港が1箇所にしかないブータンでは、運ぶのが大変なためか、こういった缶ジュースなどの値段は高いようです。


さて、腹ごしらえを終えるといよいよ首都のティンプーへ向かいます。

緑の美しい景色を楽しみながらドライブがスタート。
ガイドのテンさんも色々と説明してくれます。


しかし長旅の疲れが出ていつしか眠りに・・・。

しばらくしてふと目を覚ますと、渋滞しています。

左側に川が流れていて、右側は山肌が迫っている細い道。
狭いので対向車とすれ違うために渋滞しているようです。
道は未舗装で砂埃が舞っています。

そして何より暑い!
ジリジリと照りつける太陽。
でも窓を開けると砂埃が入り込む。


う~む。

川の方を見るとこれまた厳しい現実が。
たくさんのインド人らしき人たちが働いたり、川で洗濯したりしていて、向こう岸にはスラムっぽいものが広がっていました。

結構厳しそうな生活です。
冬は寒くなるのにどうするんだろう。


車がなかなか動かず、とても1時間半でティンプーに到着しそうにありません。
ガイドさん曰く、来年ブータンは王政100周年を控えており、そのための道路拡張工事をしているんだとか。

なんとか対向車とすれ違いつつさらに山道をティンプーへ向けて進んでいきます。
道はボコボコ、車は揺れる、砂埃は舞い込む。
たとえ普段は車酔いしない人でも、ブータン旅行の際は酔い止め薬服用は必須と言ってもいいぐらいのすごい山道です。


さらに進むとこれまた出稼ぎインド人らしき人たちが「手作業で」道路拡張工事をしています。
手に持った鎌みたいなのとか、スコップとかで炎天下の中、えっちらおっちら過酷な工事をしているのですが、こんなんで来年までに間に合うのか~?!

ところでブータンではほとんどの道がぐるぐる回るでこぼこ山道なので、たまにがけ崩れとかに巻き込まれる危険性は大です。

チベットなど、行きたいところはあちこち行きましたが、できれば無事に日本へ帰りたいものです。


車に揺られ揺られてヘロヘロになりようやくたどり着いた首都、ティンプー。
Hotel Pedlingに宿泊です。




部屋の中にも独特の装飾が。




えー、コホン。ブータンで気づいたこと。

男は力仕事せんのかいっ!

なぜなら、私達が(っていうかTちゃんが)持ってきた重いスーツケース、なぜかホテルの女性スタッフが持って階段を上がり、部屋まで運んでくれました。
フロントに男性スタッフが数名いるにもかかわらず、彼らは誰一人手伝いません。
ポーターはあくまで女性のようですな。

後日ガイドさんに「ブータンの男性は力仕事を女性にさせるのですか?」と聞いてみたら、やや気まずそうに「あれは担当が決まっていたから・・・」と答えていました。
でも西洋人客なんかには特に印象悪いと思いますよ~。


しばし部屋で疲れを癒した後、中央政庁であるタシチョ・ゾンの観光へ。






チベット仏教洋式の建築が美しい。(でもチベットで見すぎたので感動薄し。)







やっぱり景色いいで~す!





後ろの建物は王様が執務を行う建物だそうです。




もう夕方の帰宅時間で、公務員の人たちがぞろぞろとタシチョ・ゾンから出てきて、家路へと急いでいます。
王様も出てこないかな~?(ちなみに王様は男前



空を見上げると虹が出ていました。




さあ、今日の観光はこれでおしまい。
夕食へ向かいましょうか。(食事の時間が一番楽しみ。)

夕食は現地で働く日本人のJさんと合流。
Jさんは以前、私達が所属していた組織で私達と同じ職種の仕事をしていたので、先輩にあたります。
小柄で知的な美人です~。
この先、Jさんから色々とブータンの裏話を聞くことになるのです。



これがブータン中心部の交差点です。




えーっと、首都なのに信号がなく、真ん中にある小屋みたいなところにおまわりさんが立って手信号です。
そう。ブータンには信号がありません。


夕食はホテルにて。
乳製品がおいしいブータンならではの、野菜のチーズ煮込み、その他煮物系。
そしてカトマンズで食べ損ねたモモが!




あ~、良かったまたおいしい食事にめぐりあえて。
幸せです。


カトマンズにあしあと

2007年11月16日 | Weblog
ついにやってきましたカトマンズ。
高度が下がって呼吸が楽です。

ここではツアーなど組んでいない上に3人ともカトマンズ初体験なのでやや不安。
首都だから大丈夫だとは思うのですが、政情がやや不安定になっていたので、出国前に在日ネパール人に選挙時期について問い合わせたりしました。
実際、私達が滞在している間は大丈夫だったのですが、帰国してしばらくしてからカトマンズで大規模なデモが発生していました。

さて、不安なので安全な空港内にいるうちに確かめておこうと思い、案内カウンターのお姉さんに「タクシーカウンターってありますよね?」と確認すると、空港を出たらすぐにあるとのことでした。
よかった。絶対白タクには乗りたくない。
英語がスムーズに通じるのも嬉しい限りです。

ビザの申請をしようと、用紙に記入して写真とお金を添付して入国審査のところへ行くと、2日間だけの滞在であればビザ代は必要ないとのことでした。
ラッキー


そもそもカトマンズに来た理由は、チベットからブータンに行くための乗り継ぎ。
カトマンズかバンコクからブータンのパロへの直行便が出ているのですが、チベットからバンコクまで行くと遠いので、カトマンズにしました。
また、ブータンの航空機はよくキャンセルや遅延があると聞いていたので、念のため少し早目にカトマンズ入りしておこうということになったのでした。

さて、無事に入国審査を終え、現地通過に両替。
両替してもレシートが出ず、また手数料引かれた額が渡されるので分かりにくい。
って、そもそもこの段階で手数料引くのは正当なのか、不当なのか?

両替を終えてタクシーカウンターへ行き、ホテルの名前を告げると案の定、「ヴァイシャリホテル?そこ高いね。俺の知り合いのホテル紹介してあげるよ。そこならただで乗せて行ってあげる。」などと言われました。
もちろんきっぱり断わりました~。
想定の範囲内です~。


そして、えらくオンボロなタクシーに乗り込み、ホテルへと。

中国と比べて街の様子は貧しい感じがしまし、またインド系の彫りの深い顔の人たちなので目つきがギラギラするどいようにも思えましたが、やはり良く見てみると中国やチベットより断然顔つきがおだやか!
なんと言いますか、中国人やベトナム人って常にけんか腰というか、相手をだまそうとしているというか、ギスギスしたようなトゲトゲしいような空気があるのです。
気性の荒い国民性なので仕方がないのですが、1週間以上中国社会にどっぷり浸かった後にネパールに来るとなんだかそれだけでホッとしました。

でも一応、タクシーの窓から不意に荷物をかっぱらわれたりしないよう、細心の注意を払って乗っていました。
だってここはカトマンドゥ~。


カトマンズは初めてなので、ホテル選びもネットで調べて「たぶんここなら大丈夫かあ?」と思ったところにしました。

というのも、ネパールに行ったことのある友達に事前に聞いてみたのですが、みんな「えーっと、安くて汚い宿に泊まったけどわりとよかったよ。紅茶おいしかったし。名前は忘れた。」とか、「モンキーガーデン(?)の近くの宿に泊まった。名前は忘れた。」とか、全く役に立たない情報ばかり。

カトマンズはあくまでブータンに行くための中継地点なので、ここでゴタゴタに巻き込まれたりしたくありません。
仕方ないのでネットの情報に頼り、高級ホテルやお土産屋さんが立ち並ぶ、比較的治安が良いエリアを選定。
まあ、友人らの証言から割りと安全なのだということは分かりましたが、念のため。


空港から20分ぐらい走ってホテルに到着。
到着直前に運転手が「チップよろしくね」とか言ってきました。
分かってるよ~、そんなことぐらい!

ちょっと多めのチップをあげると大層喜んでました。
で、喜びついでに誰か紹介してくれたみたい・・・。

チェックインの手続きをしてロビーでジュース飲んでると、怪しげな男が話しかけてきました。
どうやらタクシー運転手の友人のようです。

「ネパールは初めて?」と聞いてきましたが、バリバリ警戒中の私達はとりあえず嘘を言うことに。
Sさんが「3回目ぐらいです。こっちで働いてる友達がいるので。」とか適当に答えておく。
なんだかんだ話しかけられましたが、間違っても意気投合などしないように・・・。

チェックインカウンターのお兄さんはプレイボーイっぽい感じでした。
あ、関係ないか。

部屋に入ってみると、う~ん・・・、普通もうちょっと設備いいだろ4ツ星なら。
どうやらここのホテルは「自称4ツ星」に違いない。

入り口のドアの鍵とかちゃんと閉まらない感じなので、一人旅だと怖いかも。
一人旅の場合、下手に設備の悪い中級~高級ホテルに泊まるより、バックパッカーが集まる安宿のほうがいいかもね。


ホテルの部屋からの眺め。ホテル正面玄関です。




荷物を置いてしばし休憩した後はさあ、食事に出かけましょう!

早くカレーが食べたいのだ~!

町を歩いてみると、本当にお土産屋さんや各国料理のレストランが立ち並ぶにぎやかなところでした。
観光客もたくさんいて、安心。

ああ、チベットで買い損ねた曼荼羅とかいっぱい売ってる~。
仏具も~。
欲しいな~、欲しいな~。
でもお腹すいてるのでとりあえず食事が先。


色んなお店がありましたが、とりあえず1軒、ネパール料理の店を選んで入ってみました。
2階から通りが見下ろせて良い感じです。

早速ネパール料理を注文。
店内には中国人とみられる男性客数人。
その後、地元の若者らしき人たちが入ってきました。

予想通り、料理が出てくるのは遅かったです・・・。
たぶん厨房で料理してるのがお父さんで、接客してるのが息子。
はあ、、、お腹すいた・・・。


そしてようやく出てきたネパール料理がこちら!
ジャジャ~ン!ダルバート(定食)。



お・い・し・そ・う~

しばらく中華料理ばかりで飽き飽きしてたので、カレーとナンがとっても嬉しかったです。
ヨーグルトも久しぶり。


が、ひとつ失敗したのがこれ。↓




ネパール料理のひとつに、小龍包のような蒸し肉まん風のモモと呼ばれるものがあります。
今回、絶対カレーとモモを食べたいと思っていました。
メニューを見るといくつかモモの種類があり、どれにしようか迷ったところ「Special Himalayan Momo」なるものを発見。
「これ、スペシャルだしいいんじゃない~?」と張り切って注文してみたのですが、出てきたものはまるで酢豚のように料理されているモモでした。

ち、違う~!私が食べたかったのは蒸したオーソドックスなやつ!
え~ん、こんなモモ嫌だぁ~。
でもお腹いっぱい過ぎて普通のモモを追加注文なんてできない~。

くぅぅ~、モモは夕食または明日の食事でリベンジするぜい。
(と、思っていたのにその後ネパール料理以外のものを選択してしまい、結局ネパールで普通のモモは食べられませんでした。。。)


カトマンズではホテル周辺をブラブラしてお土産物など買いました。
曼荼羅は「ブータン行ってもあるか」と思い、ここでは購入せず。

曼荼羅柄のマウスパッドがとても欲しかったのですが、お店のお兄ちゃんにマケてくれと言ってもマケてくれなかったので結局買わず。

西洋人観光客も多いので、夜になるとあちこちのお店でライブミュージックなど演奏しており、テラス席があるレストランもたくさんありました。
私達もそういうお店でイタメシとか食べちゃいました。
久しぶりの西洋料理、おいしい~!

あ、ランチには日本食にも行きました。
懐かしの味ですな。


こちら、とあるレストランのトイレ脇にあったシンク。
蛇口がポット風になってるのが良い感じ~。




カトマンズの町にはツアーオフィスもたくさんありました。



そうか~、ここからヒマラヤへのトレッキングツアーとか出てるんだもんな~。
いいな~、行きたいなあ~。(でも今回は我慢。)


カトマンズは観光客だけでなく、年季の入ったバックパッカーというか、「世捨て人」な感じの人も数多くいて混沌としていました。
西洋人も然り、日本人も然り。
「あなた何年自分の国に帰ってませんか?」と聞きたくなりました。


嬉しいことに、カトマンズで日本語が読めるネットカフェを発見。
久しぶりにメールチェックなどして楽しみました。


ホテルの部屋では洗濯大会。
ブータン入りする前に溜まった洗濯物を全て綺麗にリセットせねば。
もう、部屋の中は所狭しと干された洗濯物でいっぱい。
でも意外にも、乾きが悪いんですよね~。
やっぱネパールは湿度高いからかな。
Tちゃんが持参したアイロンとか、ドライヤーを使って必死に乾かしました。

Tちゃんは荷物が一番多かったのです。
着替えもたくさん持ってきていますが、「それ、いらんのんちゃう?」と思うような物がたくさんスーツケースの中に入っていました。
さすがにアイロンを見たときは「なんでカジュアルな旅行にアイロンやね~ん!」と思いましたが、湿った洗濯物を乾かすのにはドライヤーよりもアイロンの方が断然乾きが早く、便利!
今後私も旅の持ち物リストにアイロンを入れようっと。(ちょっと重いけど。)


さて、明日はブータン入りという時に問題発覚。

ブータンに入るには政府発行の許可証が必要です。
現地で日本人が経営する旅行会社に手続きをお願いしていたのですが、そういえば許可証届いてない!

ど、どうする~?!

慌ててネットカフェから必死にブータンまで国際電話。
ブータンと言えば電話やネットも結構つながりにくかったりするのに大丈夫だろうか?

無事に相手につながり、聞いてみると「昨日メール添付で送りましたけど」とのこと。
う~む、でも昨日・今日と3人ともメールチェックしたけど来てなかった。
念のため、再送信をお願いする。

その後、メールを開いてみたら来てました。
昨日じゃなくて今日送ったやつじゃんか~!
しかも私達がメールチェックした後で届いているので、先に国際電話かけちまったよ。

入国に必要な許可証は無事にゲットすることができたのですが、この人こんなギリギリに送ってきて、私らがカトマンズでメールチェックしなかったらどうするつもりだったのだ?
う~ん、う~ん、日本人だからすっかり安心してたけど、結構現地化してるのかも。

ま、まあ良い。
終わりよければ全てよし・・・。


出発の朝。
空港までのタクシーは行きよりもちょっと高めの請求だったけど、よかろう。
とにかく空港へたどり着けねば話にならん。

空港に着くと入り口前に長蛇の列。
セキュリティチェックとかあるし、まだ入り口が空いていない模様。

並んで待っていると、物乞いとか色々やってきます。
なかには何かが書かれた紙を配っている人がいて、なんだろうと思って読んでみると、要はお金を恵んで欲しいというようなことが書いてあったのですが、無視してるとちゃっかり紙は回収しに来ました。

それにしても、ネパールも野犬多いなあ。
そこら中に犬がいっぱいいます。
かまれたら狂犬病必須。

犬好きの私ですが、狂犬病の予防接種を打ってこなかったので、どこへ行っても犬を触るのは我慢。



ブータン行きのドゥックエアのチェックインカウンター。
既に民族衣装に身を包んだブータン人老夫婦に遭遇。
わくわく、ブータンへの期待が高まります。


飛行機は進行方向に向かって左手にヒマラヤ山脈が見えると言うことでした。
座席リクエストはできないので、とにかく飛行機に乗り込んだら左側の席を確保するのだ~。
電車で席を必死に確保するおばちゃんの気分です。

それにしても、ネパールはセキュリティチェックが厳しい。
空港入り口でもチェックされましたが、飛行機に乗る直前も男女別に並ばされ、ボディチェックを受けました。

あ、あと、ゲートに行く前のセキュリティチェックでは日本政府からの注意書きで「お金を要求されることがありますが、支払う必要はありません。」というのがありました。
う~ん、露骨にそのような注意書きが貼ってあるのも不思議だ。
とにかく、金品を請求されても絶対に渡さないぞー!(幸いにも要求されませんでした。)

でもカトマンズの空港は、出国税も高かった。
ブー!


さてさて、ボディチェックを受け、座席を確保すべく必死に飛行機までダッシュをかけましたが、乗り込んでみるとがっかり。
どうやらそれは乗り継ぎ便のようで、すでにたくさんの乗客が乗っていました。
うぐ・・・。

でも前の方になんとか空き座席を見つけ、左の窓側席をゲット!
SさんとTちゃんも私の後ろの席につけました。

私の隣にはインド人のおじさん2人が座りました。
離陸して、機内誌を読んでいると隣のおじさんに「あの~、ヒマラヤ見ないんだったら席替わってくれない?」と言われました。

ええっ?!
飛び立ってすぐ、もうヒマラヤ見えてんの?!

驚いて窓を見ると、見えてますがな~、ヒマラヤ。






一応おじさん達と席をシフトしてあげ、「しばらくしたらまた替わってね」ということでローテーションを組むことに成功。

ああ、なんだか良いことありそうなヒマラヤの景色。


機内食はサンドイッチ。
辛そうな色をしていました。(ブータンの食事は辛い。)

余談ですが、ブータンのドゥックエアーのスッチーはつんつんお高くとまった感じでした~。
ま、花形職業なのかも知れませんね。


ブータンまではあっという間です。
この、何もない景色は既にブータンか?




さあ、これからブータン初体験!


P.S.
ショックだったこと。
飛行機で隣に座っていたインド人2人。「おじさん」だと思っていたのに、入国書類を覗き見てみると、なんと2人とも私より年下でした。



~カトマンズのお土産~

巻きスカート買いました。暑い国ではスカートが楽チン。3人それぞれ違ったタイプのスカートを買いました。もちろん大幅に値切りましたよ~。




来年のカレンダー。




ネパール紅茶とマサラティーの素など。



このお店のおじさんはお客の喜ぶツボを良く知っており、値切らなくても「はい、これだけ引いておきましたよ~」と伝票に書いて渡してくれます。本当か嘘かは分からないけど、やっぱり得した気分で嬉しくなります。
一番上の写真のポシェットは実はこの店で買った紅茶が入っていたもの。

チベットにあしあと ~ギャンツェ~

2007年11月02日 | Weblog
シガツェで1泊し、今日はギャンツェへ寄ってからラサまで戻ります。
あの、過酷な道をまた戻らないといけないのかと思うとブルーになります。
シガツェでもっと2~3泊すればよかった・・・。


シガツェのホテルでの朝食風景。
西洋人が多いです。




レストランの扉はこんな感じでコテコテ。





体調ですが、そう悪くはないけど良くもないという感じ。
チベットに到着してからずっと軽い頭痛がし、お腹が張ってる感じです。
ただ、Sさんはもっと体調が悪くなっていました。


しばらくしてギャンツェ古城の近くへ到着しましたが、古城方面へ行く橋が工事中で渡れません。
ランクルなどの車はそのままザブザブと浅瀬の川を進んでいましたが、私達のバンでは無理です。
歩いて行けばなんとかなりますが、体調の悪いSさんは「歩いて行ってまた帰ってくる自信がない」とのことで、川のそばで待機することに。




ガイド、Tちゃん、私の3人で歩き出し、工事中の橋を渡り柵を乗り越えて向こう側の大通りまで出ました。
ふと見ると、運転手さんもついてきています。
おいおい、Sさん一人を残してきたんかいな・・・。
誰か一人そばについとくだろう、普通。
まあ、治安的にも大丈夫だとの判断があってのことだと信じますが。(ガイドと違って運転手さんはしっかり者。)


どうやらこれがギャンツェ古城のようです。




ギャンツェ古城のわきを抜けて、その奥にある白居寺を目指します。
道中、数々の「イヤゲ物」を売る店があり、私とTちゃんの好奇心をシゲキします。
いいなあ、絨毯とか仏具。携帯用マニ車欲しいなあ・・・。




この辺りはラサと違って「チベット人の小さな村」と言った感じで、のどかな空気が漂っています。
しかしギャンツェ古城へ続く大通りに「英雄大道」などと言った共産主義丸出しの名前がついているところが、中国に支配されてるっぽいです。







さて、20~30分歩いたでしょうか。
ようやくたどり着いた白居寺。




入り口付近のマニ車の向こうに山が見えます。




ネットで調べた情報によると、白居寺はチベット語で「吉祥大楽寺」という意味だそうです。
寺の中に塔があり、塔の中に寺がある典型的なチベット仏教建築で、「13世紀から15世紀に作られたチベット寺院建築で唯一完全なものである」と書かれています。
三つの宗派が共存しているのがこのお寺の特徴であるとも。
あ、説明の真偽は分かりません。だってチベットの場合は本当に色んな情報が錯綜してるんですもん。





写真を撮ってもよさげなところでやっと仏像の写真を1枚パチリ。
どこのお寺も内部は撮影禁止なので、結局これしか撮れなかった。





古城と白居寺がつながっているのか、独立してるのかもよく分からなかったのですが、とにかくこのギャンツェで見た仏像が今までで一番良かった!
上の黄金の仏像ではなく、木製の良い感じに詫び寂びの出た大きな仏像が一杯あったんです。(もちろん撮影禁止。)
仏像マニアにはたまらないはず。
思わずTちゃんと、「Sさんも来れればよかったのにねえ・・・」と。


こちら、巨大なマニ車がブンブン勢いよく回ってる図。
どのぐらい巨大なのかは、この写真からは分かりませんが・・・、とにかく人よりもずっとデカイのよ!





このお寺のもうひとつの見所は、少し離れて塔を見上げると、仏様の目が見えることです。




確か日本にもこんな感じの目が描かれたお寺があったのですが、あれはチベット仏教のお寺だったのか、それともまた別の宗派だろうか?


ところで、このお寺で不思議な光景が2つ。

運転手さんはチベット人なので、普通に信者としてどこのお寺にも許可証なく入れるようです。
で、他の信者と同様「ン~・・・」と、低くうなるような声で念仏を唱えながら参拝していたのですが、何故かお寺の関係者のようにその辺に散らばっているお賽銭を拾い集めています。
で、その一部はしかるべきお賽銭台に乗せるのですが、残りのお金は・・・?

自分でネコババするつもりなのか(また、それがチベット人には許されているのか)、それともちゃんとお寺の人に後で渡すのか良く分かりません。
まさか、本人に聞けません・・・。

不思議なことその2。
白居寺の中のとある部屋には大きな台座のようなものが仏像の左右にあります。
形としては、壺型とでも言うのでしょうか、丸みを帯びた柱のような感じ。
その台座のようなものに何故か運転手さんが、「ン~~」とうなりながら自分のお尻をあてつけて擦り擦りしています。

・・・。なんなんだろう、この風景。
とても滑稽に見えますが、本人はもちろん真剣です。

左右両方の台座にしっかりとお尻を擦り擦りしていました

これも理由を聞いてよいのか悪いのか、判断つかず謎のままです。
ガイドに聞いても通じないだろうし、運転手さんはチベット語と中国語しか分からないし。
はぁ~、つくづく役に立たないガイドを持った不便さを感じます。



さて、帰りは途中で運転手さんがタクシーを拾ってくれたので、橋のたもとまで乗りました。
本当は歩いて写真を撮りながら帰りたかったんだけど・・・。
でも運転手さんの心遣いに感謝。


車に戻るとSさんは無事でした。
治安もそうですが、この暑さで熱中症になっていないか心配していたのですが、空気が乾燥しているため、車の中は快適な温度だったようです。


ボロボロになった体を車内のあちこちにぶつけながら、また延々とラサまで走りました。

もう結構きています。
とっととチベットから脱出して、カトマンズでのんびりしたい~!


夕食はまたもやうどん付きの中華料理。
飽きた!飽きたぞ~!


食堂に併設されているお土産物屋さんで、SさんやTちゃんはネックレスや財布などを買っていましたが、私はもうラサのホテルで念願の天珠も買ったし。

私がラサで買って身につけていた小さなマニ車のついたペンダント、似たようなものがこのお土産屋さんでも売っていました。
すると店員が私のペンダントを見て、「それ、うちのじゃないの?」とか言い出しました。
「違うわい!」
多少デザインが違っていたのでセーフでしたが、危うく万引き扱いされるところでした。
危ない、危ない。
せっかく中国語の聴き取りにも慣れてきたけど、もう明日はチベットを離れます。(ばんざ~い!)

ギャンツェはまた是非来たいと思います。仏像がすばらしかった。
今度は中国の旅行社などに頼まず、多少高くても日本のしっかりとした旅行会社を通そうと固く心に誓いました。



さて、ラサで爆睡した翌朝。
出発直前にガイドがアンケート用紙に記入してくれと言います。
麗江でも出発間際にガイドさんにアンケートを渡され、空港であたふたと書きました。

今回、私達はこのガイドにはものすごく不満だったので、正直に採点。
でもそれでも多少は「ま、本人に悪気はないから、ここは△ぐらいでいいか。」と手加減したはずなのですが、そのアンケートを見たガイドの態度がこの後激変。

空港へ向かう道中、ものすごい怒って運転手になにやら言ってます。
言葉は分からないけど、どうやら私らのアンケート結果がご不満なようで。

そしておもむろに振り向き、「普通は運転手さんにチップを渡しますが、どうしますか?」とふてくされた態度で聞いてきました。

おい、君にふてくされる資格はないぞ!
あれでも手加減して書いたのだ。
本来なら君はその場ですぐクビにしてもよかったのじゃ~!

また、いちいちチップのことを指図される覚えもないが、運転手さんにはお世話になったので、心ばかりのお礼を渡してもいいかなと思いました。

念のため、ふてくされたガイドに「普通、運転手さんにはいくらぐらい渡すんですか?」と聞くと、なんと「1日100元です。でもお客さん達は若いですから、それより少なくても大丈夫です。」とのたまった。

な、なにぃ~?!1日100元だとぉ~

100元と言ったら1,500円から1,600円ぐらいです。
そんなんチップかあ???給料じゃないのか?!

ありえん・・・。

そこで私達は、ガイドに聞こえているのも構わず「1日100元はおかしいよね。そんなんあり得ないよね。この4日間通して3人で100元ぐらいでいいんじゃない?」などと話し合っておりました。

しばらくするとまたガイドがふてくされ顔で振り向き、「決めましたか?」と聞いてきたので、「私達で決めますので!」ときっぱり。
もちろん行間に「お前は口出しするな」と言うセリフが詰まっています。

ガイドはますますふてくされ、プイっと前を向きました。
私達全員の心の中で、「このチップ、結局は半分ガイドに渡ってしまうんじゃないか?」という疑念が湧いています。
とりあえず、チップは運転手さん個人に手渡すと固く心に誓う我々3人。


空港まで行く途中、川にさしかかると、ガイドはふてくされたまま「この川は・・・」とか「この橋は・・・」とか一応仕事なので説明を始めましたが、相変わらず何を言ってるのか分からない日本語なので、私達の反応も冷ややかでした。
もうあとちょっとで空港なんだから、もうこれ以上イライラさせんなよ。


空港に到着すると、ガイドが相変わらずのふてくされ顔で「チェックインはあちらです」と指差すのですが、その先にあるのは国内線のチェックインカウンター。

「あれ、国内線よ」と言っても、「同じです」とふてくされ顔で言います。

・・・。いや、絶対違う。

そこでガイドはすっかり無視してカウンターへ行き、チケットを見せて「カトマンズまで行きたいんですけど」と声をかけると、カウンターのお兄さんは「国際線のチェックインはあっちです」と遠くを指差しました。

ほ~ら、やっぱり!

「国際線のチェックインはあっちだって!」と叫び、ガイドほったらかしで自分達で荷物を持ってあちらへ移動。
ガイドは見送りもせず、ふてくされたまま出口の方へ去っていきました。
運転手さんだけが、手を振ってくれています。

ありがとう、(シュワルツェネッガー似の)運転手さん。
また会えれば嬉しいです。

ようやく魔のようなチベットツアーから解放され、ほっとひと息。

目指すはカトゥマンドゥ~(すっかり舞い上がり)



~旅のお土産~
チベットで買ったもの。

自分用のチャイナシューズ。




男の子用民族衣装。友達の子供へのお土産。
最初のお店ではどうしてもマケてくれず。ガイドが役立たずなので、次の店でも自分で散々値切ってようやく買いました。




天珠とマニ車付きペンダント。
今思えば思いっきりボラれていますが、それもまた良い思い出。