起きたら雨…。(え~ん)
今日はオランウータンを見に行くボートツアーの日なのにぃ。
昨日の快晴がうそのようだ。
やっぱまだ雨季終わってなかった?
雨女な私が悪い?
朝食は洋食をチョイス。
しばらくしたら止むかと期待したけど、雨は一向に止まない。
運転手さん曰く、「船には屋根がついてるから大丈夫」ということだってので、予定通りでかけることにした。
ここのコミュニティに住み着いている友達のところに泊まっているという、ドイツ人の青年もついてきた。
3か月の休みを取って東南アジアを旅してるらしい。
宿から川までは車で10分ぐらい。
一応ボートツアーって、こういうのとか、
こういうのとか、
いやいや、宿泊しないからそこまで立派なやつじゃなくてもいいから、せめてこんくらい?
と思っていたのだけど、やってきたのは小さくて粗末な木の小舟に簡易エンジンをつけたもの…。
屋根って言ってもビニールシートみたいなのだし…。
しかも漁師のおじさんが船をスタートさせようとしたら、エンジンがかからず、あたふたと工具を取りに走っていた。
同乗のドイツ人が「この前フィリピンで全く同じ状況に陥った。その時は1時間も船の上から動けなかった」と不吉なことを言う。
幸い、オイルがうまくエンジンに流れなかっただけので、工具でチャチャッと直して出発。
川をどんどん奥へ奥へと進んで行くと、砂金の採取をする設備があったり、水上集落があったりして、人々の暮らしが垣間見える。
それにしても、小雨が降り続き肌寒い。
しかも全くオランウータンの姿は見えず、単調な旅に思わず眠気が襲ってくる。
1時間以上進んだところで、ダヤック人の集落へ上陸。
どこか行くあてがあるのかと思い運転手さんに聞くと、「いや、散歩だけ」って。
しかもこの人、運転手兼ガイドのはずなのに、何を聞いても「知らない」だし!
挙句の果てに「いつもはこの辺の島にいるオランウータンにリハビリセンターの人が朝ごはんをあげに来るけど、今日は雨だからサボってあげにきてないみたい。だからオランウータンは出てこない」とか言い出した。
ドイツ人も若干キレ気味に「だったら最初からそう言ってくれるべきだった。それならツアーを別の日にするとかできたのに」と抗議していたが、運転手は英語が通じてるのか通じてないのか、よく分からない反応だった。
仕方なく、ダヤック人の村をプラプラ。
子供たちがついてきたりする。
この村には電気が通っていないけど、ソーラー発電でテレビを見たりはしているらしい。
ここは村の小学校。
ちっちゃなキリスト教会もあった。
色んな宗教が共存してるみたい。
ドイツ人が運転手に「ここに現地特産のスパイスコーヒーがあって、そのコーヒーの試飲もパッケージになってるって聞いてたけど?」と訴えるも、相変わらず運転手は「さあ…?知らない」だった。
「じゃあ、カリマンタン特産のコーヒーってあるんですか?」と私が聞いても、「さあ…。コーヒーはスマトラの方が有名です」って!
こいつはガイドとしての機能を全く果たさない。
諦めきれないドイツ人がしつこく「コーヒーを飲めるところはないのか?」と聞くので、運転手が仕方なさそうに村の人に聞くと、「あっちにコーヒー屋台があるよ」と言われて行ってみたのだけど、そこは単なる小間物屋さん。
コーヒーって言っても、ネスカフェでもないインドネシアメーカーの、コーヒーと砂糖とクリームが一つになってるパックのインスタントに違いない。
私の予想はドンピシャ。
お店の人に聞いてみたら、インスタントコーヒーならあるよとのこと。
…。
いらん。
さすがのドイツ人も諦めた模様。
結局何も買わず、お店のお母さんと赤ちゃんのツーショット写真を撮らせてもらって退散した。
この子、生後まだ3か月なんだって。
かわい~。
再び小舟に乗り込み、また1時間かけてもと来た場所に戻る。
もう、オランウータン絶望的。
とりあえず周りの木々に目を凝らして探してみるが、見当たらない。
そもそも、ガイドがガイドとしての役割を果たしていないので、たとえば「こういう木にはオランウータンがいるけど、この種類の木にはいない」とか、「葉っぱが覆い茂っているところに隠れるようにいる」とか、そういう情報が一切ないので、どこをどう探せばいいのかも分からない。
質問しようかとも思ったけど、船のエンジン音がうるさくてそういう気にもなれなかった。
どんよりした雰囲気の中、ドイツ人、Y本さん、私の中に「このまま1頭のオランウータンも見ずには帰れないぞ」という空気が流れる。
しかも「1頭も見れなかったら値切ってやるからな」との考えも。
オランウータンがリハビリ後に一時的に放されているという島の周りをめぐったりして、必死に探す。
でももう半分以上あきらめかけたところに、いたあ~~~!
結構外から丸見えのところにポツンといるもんなんですね…。
お食事中のオランウータン様の周りには、子ザルがいっぱいうろちょろしてた。
ああ、よかった、出会えて~!
ありがとう、オランウータンさん!
あなたは救世主です。
船のエンジンを切ってないので小刻みに揺れてるし、ちょっと距離が遠いので10年物のデジカメの望遠機能を使ったら、やっぱりあまり写りはよくない。
でも嬉しい。
たった1頭だったけど大いに満足し、その後、オランウータンのリハビリセンターへ立ち寄る。
このリハビリセンターでは、密猟によって親を亡くした孤児や、怪我をしたオランウータンなどが保護されており、数年間にわたる社会(野生)復帰プログラムを経て野に放たれる。
リハビリセンター入り口にある、ボスオランウータンの銅像とパチリ。
館内で紹介ビデオを観、その奥の檻にいるオランウータンたちを眺める。
ここのオランウータンたちは人慣れしてるので、こっちがガラス越しに眺めていると寄ってきてお茶目なポーズをしてくれる。
ウータン3兄弟?
外に回ってもこっちに興味を示してどんどん集まってくる、かわゆい奴ら。
この後、宿の前まで戻り、ローカル食堂でランチ。
このカワユイ猫がしつこくご飯をねだってきた。
豆腐を甘辛く炒めたものが好きなようで、野菜をあげても見向きもせず、なぜかチキンの皮にも興味がない様子。
ひたすら豆腐を落としてもらうのを待っている。
食後一旦解散し、午後に再集合。
ドイツ人旅行者のジョージが泊めてもらっている家の別のドイツ人(名前忘れた)の案内で、近くのお寺へ行くことに。
この、ドイツ人居住者、おそらく信者であろう。
お寺まではこれまた近くて、車でほんの5分、10分。
入り口に着くと入場料を徴収するおじさんが寄ってきたが、運転手が一言「地元の人だけ」と告げると、相手はあっさり引き下がった。
おいおい、車の中に乗ってるの、ドイツ人2人と日本人2人。
どう見てもジモピーちゃうやん!
そんなアバウトなインドネシアが、す・き❤
お寺の敷地内はうっそうと木が茂るジャングルのような場所で、
汗だくになるほどの上りが続く。
(ジモピーもどきのドイツ人はさすがにビーサン履き。)
だんだん景色が良くなってきた。
こんな珍しい花も咲いている。
あちこちに祠などがある。
ついに丘のてっぺんまで来た!
すご~い!いい景色~!見渡す限りの地平線!
う~ん、カミーノ…。
この辺りはヒンズー寺院で、最近できたらしいこういう建物もある。
ほんとにあちらこちらに祠が。
いや~、今日は朝からオランウータンも見れたし、結構しっかり目のトレッキングもできてよかったなあ。
(Y本さんは若干トレッキングでお疲れ気味。)
帰りに運転手さんに夕日が見えるスポットはないかと聞いてみたが、運転手は相変わらず「う~ん…」と言ってるだけ。
代わりにここに数年来住み着いているドイツ人ジモピーが、宿のずっと奥の方に行ったら小高い丘になっているところがあるよと教えてくれた。
旅行者の方のドイツ人(ややこしいな)のジョージが「いったん荷物置いてから合流するから先に行っといて」と言うので、私とY本さんとで教わった方向に歩き始めた。
宿を抜けて、住宅街を抜けてさらに奥に進むと、こういう木の遊歩道みたいなのが現れ、
ん?あれっていわゆる「神殿?本殿?」みたいな??
やっぱり!
結構立派だ。
裏手に回ってみると、Muhammad Subuh Centerの看板。
間違いない、例の宗教でっせ。
このあたり、お花も咲いてて手入れされてて綺麗。
でも全然「丘」じゃなくて、夕日とか見えるような場所じゃないんですけど!
もう帰ろうかと戻りかけたら、遠くから見慣れたドイツ人2人が犬を3頭連れてやってきた。
さっきの2人かと思いきや、ジモピーの方はお兄さんだか弟だかの方。
名前はマークと言う。
双子ではないみたいだけど、さっき一緒にお寺に行った人とかな~り似ていてほとんど見分けがつかない。
そんなことより大好きなワンちゃんが目の前に現れ、大興奮。
きゃ~、かわいい~!
飛びつかれたりなんかしてもぜんぜん平気。
(Y本さんは嫌そうだったけど…。)
そのまま犬の散歩に参加することとなった。
本殿というか神殿と言うかがある場所から、地元の人しか分からない細い山道をどんどん奥へと入っていく。
どんぐりなんかも生ってるよ。
喜び勇んで走り回る犬たちの写真を撮るのに一苦労。
ああ、でも犬と散歩するって至福の時だわ。
30分以上は歩いただろうか、途中で何度か曲がったりして、もう自力では絶対元の場所へは戻れない場所に来たら、川があった。
これまた喜び勇んで川に飛び込み泳ぐ犬たち。
ちなみにカリマンタンの川の水の色が赤いのは、パームオイルのせいらしい。
オイルというか、パームヤシの根から色が出ているという。
しばらく水辺で遊び、もと来た道を戻って神殿のところにたどり着いた頃にはすっかり日が暮れていた。
いや~、いい運動だった。
オランウータンが見られて、トレッキングができて、犬の散歩までできるなんて、夢のような一日だった。
ドイツ人2人と別れて、自分たちの宿に向かって歩いていると、散歩の間は全く寄ってこなかった小さい黒い犬がなぜだか後をついてくる。
あれ?この子はドイツ人の飼い犬ではなかったのか?
大きい方の2匹は人懐っこく、飛びついてきたりしたけれど、この小さい子は全く触らせてくれなかった。
なのになぜ今、ついてくる?
ちなみにこの子、スターウォーズに出てくる毛むくじゃらのキャラクターにちなんで、「トゥーバ」という名前らしい。
なぜだかトコトコと私らの後をついてきて、とうとう宿の前まで来てしまった。
ナデナデすると嬉しそうにしている。
なぜ今頃なつく???
Y本さんに「私はしばらく犬と戯れてますんで、先に部屋に入ってて下さい」と告げ、しばし部屋の前でトゥーバをかわいがる。
散歩の途中は愛想がなかったのに、今頃なついてくるなんて、不思議な子だ。
たくさん散歩して喉が渇いてるだろうから、ペットボトルの水を飲ませてあげて、バイバイした。
トゥーバは下手したら部屋の中にまで入ってきそうな勢いだった。
だから、なぜ今頃なつく?
でもトゥーバのおかげで心温まる1日となった気がする。
この日の夜、宿で借りたDVDを借りて観た。
BBCが取材した、ここのオランウータンリハビリセンターのドキュメンタリー。
とても興味深かったけど、どんどん登場人物(?)が増えて、途中からもはやどのオランウータンが誰だったから分からなくなった。
それにしても、ものすごく手厚く保護されているオランウータンたち。
いったん保護してトレーニングを受けたオランウータンは、カリマンタン中部に移住させられる。
それを運ぶのも結構大変で、まずはトラックに乗せて川まで運び、そこから船に乗せてジャングルの奥地へ連れて行っていた。
さらにはヘリコプターで連れて行くパターンもある。
ものすごく人手もお金もかかっている。
人間の子供にももっと支援が必要な子がいるのに、、、と思うとやや複雑ではある。
つづく
今日はオランウータンを見に行くボートツアーの日なのにぃ。
昨日の快晴がうそのようだ。
やっぱまだ雨季終わってなかった?
雨女な私が悪い?
朝食は洋食をチョイス。
しばらくしたら止むかと期待したけど、雨は一向に止まない。
運転手さん曰く、「船には屋根がついてるから大丈夫」ということだってので、予定通りでかけることにした。
ここのコミュニティに住み着いている友達のところに泊まっているという、ドイツ人の青年もついてきた。
3か月の休みを取って東南アジアを旅してるらしい。
宿から川までは車で10分ぐらい。
一応ボートツアーって、こういうのとか、
こういうのとか、
いやいや、宿泊しないからそこまで立派なやつじゃなくてもいいから、せめてこんくらい?
と思っていたのだけど、やってきたのは小さくて粗末な木の小舟に簡易エンジンをつけたもの…。
屋根って言ってもビニールシートみたいなのだし…。
しかも漁師のおじさんが船をスタートさせようとしたら、エンジンがかからず、あたふたと工具を取りに走っていた。
同乗のドイツ人が「この前フィリピンで全く同じ状況に陥った。その時は1時間も船の上から動けなかった」と不吉なことを言う。
幸い、オイルがうまくエンジンに流れなかっただけので、工具でチャチャッと直して出発。
川をどんどん奥へ奥へと進んで行くと、砂金の採取をする設備があったり、水上集落があったりして、人々の暮らしが垣間見える。
それにしても、小雨が降り続き肌寒い。
しかも全くオランウータンの姿は見えず、単調な旅に思わず眠気が襲ってくる。
1時間以上進んだところで、ダヤック人の集落へ上陸。
どこか行くあてがあるのかと思い運転手さんに聞くと、「いや、散歩だけ」って。
しかもこの人、運転手兼ガイドのはずなのに、何を聞いても「知らない」だし!
挙句の果てに「いつもはこの辺の島にいるオランウータンにリハビリセンターの人が朝ごはんをあげに来るけど、今日は雨だからサボってあげにきてないみたい。だからオランウータンは出てこない」とか言い出した。
ドイツ人も若干キレ気味に「だったら最初からそう言ってくれるべきだった。それならツアーを別の日にするとかできたのに」と抗議していたが、運転手は英語が通じてるのか通じてないのか、よく分からない反応だった。
仕方なく、ダヤック人の村をプラプラ。
子供たちがついてきたりする。
この村には電気が通っていないけど、ソーラー発電でテレビを見たりはしているらしい。
ここは村の小学校。
ちっちゃなキリスト教会もあった。
色んな宗教が共存してるみたい。
ドイツ人が運転手に「ここに現地特産のスパイスコーヒーがあって、そのコーヒーの試飲もパッケージになってるって聞いてたけど?」と訴えるも、相変わらず運転手は「さあ…?知らない」だった。
「じゃあ、カリマンタン特産のコーヒーってあるんですか?」と私が聞いても、「さあ…。コーヒーはスマトラの方が有名です」って!
こいつはガイドとしての機能を全く果たさない。
諦めきれないドイツ人がしつこく「コーヒーを飲めるところはないのか?」と聞くので、運転手が仕方なさそうに村の人に聞くと、「あっちにコーヒー屋台があるよ」と言われて行ってみたのだけど、そこは単なる小間物屋さん。
コーヒーって言っても、ネスカフェでもないインドネシアメーカーの、コーヒーと砂糖とクリームが一つになってるパックのインスタントに違いない。
私の予想はドンピシャ。
お店の人に聞いてみたら、インスタントコーヒーならあるよとのこと。
…。
いらん。
さすがのドイツ人も諦めた模様。
結局何も買わず、お店のお母さんと赤ちゃんのツーショット写真を撮らせてもらって退散した。
この子、生後まだ3か月なんだって。
かわい~。
再び小舟に乗り込み、また1時間かけてもと来た場所に戻る。
もう、オランウータン絶望的。
とりあえず周りの木々に目を凝らして探してみるが、見当たらない。
そもそも、ガイドがガイドとしての役割を果たしていないので、たとえば「こういう木にはオランウータンがいるけど、この種類の木にはいない」とか、「葉っぱが覆い茂っているところに隠れるようにいる」とか、そういう情報が一切ないので、どこをどう探せばいいのかも分からない。
質問しようかとも思ったけど、船のエンジン音がうるさくてそういう気にもなれなかった。
どんよりした雰囲気の中、ドイツ人、Y本さん、私の中に「このまま1頭のオランウータンも見ずには帰れないぞ」という空気が流れる。
しかも「1頭も見れなかったら値切ってやるからな」との考えも。
オランウータンがリハビリ後に一時的に放されているという島の周りをめぐったりして、必死に探す。
でももう半分以上あきらめかけたところに、いたあ~~~!
結構外から丸見えのところにポツンといるもんなんですね…。
お食事中のオランウータン様の周りには、子ザルがいっぱいうろちょろしてた。
ああ、よかった、出会えて~!
ありがとう、オランウータンさん!
あなたは救世主です。
船のエンジンを切ってないので小刻みに揺れてるし、ちょっと距離が遠いので10年物のデジカメの望遠機能を使ったら、やっぱりあまり写りはよくない。
でも嬉しい。
たった1頭だったけど大いに満足し、その後、オランウータンのリハビリセンターへ立ち寄る。
このリハビリセンターでは、密猟によって親を亡くした孤児や、怪我をしたオランウータンなどが保護されており、数年間にわたる社会(野生)復帰プログラムを経て野に放たれる。
リハビリセンター入り口にある、ボスオランウータンの銅像とパチリ。
館内で紹介ビデオを観、その奥の檻にいるオランウータンたちを眺める。
ここのオランウータンたちは人慣れしてるので、こっちがガラス越しに眺めていると寄ってきてお茶目なポーズをしてくれる。
ウータン3兄弟?
外に回ってもこっちに興味を示してどんどん集まってくる、かわゆい奴ら。
この後、宿の前まで戻り、ローカル食堂でランチ。
このカワユイ猫がしつこくご飯をねだってきた。
豆腐を甘辛く炒めたものが好きなようで、野菜をあげても見向きもせず、なぜかチキンの皮にも興味がない様子。
ひたすら豆腐を落としてもらうのを待っている。
食後一旦解散し、午後に再集合。
ドイツ人旅行者のジョージが泊めてもらっている家の別のドイツ人(名前忘れた)の案内で、近くのお寺へ行くことに。
この、ドイツ人居住者、おそらく信者であろう。
お寺まではこれまた近くて、車でほんの5分、10分。
入り口に着くと入場料を徴収するおじさんが寄ってきたが、運転手が一言「地元の人だけ」と告げると、相手はあっさり引き下がった。
おいおい、車の中に乗ってるの、ドイツ人2人と日本人2人。
どう見てもジモピーちゃうやん!
そんなアバウトなインドネシアが、す・き❤
お寺の敷地内はうっそうと木が茂るジャングルのような場所で、
汗だくになるほどの上りが続く。
(ジモピーもどきのドイツ人はさすがにビーサン履き。)
だんだん景色が良くなってきた。
こんな珍しい花も咲いている。
あちこちに祠などがある。
ついに丘のてっぺんまで来た!
すご~い!いい景色~!見渡す限りの地平線!
う~ん、カミーノ…。
この辺りはヒンズー寺院で、最近できたらしいこういう建物もある。
ほんとにあちらこちらに祠が。
いや~、今日は朝からオランウータンも見れたし、結構しっかり目のトレッキングもできてよかったなあ。
(Y本さんは若干トレッキングでお疲れ気味。)
帰りに運転手さんに夕日が見えるスポットはないかと聞いてみたが、運転手は相変わらず「う~ん…」と言ってるだけ。
代わりにここに数年来住み着いているドイツ人ジモピーが、宿のずっと奥の方に行ったら小高い丘になっているところがあるよと教えてくれた。
旅行者の方のドイツ人(ややこしいな)のジョージが「いったん荷物置いてから合流するから先に行っといて」と言うので、私とY本さんとで教わった方向に歩き始めた。
宿を抜けて、住宅街を抜けてさらに奥に進むと、こういう木の遊歩道みたいなのが現れ、
ん?あれっていわゆる「神殿?本殿?」みたいな??
やっぱり!
結構立派だ。
裏手に回ってみると、Muhammad Subuh Centerの看板。
間違いない、例の宗教でっせ。
このあたり、お花も咲いてて手入れされてて綺麗。
でも全然「丘」じゃなくて、夕日とか見えるような場所じゃないんですけど!
もう帰ろうかと戻りかけたら、遠くから見慣れたドイツ人2人が犬を3頭連れてやってきた。
さっきの2人かと思いきや、ジモピーの方はお兄さんだか弟だかの方。
名前はマークと言う。
双子ではないみたいだけど、さっき一緒にお寺に行った人とかな~り似ていてほとんど見分けがつかない。
そんなことより大好きなワンちゃんが目の前に現れ、大興奮。
きゃ~、かわいい~!
飛びつかれたりなんかしてもぜんぜん平気。
(Y本さんは嫌そうだったけど…。)
そのまま犬の散歩に参加することとなった。
本殿というか神殿と言うかがある場所から、地元の人しか分からない細い山道をどんどん奥へと入っていく。
どんぐりなんかも生ってるよ。
喜び勇んで走り回る犬たちの写真を撮るのに一苦労。
ああ、でも犬と散歩するって至福の時だわ。
30分以上は歩いただろうか、途中で何度か曲がったりして、もう自力では絶対元の場所へは戻れない場所に来たら、川があった。
これまた喜び勇んで川に飛び込み泳ぐ犬たち。
ちなみにカリマンタンの川の水の色が赤いのは、パームオイルのせいらしい。
オイルというか、パームヤシの根から色が出ているという。
しばらく水辺で遊び、もと来た道を戻って神殿のところにたどり着いた頃にはすっかり日が暮れていた。
いや~、いい運動だった。
オランウータンが見られて、トレッキングができて、犬の散歩までできるなんて、夢のような一日だった。
ドイツ人2人と別れて、自分たちの宿に向かって歩いていると、散歩の間は全く寄ってこなかった小さい黒い犬がなぜだか後をついてくる。
あれ?この子はドイツ人の飼い犬ではなかったのか?
大きい方の2匹は人懐っこく、飛びついてきたりしたけれど、この小さい子は全く触らせてくれなかった。
なのになぜ今、ついてくる?
ちなみにこの子、スターウォーズに出てくる毛むくじゃらのキャラクターにちなんで、「トゥーバ」という名前らしい。
なぜだかトコトコと私らの後をついてきて、とうとう宿の前まで来てしまった。
ナデナデすると嬉しそうにしている。
なぜ今頃なつく???
Y本さんに「私はしばらく犬と戯れてますんで、先に部屋に入ってて下さい」と告げ、しばし部屋の前でトゥーバをかわいがる。
散歩の途中は愛想がなかったのに、今頃なついてくるなんて、不思議な子だ。
たくさん散歩して喉が渇いてるだろうから、ペットボトルの水を飲ませてあげて、バイバイした。
トゥーバは下手したら部屋の中にまで入ってきそうな勢いだった。
だから、なぜ今頃なつく?
でもトゥーバのおかげで心温まる1日となった気がする。
この日の夜、宿で借りたDVDを借りて観た。
BBCが取材した、ここのオランウータンリハビリセンターのドキュメンタリー。
とても興味深かったけど、どんどん登場人物(?)が増えて、途中からもはやどのオランウータンが誰だったから分からなくなった。
それにしても、ものすごく手厚く保護されているオランウータンたち。
いったん保護してトレーニングを受けたオランウータンは、カリマンタン中部に移住させられる。
それを運ぶのも結構大変で、まずはトラックに乗せて川まで運び、そこから船に乗せてジャングルの奥地へ連れて行っていた。
さらにはヘリコプターで連れて行くパターンもある。
ものすごく人手もお金もかかっている。
人間の子供にももっと支援が必要な子がいるのに、、、と思うとやや複雑ではある。
つづく