地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

チベットにあしあと ~ラサ~

2007年09月30日 | Weblog
この日の予定では午前中にダライ・ラマの宮殿であるポタラ宮を観光することになっていたのですが、どうやらポタラ宮は1日100人だか1,000人だか入場制限があり、ツアー会社が事前に許可証を取っているようです。
で、私達がポタラ宮を観光できる時間帯は午後のようでした。

というわけで、先に夏の離宮があるノルブリンカを観光することに。










ノルブリンカ(ロブリンカとも言うそうです)はチベット語で「宝の園」という意味で、ダライ・ラマの夏の離宮その他いくつかの宮殿があります。















残念ながら、チベット内の寺院や宮殿は全て内部で写真撮影が禁止されているので、外観の写真しかないのです!
内部は本当に素晴らしかったのに!


それにしても、宮殿内部の調度品や諸外国からの贈り物の数々を見て、ダライ・ラマは贅沢な暮らしだったんだなあと思いました。
まあ、法王だしね。

主は亡命中のため、お坊さんの着る黄色い袈裟が三角形に人形のように巻かれたのものが、本来ダライ・ラマが座っているべき場所に鎮座している光景が哀しかった。

しかしこの時私は事前にチベットについてほとんど勉強してきていなかったので、帰国してダライ・ラマ自伝などを読みました。
中国による侵略、寺院の破壊、チベット人虐殺などを知り、ますます気持ちが複雑になりました。



次に向かったのが大昭寺(ジョカン)。
例外的にチベット仏教と仏教との混合建築で、7世紀に建てられたそうです。
広場の奥、煙の向こうに見えるのがジョカンです。




ところで写真左側にいる、白っぽい帽子をかぶって赤く染めた髪の毛を束ねた女の子が私達のガイドです。
この髪の色、かなり奇抜じゃないかと思うのですが・・・。

ちなみにこのガイド、日本語ガイドなのに相当日本語力が怪しく、何を説明されても理解するのが結構厳しいです。
「ガイドの仕事をしてどれぐらい?」と聞くと「7年です」という返事が返ってきたんですが、絶対嘘
きっと7日の間違いか、質問の意味が通じてないかだろっ!
見たところ、ガイド自体も初めてじゃないかと思うくらい気は利かないし、案内する場所に慣れている感じがしない。
そう、ここから私達の悪夢が始まるのです・・・。



さて、ジョカン前の広場の周りにはお店や露店が立ち並んでいますが、結構整然としています。




また、ジョカンの周りには巡礼者が時計回りに一周する道があります。
チベット仏教では、自分の体の右側をお寺や仏像などに向けて右回りに回るのが基本です。



ジョカンの入り口前には大勢のチベット人達が参拝しており、五体投地をして一心不乱にお祈りしています。






実はチベットに来る前、「現地で五体投地やるから写真に撮ってね!」とか言っていたのですが、この信者達の真剣な雰囲気を前にそんなふざけた真似はできません。
したがって五体投地実践写真は断念。
でも合わせた両手を頭、口元、胸の前に順番に持って行き、2礼してから両手を左右に開くチベット方式でお参りはしましたよ~。


それにしても、五体投地やるときに下にクッション置いて、手にはスリッパみたいなの履くんですね・・・。
あと、足が開かないようにか、その方が楽なのか、紐で両足を縛っていました。





ジョカン寺入り口にある四天王。
ここまではまだ写真OKです。











あと、中庭みたいなところも写真OK。




チベットの寺院の中は、ヤクのバター灯明がともっており、独特のにおいがします。
信者は皆、低くうなるような声でマントラを唱えながら参拝しており、厳かな空気が流れています。



私達もジョカンでのお参りを終え、ランチに向かう途中で道を歩いているチベット人の姿を激写してみました。



ちょっと南米っぽくありません?
この方、ジョカンの周りを右回りに回っています。
携帯用マニ車(中に経文が書かれた紙が入っていて、1回まわすと全ての経文を読んだことに相当する大変お手ごろな仏具)を回し、ブツブツお経を唱えながら歩いている人も沢山います。



さて、お楽しみのランチはポタラ宮のそばにある中華レストランで。
今回はなんとか「少しだけ辛い料理にして」と言う私達の希望がうまくガイドに伝わったのか偶然かは知りませんが、多少ピリ辛メニューでした。






ランチの後はいよいよポタラ宮見学。
入り口では入場許可証とパスポートのチェック、一応手荷物検査などもあります。

ポタラ宮は7世紀なかばにチベットを統一した人物によって建てられ、チベット仏教の中心的な役割を果たしています。





宗教的なことを行う赤い建物部分(紅宮)ではダライ・ラマの玉座や歴代ダライ・ラマの霊廟などが見学できます。白い建物部分(白宮)は政治的なことを執り行う所です。
部屋数はなんと1,000を超すと言われています。





ダライ・ラマは冬の間はポタラ宮、夏の間はノルブリンカで過ごしていましたが、今はどちらの建物も主をなくして寂しそうです。


ポタラ宮の内部を見るには、この階段を上がらねばなりません。




ネットで検索すると、「1,000段以上ある階段」と書かれているものもあれば、「300段」と書かれているものもあり、また「400~500段」と書かれているものもあり、よく分かりません。それ以外でチベットに関する情報は錯綜しているようで、ネットで調べても結構データにばらつきがあります。

えーっと、自分の感触ではさすがに1,000段はなかったと思います。
緩やかな階段なのですが、標高3,600mともなると息切れするので、途中で休み休み上ります。
最も標高の影響を受けていたSさんは途中で「食べる酸素」を補給。



ポタラ宮から見たラサ市内の様子。
中国に開発されてしまっている感じがして、やや味気ないです。




ポタラ宮入り口の装飾もかわいいです。狛犬?





ずい分上まで来ました。





こちらの入り口は鬼のようなものとか、ガルーダのような生き物とか。




タルチョはためくポタラ宮。





関係ありませんが、こちらが「世界一高いトイレ」の入り口です。



後で聞いたところによると、このトイレは底が見えない高所トイレで、たいそう怖いそうです。(その汚さも相当怖いそうです。)



突然ガイドさんが、「今晩、チベット伝統舞踊を見に行きますか?食事もついてます」と切り出しました。
へ?見たいと言えば見たいけど・・・。

「それって別料金ですよね?」と聞くと、そうだと答えます。

もうすでに食事も込みのツアー料金を払ってるので、今さら変更して追加料金払うのもねえ・・・。
それより、オプションがあるならあるでもっと早く言え!
本当に使えないガイドです。

舞踊鑑賞はあっさり断わり、元々のツアースケジュール通りに行動することに決定。




さて、その後もひと悶着・・・。

夕食に連れて行かれた場所は、なんとランチをしたのと同じ中華料理のレストラン!

はぁああああ?!

日程表にはこの日の夕食は「チベット料理」と書かれているはずなのに。

こういう場合、日本から来たツアー客のみなさんはどうされるのでしょうか?
途上国慣れしている私達3人組は憤然と抗議。

チベット料理屋へ連れて行け~!

ついでにガイドに対して説教モード。
「あのね、ソウさん(←ガイドの名前)、昼と夜同じレストランにお客さんを連れて行くのはダメです。お客さんは嬉しくありません。色々違うものが食べたいのです。それに日程表に書いてある通りにしなければいけません

あまりに使えないガイドなので、今さら彼女を教育してる私達。
絶対ガイド歴7年は何かの間違いだ~!


で、私らの抗議が実り無事チベット料理屋さんへ。
店内にはチベット料理に使う鍋などが飾られています。
店員さんは民族衣装。




ヤクの肉なども食べれて満足。
なんとなくこの扇形のお皿が日本っぽかったり。






明日は一路シガツェを目指します。
私達とガイドとのバトルはまだまだ続く。




チベットにあしあと

2007年09月11日 | Weblog
ようやくたどり着いた憧れの地、チベット。
ラサの標高は3,650m。
飛行機で到着してしまうと、急激な標高差で高山病にかかりやすくなるみたいですが、私達は列車でゆっくり2日間かけて上がってきたので、今のところ体の変調はないようです。
でも意識的に呼吸を深めに。
一呼吸で少しでも多くの酸素を吸い込むことに集中します。


チェックインしたラサ飯店の部屋は、なかなか小奇麗でした。
奥の壁に酸素吸入器が取り付けられており、あらためて「どうか高山病になりませんよーに!」と心の中で神様にお祈りしました。




今回持参した高山病対策グッズは以下の通り。
* 飲む酸素(命綱かも!)
* カルシウム&マグネシウムのサプリメント
* 鉄分のサプリメント
* アスピリン(頭痛対策)


近くのレストランへ移動し、チベット最初の食事。
無事到着を記念してラサビールで乾杯!




食事は中華の炒め物。




本当は四川料理風だったはずなのですが、ガイドさんが「辛いもの食べられますか?」というので、「少しだけ辛いのにして下さい」と答えたはずがきちんと伝わっておらず、まったく唐辛子無しの料理が出てきました。

この日本語ガイドなのに日本語が不自由なガイドさんには、この後も泣かされることになります・・・。

その日は夕食を食べて寝るだけ。
疲れた体を癒し(その前に溜まった洗濯物をし)、翌日からの観光に備えます。