地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

カミーノふりかえり。そして…

2011年02月19日 | Weblog
巡礼を終えて帰国すると、思いがけず多くの友人・知人たちから「おかえりメール」を頂きました。
思ったよりも多くの人々がこの巡礼に関心を持って、応援してくれていたようです。
たくさんの人に支えられて自分がいるんだなということを改めて感じ、感謝、感謝です。

帰国後、みんなに聞かれたことは、「すごい達成感を感じてるでしょ?」「すごいことを成し遂げて自信が付いたでしょ?」「何か悟りを開いた?」というようなことでした。
が、しかし、Santiagoのカテドラル前に到着した時も特に感動がなかったのと同じように、帰国後も特にこれといった感慨もなく、自分自身に変化もなく、何事もなかったように淡々と日本での日常生活に戻っていったのでした。


でも、旅の記録をこうやってブログに書き記すことにより、自分が歩いた道をもう一度辿り、様々な記憶をもう一度辿ってみると、少しずつ、じわじわと実感のようなものがこみ上げてきました。

昔、ピースボートに乗った時と同じように、あの仲間たちと、もう二度とは戻れないあの瞬間を確かに過ごしたんだという、嬉しいような淋しいような不思議な感覚です。
巡礼の間ずっと自分は守られていたし、祝福されていたんだなあと思います。


キリスト教への信仰心を持って臨んだ巡礼ではないけれど、言葉に表せない大切なことはたくさん学んだ気がします。
(それにしても、日記を振り返ってみると、怒ってばっかりの自分はずいぶん未熟だったなあ。


ザックに必要最低限のものだけを詰めて、自分の足だけで進んでいく。
朝出発して、夕方にどこかのアルベルゲにたどり着いて、シャワーを浴び、洗濯して、ご飯を食べて寝る。
そんな毎日の繰り返しだったけど、1日として同じ日はなかった。
暑くてヘロヘロになっていたとき、突如現れた水場に感謝し、ふと涼を運んでくれた風に感謝し、目を楽しませてくれた草花や蝶々に感謝し、屋根と壁のあるところで眠れることに感謝し、体と衣服を洗う水があることに感謝。
巡礼とは感謝の繰り返しなんだなあと思います。
そして、自分の生活に本当に必要なものはそう多くない、バックパックに入れられるものだけでいいと教えられました。

カミーノは世界中に存在し、今日もこの瞬間にも誰かがその道を歩いています。
私もまた近い将来、どこかの道を自分の足で歩いてみたいと思います。




さて
カミーノ後のアクティビティを振り返ってみましょう。

【富士山】
まずは8月下旬、閉山間際の駆け込み富士登山。
巡礼から戻って間もない時期だったので、体力的には大丈夫でした。
でも、人が多すぎるし、山小屋は過酷すぎるし、下山はしんどいし、富士山は1回登ったらもういいや~。






山頂からのご来光。







下山時、服装は山ガールなのに首から上は完全防備で怪しい人となったIさん…。






【奈良】
それから、まりりんと一緒に行った、遷都1300年祭に沸く奈良。
まりりんがどこからか見つけてきた「ミステリークエスト」。
巡礼に出る前に無料でもらえる推理小説冊子を注文し、帰国後にそれを読みました。
平城宮跡に散りばめられたヒントをもとに殺人事件の犯人を解き、正解者の中から抽選で景品が当たるというイベントだったのですが…。

会場に行ってもヒントが見つからない
この広大すぎる平城宮跡からヒントを見つけること自体至難の業なのですが、限られたエリアにパネル形式で掲示されているはずのヒントがとにかく見つからない


一体どうなってんだ奈良県


これはあくまで楽しいイベントだろ。
思いっきり難しくしてどうする?
君らはイベントのなんたるかを知らないのか!

どんなに注意深く探してもそれらしきものは見当たらず、私たち以外に推理小説冊子を手にしているお客さんも見当たらず、本当にこのイベントやってるのかと疑ってしまうほどです。

結局ヒント探しはあきらめ、東大寺や春日大社を見学して帰ることに。
ちなみに興福寺はまだ「阿修羅フィーバー」が終わっておらず長蛇の列だったので、あっさりあきらめました。
またほとぼりが冷めたころに会いに来ます、阿修羅さん。


まりりんが「いつも私と遊びに行ったことはブログにアップしてくれない」と言うので今回アップしたわけですが、メインであるはずの平城宮の写真を1枚も撮っておらず、大仏さんや鹿の写真すら撮っておらず、唯一撮ったのは最後に休憩した時に食べたみたらし団子の写真のみ…。






でも自分で焼くスタイルで、よかったですよ~。
おいしかったし。




【歌舞伎】
11月に平成中村座の大阪城西の丸庭園での公演を見に行ってきました。





少し大阪城公園の木々も秋らしく色づき始めたころです。








特設の芝居小屋。








小さいので、役者さんが間近に見れて迫力満点です。







歌舞伎を生で見るのはまだ2回目ですが、この公演はすっごくすっごくよかったです
海老蔵よりいいんじゃない?中村さんたち。
俳優の笹野高史さんが出演しているところがミソですね。
あまりに感動して、いつもは買わないのに終わってからパンフレットを買ってしまったぐらいです。

唯一残念だったこと:
この公演の目玉は、最後に舞台の後ろの壁が開いて、ライトアップされた天守閣が見えることなんですが…、私たちの席は2階の前の方だったので、どんなにがんばっても角度的に天守閣の姿は一切見えず。
最後のクライマックスが最高に感動的な場面だったのに。
ああ、無念。




【東京】
面接やら何やらありまして、ずいぶんと久しぶりに東京に行ってきました。
まずは到着するや否や、半蔵門でMikiちゃんと待ち合わせてランチ。
最後に会ったのは、ベトナムから帰ってきた時だったでしょうか。
それともMikiちゃんがベトナムに来てくれた時だったでしょうか。

久しぶりに会ったのに、久しぶりな気がしない友。
アリゾナ時代からの長い付き合いだからね。


ランチしてお茶してたのですが、次のアポがあるのでバタバタと田町へ移動。
本日のディナーは、ベトナムでお世話になった日本語の先生方と。
なんと、ベトナムで大人気だったキノコ鍋店が東京にオープンしたのです!
これは早速試さねばと総勢7名で向かったわけです。


行ってみるとびっくりしたことに、鍋屋なのにスープ別売り…。
さすが東京だ。


スープを選び、キノコとお肉がセットになったものを選ぶシステム。
キノコは単品で追加もできます。




ベトナムでは鶏肉、兎肉、蛙肉など色々チョイスがあったけど、日本では鶏か豚かのチョイスのみです。


お鍋が煮えるまで時間がかかるというので前菜を頼みました。



う~ん、でもあんましおいしくないかも。


このお店、日本初上陸ということで、勝手がわからない客に教えてあげようと、得意げに説明し、さらにはウンチクを垂れる店員。
みんな黙って聞いていましたが、途中でS先生が「あたしたち実は全員ハノイに住んでたのよね」と発言。
それを聞いた店員は「し、失礼しました!」と恐縮。
S先生、「早めに言っといてあげないとね」って、先生やさし~。
私だったら黙って聞いておいて最後にガツンと…。


スープの味は多少日本人向けにアレンジしてあったけど、おいしかったです。
キノコでヘルシーディナー。

最後はベトナムデザートで〆。





翌日、面接は午後からなのでRei君と四谷で待ち合わせてランチデート。
ピザをおごってもらっちゃいました。
ごちそうさんでした~。
(またReiと写真撮るの忘れた~。

面接が終わって一旦宿へ。
T先生がお住まいのタワーマンションのゲストルームを格安価格で使えることになり、江東区へGO。

33階最上階のゲストルームは素敵!










しかも、今話題の東京スカイツリーが見えるんです!
T先生、本当にありがとうございます




一人で泊まるのはほんともったいないな~。
Akiraを誘ってたんだけど、体調悪くて東京まで来れないって言ってたし。
こんなに豪華なところなら、Hanaちゃんを無理やり誘えばよかった。


部屋に荷物を置いて、今度はHanaちゃんと月島もんじゃデート。
もっと人が多いのかと思ったけど、そうでもなかった。
駅を上がったところにもんじゃ案内所があったり、かなり力は入ってます。

でもこんなにもたくさんもんじゃ焼き屋さんが軒を連ねていて、人気の店と不人気の店との格差が…。

私とHanaちゃんは、そこそこお客さんが入っているお店を選択。
相変わらずおしゃれなHanaちゃんです。(ちょっと湯気でもんじゃが曇っております。)




私も挑戦。




もんじゃの後、お茶をして帰宅。
F先生からもらったお姫様用入浴剤を入れて、お風呂にゆっくり浸かりながらスカイツリーを拝みましょうか。




と、思ったら、いざ入ってみるとガラスが湯気で曇ってスカイツリー見えませんでした…。


でも豪華な設備でご機嫌に就寝。


T先生から「ここから見る朝日が綺麗」と聞いていたので、翌朝は6時ごろに起きてご来光を拝みました。






あっちは海です。
夜8時ごろだと東京ディズニーランドの花火が見えるそうです。




ベランダに出て写真を撮るも、さっぶ~!


それにしても、33階ってすごいです。
これ、廊下の吹き抜けを上から写した写真です。



まるで伏見稲荷の鳥居状態。


エントランスも高級感漂うマンションでございました。





さて、ここから両国が近いので、散歩がてら歩いて行ってみたかったのですが、その前にもっと大事なミッションがございまして。
それは、東十条で銘菓「黒松」を買うこと!

もう、大好きなんです、黒松。
T先生が調べてくれたルートで東十条に向かったのですが、、、西日暮里で電車が来ないホームで待つこと数十分…。
なぜだかこの駅を通り過ぎる電車ばかり。
途中で気付いて反対側ホームの電車に乗り、田端で乗り換えましたけど、ずいぶん時間のロスしてしまったわ。
今まで東十条に行ったときは違う方面から行ってたから、気付かなかったな。

草月本店にはすでにお客さんが何人も並んでおり、全員が「黒松」を注文。
和菓子屋さんなので、ほかの和菓子も売ってるし、きっとおいしいんだろうけど、来る人来る人買うのは「黒松」。
しかも「贈答用の箱入り40個と簡易箱入り20個、バラで5個!」みたいなややこしい注文の仕方をするお客さんばかり。
ま、私もその一人なんですが。

目的の物を購入すると直ちに帰ります!
Rei君の家が近いんだけど、いるか分からないし、今日はT先生とランチするし。

そしてT先生と向かった先は、東京都現代美術館2階にある、Càfê Hai。
おいしいと折り紙つきのベトナム料理カフェです。




ああ、やっぱベトナム料理最高。


帰りは東京駅でもう一つのお目当て、錦豊琳のかりんとうを購入。

こうしてドタバタと、でも会いたい人たちに会えて、食べたいものを食べれて、買いたいものを買えた東京詣ででした。




【神戸】
最後に神戸六甲山ハイキングと元町中華街とルミナリエ。

出だしはいきなり階段でちょっとしんどかったけど、




布引の滝がとてもきれいで、




こんなとこに誰かさんがどんぐりが置いていたり、




布引貯水池はとても美しかった!





ハイキングが終わると元町中華街へ。
あまりにお腹が空いていたので、よく吟味もせず、中華街に入ってすぐのお店に。

ま、観光客用のセットメニューですけどね。





そして山の服装のまま、オシャレなカフェなどが並ぶエリアに。
Iさんお気に入りの古着屋さんをチェックしたあと、mochi creamにて生ドーナツを。





夕方になったので、ルミナリエの会場へ。
ルミナリエは始まった当初に見に行ったきりで、ずいぶんと久しぶりです。
早めに行ったつもりが、すでに混雑が始まっていました。

まるで初詣のような群衆に混じり、迂回ルートを歩くこと約1時間。
ようやくルミナリエの入り口に到着しました。

なかなか綺麗ですね。











こうして私の2010年は幕を閉じました。





なぜこんなに早足で巡礼後のイベント振り返りをしたかというと、そろそろ「フィリピンにあしあと」ブログが始まるからです

現在、すでにマニラにおります。
仕事がどうしようもないくらい忙しいのですが、落ち着いてきたらマニラでの日常生活などお知らせしたいと思います。

こうご期待。

カミーノにあしあと ~Madrid → Amsterdam → Osaka~

2011年02月11日 | Weblog
8/12(木) 帰国
今日は帰国日なので5:30に目覚ましをかけていたが、5:00に自然に目が覚める。

パッキングを済ませ、6:30までにチェックアウト。
Madridのど真ん中のホテルなので、通りに出ればすぐにタクシーは捕まるかと思われたが、一応フロントのおじさんにお金を握らせタクシーを呼んでもらう。

しばらくすると、ものすごい普段着で現れたおばさん1人。
どうやらこの人がタクシー運転手のようだ。

一抹の不安を覚えたが、おばさんはとても親切だった。
問題なく出発の3時間前に空港に到着し、チェックイン。


う~ん、時間に余裕を持ちすぎたので暇だ。
とりあえず空港内で何か食べよう。
空港で食べた朝食は、10ユーロ以上してさすがに驚いた。



セキュリティーチェックで手荷物の中の日焼け止めを取り上げられたのがショックだった。
そういえば、1つの容器につき100ml以上のはだめだったな。
結構高い日焼け止めだったし、まだ半分以上残ってたのでかなり残念。




帰りで気になるのはAmsterdamでの乗継便だ。
行きは乗継時間が長すぎて時間をつぶすのが大変だったけど、帰りは逆に乗り継ぎ時間が異常に短いのだ。
こんなんで乗り継げるのか…?

Madrid出発は案の定ちょっと遅れるし。
でも確かAmsterdamの空港では「お急ぎレーン」みたいなのがあって、出発時間が迫っている飛行機の人は早めにパスポートチェックを受けられたはず。

ちょうど飛行機を降りたときに見つけた日本人カップルも同じ乗継便と見て、彼らが空港職員に聞いてダッシュをかけた後を私も追う。
あまり大きくない空港でよかったよ。

必死でダッシュしまくり、なんとか乗継に間に合った。
ホッ。




無事に帰国。
Madridで買ってこっそり隠し持っていた生ハムを、関空で見つかり取り上げられたことだけが無念だ。


こうして私の巡礼は終わった。


カミーノにあしあと ~Madrid~

2011年02月11日 | Weblog
8/11(水) En Madrid
朝は7:40ぐらいに一度目が覚めた。
ベッドの上でゴロゴロして、約1時間後に朝食へ。

今日はパンをパスして、シリアルとオレンジジュースとコーヒーにした。
日本人観光客らしき人たちもいる。
ちょっと変な気分だ。
相変わらず私だけは巡礼用のスポーツウェアを着ているが。


一旦部屋に戻り、またゴロゴロしていると二度寝してしまった…。


10:30頃になってからようやく外出。
とりあえずキャッシュが切れることが不安なので、道を渡ったところにある両替所で両替。
レートはかなり悪いが、粗品のボールペンをくれた。

昨日街歩きした時に見つけたキオスクで水を買おうと思い向かってみると、そのすぐ手前の歩道に出ている売店で500mlのペットボトルがたったの0.8ユーロ。
しかも冷えてるのも売っている。
もちろん即買い。


Callao駅前のツーリストインフォメーションでツアーバス乗り場を聞き、バス停へ向かう。
最初、間違えて反対側のバス停で待っていたが、いつまで経っても路線バスしか来ないので、途中で気付いて道を渡って反対車線のバス乗り場に行った。

観光バスは意外と混んでいて、最初来たのには乗れずに見送った。
次に来たのに乗れた。
ロンドンのバスみたいに2階建てで上の階がオープンになっているバスだ。
最初、上の階に座ってみたが、あまりにも暑いので耐え切れず、下の階へ移動。










乗車賃を支払うとついてくるイヤホンで、車内備え付けのプラグに差し込みガイドを聞く。
何か国語かあり、私は英語で聞いていたのだけど、降りる直前になって日本語もあるのに気付いた。
うっかり見落としてたよ、日の丸を。



プラド美術館前で降りる。
美術館前の教会なんかもきれい。








美術館の入場券を買おうと思い、なんだか料金が2種類ぐらいあって分かりづらかったので、販売窓口のおばさんに聞いてみたが、英語通じず。
世界中から観光客がやってくる、プラド美術館なのに?

がんばってスペイン語で「このチケットとこのチケットの違いはなんですか?」と聞いてみたが、おばさんは聞く耳を持たず片方の入場券を買わせた。
まあ、いいけどね…。



なんとか無事に美術館に入館。
が、まずはカフェに直行してお昼ごはん。
これが最後のボカディーヨになることだろう。
Madridの、しかも美術館内なのでかなりお高かったが仕方がない。


プラド美術館には素晴らしい絵画や彫刻などが展示されていたが、いかんせん広いので疲れる。
最初は熱心に見ていたが、だんだん疲れてどうでもよくなり、15:00前には退散。
またバスに乗り、Grand Viaで降りる。



あまりに暑いので、スタバに行きキャラメルフラペチーノを注文。
注文時、なぜか名前を聞かれた。
聞き取れないんじゃないの?と思いつつ「ユウコ」と告げると、キャラメルフラペチーノが出来上がってきた時に、「ユウコ~」と呼ばれ、見るとちゃんとカップには正しいスペルで名前が書かれていた。




しかし4.5ユーロは高いなあ!


スタバ前の広場に腰掛け、人ごみを見ながら過ごす。







また水を買うために通りを歩いていると、FNACというショッピングビルのショーウィンドウにとある本を発見。
以前、友達のRieから聞いていた、 “Eat, Pray, Love”という本だ。
日本の書店の店頭では見かけなかったが、Madridでは大々的に売り出し中のようだ。

店内に入って手に取ってみると、英語の原書が12.55ユーロとかなりお高い。
Dan Brownの本は7.5ユーロで売ってるというのに、この本はなぜにこんなにも高額?
う~ん、この際Dan Brownを読みたい気がするが、ここでこの本に出会ったのも何かのご縁だろうと思い、散々迷ってから購入。

ちなみに帰国してからあらためてアマゾンで見ると、もっと安かった…。
そしてこの本がジュリア・ロバーツで映画化されていたことも知った。



今朝と同じ売店で水を買い(ちなみにすぐ隣の売店では同じものが1ユーロ!)、部屋に戻って読書。
読んだのは買ったばかりの本ではなく、Santiagoで買ったドイツ人のカミーノ本の続きだ。


18:30過ぎ、エマから連絡が来て、会う。
彼女はBurgosで一旦巡礼を終了、その後しばらくしてから再開して7/28にSantiagoに到着したそうだ。
Madridに一旦戻ってからはクルーズに出かけたりして、夏を満喫中という感じだった。

エマに「スペイン語で話す?それとも英語?」と聞かれた。
そうだった、エマと別れるときに「巡礼中にスペイン語上達させとくから~」と言ったものの、ほとんど上達してないわ。
「と、とりあえずスペイン語でがんばってみるわ」と答えたが、やっぱりほとんど会話は英語になった。

なんだか詳しいことは分からないが、彼女は役所の仕事をすることになっていて、配属については連絡待ちだそうだ。
今は時々ご両親の仕事を手伝いつつ、無職の時間を楽しんでいるという。
両親の会社は何かの機械を作っているか、売っているか。
エマの英語も微妙なラインではあるので、説明しきれないことも多く、思わずエマが「ああ、ここにマリアがいてくれたら通訳してくれたのに!」と。
そうだね、スウェーデン人のマリアは英語もスペイン語もペラペラだったからね。



街角のバルで、名前は忘れたけど本当はガリシア地方名産のお酒を飲み、その後エマの案内でMadrid市内を散策。

ここは屋内マーケット。




中には色んなお店が入っていて、カウンターでご飯を食べることもできる。





晩御飯はここで食べたいな


が、晩御飯は20:00頃であろうと予想していたのに、エマのスペインタイム具合は違うらしく、20:00を過ぎても21:00を過ぎても一向に夕食にする気配がなく、ウロウロ歩いている。

宮殿を案内してくれたり、Madrid市内を一望できる公園を案内してくれたり。









も、もう限界です。
歩きすぎて疲れた。
今日の私、素足にビーサンだし。

「夕飯どこにする?」と言われたので、「さっき行ったマーケットでいいよ」と答えたが、エマが「他にも似たような場所があるからそっちも見せるわ」とさらに遠くへと連れて行く…。
エマなりに気を使ってあれこれ見せてくれてるみたいだけど、もう正直どこでもいい。
あいにくエマが連れて行ってくれたお店は大繁盛していて座る席がない。

さらにどこか別のお店に案内してくれようとするエマに、思わず「もうどこでもいいから近くのお店に入ろう!」とギブアップ宣言。
すると、「ごめんね、疲れてるのにたくさん歩かせてしまって」と謝られた。
エマに逆にすごい気を遣わせてしまったようで、激しく反省。


とあるバルに入り、Raciones(タパスより大きいお皿で出てくるおかず)をいくつか注文。
クララを飲み、本場のバルの雰囲気を満喫。





早く帰って寝たかったのだが、ホテル帰着は23:30。
スペイン人のエマにとっては普通のことなのかもしれないが、こんな遅くに女の子一人で帰るのは大丈夫かと心配してしまう。
エマは車で来たと言ってたので、大丈夫なのだろうけど。

それにしても、今日はずいぶん気を遣わせてしまって悪かった。
でも、楽しかったし、おいしかった。
ありがと、エマ










本日の歩数:18,844歩

カミーノにあしあと ~Santiago → Madrid~

2011年02月11日 | Weblog
8/10(火) Santiago → Madrid
夜中3:00に目が覚めてしばらく眠れなかった。

明け方に二度寝したので、起きたらもう7:30を回っていた。
急いで朝食場所へと向かう。


さすがにパラドールの朝食バイキングは種類が豊富だ。
スィナから思いっきり食べるように言われていたけど、さすがにそんなには食べられない。
フルーツがたくさんあるのが嬉しいな。



まだ時間はあるけれど、もうSantiagoの町を観光したりお土産を買う気がないので、出発時間まで部屋で本を読み、10:30頃にようやくチェックアウト。

カテドラルの姿を見納め、バス停に向かって巡礼事務所の前を通り過ぎたところで、メリにばったり
会う人にはほんとに何度も会うな~!
再びハグし、今度こそ最後のお別れをする。



空港行きのバス停に到着すると、韓国人母娘に出会った。
彼女らはポルトガルの道を20日間歩いてきたそうだ。
詳しく聞いてみると、ポルトガルの道にはバルはほとんどなく、アルベルゲは汚く、人にはほとんど会わずで、かなり過酷な巡礼だったという。
う~ん、やっぱり初心者の私はフランス人の道にしておいてよかった。


時間通りバスが到着し、空港に着いたのは11 :30。
チェックインにも早すぎるので、空港ロビーで本を読んで過ごす。

ライアンエアーの場合、空港のカウンターでEチケットにハンコをもらう必要がある。
それがチェックインカウンターなのか、それとも別のカウンターなのかよくわからない。
さっきの韓国人親子が来て、「あそこのカウンターみたいよ」と教えてくれた。

お母さんの方もちゃんと英語が話せてすごいなあと思う。
娘はイマドキの大学生のようで、日本のビジュアル系バンドに夢中だとか。
携帯電話の待ち受けにしているバンドを見せてくれた。



チェックイン時間が来て、荷物を預けゲートに行くとまた別の韓国人に出会う。
女子大生2人組だ。
私のことを「もしや韓国人では…?」と思い話しかけてきたが、日本人と聞いてちょっとがっかりした感じだった。

なので、「あそこの親子、韓国人だよ」と教えてあげる。
彼女らは北の道の一部を歩いたそうだ。
さすがカミーノがよく知られている韓国、みんな最もポピュラーなフランス人の道じゃなく、違うルートを通ってSantiagoに到着している。

女子大生2人はこのあとMadridに2週間ほど滞在するそうだ。
なにやら知り合いのところに泊めてもらうとか。
母娘の方は私と同じく2日間の予定で、ユースホステル泊らしい。





Madridは蒸し暑く、曇っていた。
スィナにお金を借りたものの、一応両替しようかなと思ったが、なんと空港の両替所が閉まっている。
平日の、普通のオフィスアワーなのに何故?
深まるスペインの謎。

タクシーに乗ると、意外にも運転手が英語で観光案内をしてくれた。
そのうち、「最近の日本はどう?」と聞かれ、返答に困る。
長いこと日本のニュースにも触れてなかったし、巡礼という非日常の世界にいたので、とまどう質問内容だ。

思わず、「いや~、政権が代わって予算削られて、その影響で失業しちゃって…」などと答えてしまった。
すると運転手はスペインも同じ状況だと言う。
ま、確かにスペイン、ポルトガル、ギリシャは大変そうだったね。

少しでも明るい話題に転じようと、「スペインは子供の数が多くていいですね。日本は少子高齢化だから、あんまり子供の姿見ないし」と言うと、「みんな移民ばっかりだよ。彼らは考えもせずに子供をどんどん産むからね」と、ネガティブな反応が返ってきてしまった。



そうこうしているうちのホテルへ到着。
私もちょっと動揺してたので、車を降りてから「チップの金額少なかったな」と思い返し、気になった。

ホテルは繁華街のど真ん中にあり、とても便利。
そして快適だ。
チェックインの時に巡礼者割引が使えるか聞いてみたが、私はネットで予約したので「あれがすでにスペシャルプライス」とそっけなく断られてしまう。


部屋に入り、ひとまずエマに電話。
そして明日のアポを取り付けた。

その後、巡礼者の習性で思わず靴下を洗濯してしまった…。




せっかくなので街に出てみる。
ZARAなどのブティックやEl Corte Inglésなどのデパートが立ち並ぶ大都会だ。
もちろんマクドナルドやKFCなどもある。

別世界に一瞬舞い上がるが、すぐに嫌になった。
大都市はどこの国でも似通っていて面白くない。
リュックの中は詰まっているのであれこれ買い物もできないし、そもそも何を見ても購買意欲がわかない。

とりあえず、H&Mなどファストファッションのブティック店内を冷かしてみた。
日本と違うところは、床に落ちた洋服やハンガーが散らばっていること。
どうも客のお行儀が悪いようだ。
アジア系も多く見かけるが、中南米系らしき人たちも多く、移民の町という感じがする。


ブティックを出て、夕食場所を探してさまよう。
中華料理店もあって心ひかれたが、1人なのであきらめて、結局バーガーキングでチキンクリスプバーガー、オニオンリング、ペプシというジャンキーな夕食に。


巡礼始まって以来、初めて1人で食べる夕食だなあ。
野菜が欲しい…。



ホテルに戻り、ゆっくりと入浴。
ストレッチなどをする。

明日は観光バスの1日乗車券でも買って、観光がてらプラド美術館にでも行こうか。










本日の歩行距離:7,151歩

カミーノにあしあと ~再びSantiago 2~

2011年02月07日 | Weblog
8/9(月) En Santiago 2
今日もやっぱりスィナが起きてこないので、9:00頃まではベッドの上でおとなしく過ごす。

スィナが起きてから朝食へ。
これまで何度も繰り返してきた、Tostada, Zumo de Naranja, Café con Leche(トースト、オレンジジュース、カフェオレ)の朝食。
そういやメキシコ人のダニエルはジュースのことをZumoじゃなくてJugoと言ってから、慌ててZumoって言い直してたな~などと懐かしく思い出しつつ、町を行きかう人々を眺める。


外に出ると、以前iPodで音楽やノートルダム寺院の鐘の音を聞かせてくれた、ベル・フリークなフランス人に出くわした。
相変わらずちょっと不思議ちゃんな感じで、言動が怪しいけど、懐かしい顔には違いない。


オスタルへ戻り、荷物をまとめてチェックアウト。
もう荷物をパッキングしてウロウロする日々とはお別れしたいところだが、悲しいかな、リュックを背負って歩き出すと調子が出てくる。


私のパラドールのチェックイン時刻とスィナの列車の発車時刻まで時間があるので、それまで2人で歩くことにした。
混雑した中心部を離れ、先週マルコスとサンドラが連れて行ってくれた公園を目指して歩いていると、とても心地が良い。
カミーノとは別の方向に向かって歩く私たちを見て、親切な地元の人が「Finisterreへ行くの?そっちじゃないよ」などと教えてくれたりする。


公園へ行き、カテドラルの見える丘のベンチに腰掛ける。
スィナが「もしもしカメよ」の歌を教えてほしいというので、そこで教える。
ノートに歌詞をローマ字で書き、意味も添えてあげると、何度も熱心に歌を練習し始めた。
以前マリアからもスウェーデンの歌を一生懸命習ってたな。
今もそのメロディは頭に焼き付いている。



しばらくしてカテドラル近くまで戻り、バルのテラスでお茶。
アップルタルトがおいしい。




さすがにSantiagoは月曜日でも人が多いなあ。


スィナがもう1杯コーヒーを飲みたいけど別の場所でと言うので、Obradoiro広場まで行く。
今日もカテドラル入場には長蛇の列ができている。
巡礼事務所の前もしかり。

パラドールの様子を窺ってみるが、到着客はまだいなさそうだ。


また移動して、カテドラルを見上げることができる場所でお茶。





お別れの時間が近づいている。
泣かないよう、ぐっとこらえる。


14:00になり、「そろそろ行こうか?」と声をかけると、スィナが「行かなきゃいけない?」と言うので、「うん。そうだね」と答える。

支払いを済ませ、階段を上がり、Obradoiro広場の隅っこでハグ。
あまり語らず、お互い涙を流しながら「じゃあね、元気でね」と手を振る。
「ちゃんと迷わず駅までたどり着くんだよー。昨日教えたルートだよ!」

何度も振り返って手を振るスィナが人ごみに消えて見えなくなるまで見送った。


気持ちが落ち着くまでパラドールの前で太陽の光を浴びながら、広場の群衆を眺めて時間を過ごしてから、ようやくチェックイン。


さすがにパラドールの部屋は素晴らしく(でもなぜか中から鍵が閉まらなかった)、ベッドが2つもある。
こんないい部屋、スィナにも見せてあげたかったな、もう一晩一緒に泊まればいいのにな、などと思いながら後でスィナに見せるための写真を撮る。












部屋の窓からもカテドラルが見える。




中庭の様子。




ホテル館内。









感動から覚めるとまた少し淋しくなり、少し泣いた。
今までの日常が突然終わってしまい、何をしていいか分からず、しばしボーっとする。


それからしばらくして、スィナにSMSを送り、寝袋を窓際の日当たりの良いところへ干し、洗濯を始めた。
やはり巡礼生活じゃないと落ち着かない。


エマからメールが入ってきた。
どうやら水曜日にMadridで会えそうだ。


綺麗なバスルームでシャワーを浴びた。
ボディローションやコンディショナーまであって素晴らしい


高級ホテルなので、プレゼントのチョコレートまで持ってきてくれた。





シャワー後、洗濯の続きを始める。
毎日洗っていたのに、水が茶色く濁る。
Santiagoのアルベルゲで人からもらった洗濯用洗剤を使ってしっかりと洗う。


ドライヤーで髪を乾かし、久しぶりにちゃんと爪や眉のお手入れをして身だしなみを整えると、だんだん普通の生活に戻りつつあることを感じた。



気が付いたらもう17 :30になっていて、お腹が空いてきた。
何を食べようかな。
町で見かけたインド料理とか、気になる。

ふと思い出し、ダメ元でと思ってメリにSMSを送ってみた。
するとすぐに返信が来て、今Santiagoにいるとのこと。
じゃあ一緒にご飯食べようよということになり、19:00にカテドラル前集合という、分かりにくい場所を指定された。
おいおい、Obradoiro広場のことなのか、それともQuintana広場のことなのか、はたまたその両サイド???

「じゃあObradoiro広場でね!」と念押しし、アポ確定。
ちなみにメリは英語があまり得意ではないので、その文面から1人で来るのか誰か他にもいるのか分からず。



時間になり、Obradoiro広場に行ってみると、案の定人であふれかえっている。
う~ん、ここで待ち合わせって…。
ざっと見渡したところ他にアジア系の人はいないから、向こうから私を見つけてほしい。
とりあえず分かりやすそうなところに立っておく。


しばらくすると、メリがヨークを伴って登場。
2人とも広場の名前とか把握してなかったので、反対側のQuintana広場側にいたらしい。
ヨークは本当は今日Santiagoを出たかったのだけど、バスに乗れなかったので仕方なく連泊するとのこと。
また会えてよかった。


夕食は、メリとヨークがお気に入りで、この短いSantiago滞在期間中にすでに3回も行ったというイタリアンレストランに行くことに。
メリ曰く「ちゃんとパスタがアルデンテなのよ」と。

料理が出てくると、確かにメリの言うとおり、アルデンテだ。
カミーノでは茹ですぎてふにゃふにゃになったスパゲティにしかお目にかかってなかったので、このアルデンテパスタはすごくうれしい。

みんなでこれまでの報告をしあう。
メリとヨークはSantiagoでお買い物をたっぷり楽しんだらしく、戦利品をあれこれ見せてくれた。
ヨークは珍しくVネックでこげ茶色のシックなカミーノTシャツを着ていた。
さんざん探し回ってようやく見つけた1品だという。
私も最初はカミーノTシャツを買うつもりでいたけど、お土産屋さんであふれかえる観光地Santiagoを見てからその気が失せて結局買わなかった。
他にもサマードレスやスニーカーを買ってご機嫌なヨーク。

メリは赤いジーンズが気に入って、ちょっと破れてたのに気にせず買ったらしい。
あはは、売ってる品物が破れているところもスペインらしいが、それを気にせず買うのもヨーロッパ人らしいところだろうか。



メリも私やスィナと同じく「歩きたい病」にかかっていてウズウズするという。
また、リュックを背負っての旅が気に入ったので、これから旅行をするときはもうスーツケースは使わずリュックにすると張り切っていた。

ヨークはもうしばらくカミーノ上にとどまり、オスピタレラとして働くつもりだという。
大体毎年夏の間はカミーノでボランティアをして過ごしているらしい。
この後、O’Cebreiroあたりのアルベルゲで働き、できれば9月にSt. Jean-Pied-de-Portのアルベルゲ、L’Esprit du Cheminでも働きたいとのこと。
L’Esprit du Cheminは私も出発前夜に泊まったお気に入りのアルベルゲだ。
そういえばあそこのオスピタレロたちもオランダ人だったね。


みんなで話しているとスィナからSMSが入ったので、ヨークやメリと最後のディナーを楽しんでることを伝える。
スィナも無事列車に乗れて、長い鉄道の旅を楽しんでるところらしい。



Santiago最後のディナー、痛恨のピンボケ…。
スペイン人店員に頼んだ私がバカだった。





メリ、ヨークと最後のお別れをし、お互いの今後の健闘をたたえあった。



パラドールの部屋に戻ると、その後何度もスィナからSMSが入る。
きっと淋しいんだろうな。
本人も「ちょっと感傷的になっている」と書いている。

その他、食堂車に行ってご飯を食べたら巡礼者割引がきいたとか、Chupitosまで飲めてご機嫌だとか、しつこくメッセージが入る。


40日ぶりぐらいに湯船にお湯を張ってお風呂に入り、広々としたベッドで静かに就寝。



寝てるのにまたしつこくスィナからSMS。
列車がPonferradaに差し掛かったとのこと。
「お城の入場料3ユーロ」って。
もう寝させてくれよと思いつつ、「私たちがクレームメモ残したから、きっとそれも改善されるよ」と返信。


ああ、Ponferradaのお城はキムと一緒に見学したよな。
キムはSantiagoまで到着できたんだろうか。
そして私が貸した本は…?









本日の歩数:7,136歩

カミーノにあしあと ~再びSantiago~

2011年02月03日 | Weblog
8/8(日) En Santiago
オスタルが町の中心部にあるため、夕べは夜中までどんちゃん騒ぎする人たちでうるさかった。
そして朝は朝で、7:00を過ぎると続々と到着する巡礼者や馬の蹄の音で騒がしい。
みんな昨夜はMonte do Gozoに1泊し、朝一番にSantiago入りしてきたのだろう。

なんか、牧師の集団バスツアーみたいなのも到着してた。
オスタルの窓から色んな様子が見えて面白い。

スィナが相変わらず9:00まで起きてこないので、一人窓から外の様子を観察する。



ようやくスィナが起き、朝食へ。
せっかくだから、最後ぐらいはルー絶賛のChocolate con Churrosを食べよう。

最初にSantiagoに到着した夜にディナーをしたバルでオーダー。
チョコレートは濃厚で、あまり甘くなくておいしい。




でも1回食べればもう十分かな。
揚げパンにチョコレートって重すぎる。




スィナは正午のミサにもう一度出席すると言う。
私はもういいや。

今度こそは座席を確保するため、ミサの1時間前にスィナはカテドラルへと入っていった。
その間私はカテドラル前のバルのテラスでコーヒーを飲み、インターネットカフェに行き、両替所を探す。

もう本当にキャッシュがないので、両替できたとしてもスィナにお金を借りなければいけないだろうと思う。
お金がなくなると、1人じゃなくてよかったと心底思う。


両替所らしきところは見かけたが、今日は日曜日なので閉まっているようだ。
ついでにスィナがずっと孫のノアのために探していた、ペンギン巡礼者柄のTシャツを探そう。

何軒もお土産屋さんを回ったが、どこにも売っていない。
巡礼事務所の近くでようやく1軒そのTシャツを売っているところを見つけたが、大人物サイズしか置いてないようだ。


ところで巡礼事務所の前には長蛇の列ができている。
朝到着した巡礼者たちが、巡礼証明書をもらうために並んでいるのだ。
その様子では1時間、2時間待ちもザラではないかと思うほどの列の長さだ。
私たちは夕方到着してほとんど並ばずに済んでよかった。
それとなく知っている顔を探したが、もう新しい顔ぶればかりだった。


まだ時間があるので、私は地図を頼りに空港バス乗り場を確認しに行く。
大丈夫、なんとか徒歩圏内のようだ。

と、路上でふとすれ違った人が見覚えある。
あ、あれはCarrion de los Condesのアルベルゲでギターを弾いて歌ってくれた修道女じゃないか

う~ん、Santiagoでは色んな人と再会するなあ。




カテドラル前の広場に戻り、ミサが終わるのを待つ。
日曜日のSantiagoはにぎわっている。







13:30頃、スィナと合流。
なんと、今日は日曜日なのにボタフメイロ(大香炉)がなかったと
今年は聖年なのに

今朝到着した、あるいは昨日到着して日曜日のミサを心待ちにしていた巡礼者たちはどれほどがっかりしただろうか。

もう一つのびっくりは、スィナがミサから出てきた時に例のドイツ人ベジタリアン父子に会ったそうだ。
「『ユウコはどうした?』って聞いてたわよ~」って。
あ~ん、会いたかったぁ。
お父さんのドイツ式靴ひも結びのおかげで、マメもできず怪我もせず、無事にここまで歩いてこれたのだから。




さて、ランチはどこにしようか?
街頭でもらったレストランのチラシがあったので、そこに行ってみることに。
駅の近くらしいので、ランチをしてから駅まで行ってスィナが明日の列車のチケットを買うことに。


お店はごく普通のバルというか、カフェというか。
Plato Combinado(コンビネーションプレート)を注文。
このボリューム感とポテトフライがまさにスペインだ。




ああ、もういい加減に野菜が恋しいな。




食後、駅でスィナが翌日の切符を買う。
Barcelonaまでの直行はなく、A Coruñaで乗り換えらしい。
しかも15:00発で現地着は翌朝8:00。
つまり夜行列車だ。

でもベッドは高いからと言って座席のみのチケットを買ったスィナ。
お金持ちなんだから、寝台車に乗ればいいのに…。


そして通常は102ユーロするところを巡礼者割引を使って約20%オフだったらしい。
そういうとこちゃっかりしてるな~。



スィナは極度の方向音痴なので、駅からカテドラルまでの帰り道のルートを説明しながら戻る。
明日は自分1人でここまで来ないといけないんだから、ちゃんと覚えてよね!


スィナが列車の中で読む本が欲しいというので売店に立ち寄る。
すると以前スィナが話していた、ドイツ人コメディアンのカミーノ本の英語版が売られているのを発見!
もちろん早速購入した。

スィナもドイツ語の本を見つけ買おうとしたが、キャッシュが切れていたので一旦ATMへ。
私も念のためスィナから200ユーロ借りる。


売店へ戻り、スィナの本を買い、バルでビールを2杯ずつ。
お互いの本にメッセージを書きあう。
う~ん、私は物をため込まない主義なので、読み終わった本は古本屋に売ってしまったりしてほとんど手元に残さないのだが、パーソナルメッセージを書かれてしまったらこの本は一生手元に置いとかないといけないな。






メッセージを書き終えると、共同のお財布を解消。
少し淋しい。

最後の数日間、財布として使っていたビニールポーチは記念にとくれた。

帰国後に借金を返さないといけないので、スィナの銀行口座の情報をもらう。
これまでの分と合わせて私の借金は300ユーロ。
オスタルへ戻って私のクレジットカードで宿泊代を払ったので、その分を差し引くと借金は250ユーロに落ち着く。




部屋に戻り、シャワーを浴びたり本を読んだりして過ごし、20:00過ぎに最後のディナーに。
もうすっかりディナーの時間帯はスペインタイムが体に染みついている。

最後にしつこく巡礼者メニューを探してみたが、見つけたのはなんと20ユーロ
高すぎる!却下!


ウロウロ歩いていると、Finisterreで声をかけられたオランダ人女性に遭遇。
またまたびっくり!
えーっと、名前はヨークだったね。

彼女は19:30のバスでSantiagoに到着したばかりだという。
マケドニア人のメリはたぶん明日ぐらいにSantiago入りするだろうとのことで、メリの電話番号を教えてくれた。
そうか、明日一度SMSを送ってみようかな。

今日、インターネットカフェからメールを送った、スペイン人のエマからも返信があった。
どうやらMadridで会えそうだ。



ウロウロした挙句、結局ディナーは先週金曜日にトマスやルーと一緒に到着を祝ったあのバルで。
メニュー的にはベストじゃないが、思い出の場所だしね。
なんだかとても切なくなる。



夜寝る前にスィナが背中のマッサージをしてくれた。
エステみたいで贅沢気分。













本日の歩行距離:約9㎞
本日の歩数:14,667歩