地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

マイナスイオン滝めぐり

2008年08月31日 | Weblog
暑さもひと段落しつつあり、自分の中の「屋久島効果」もひと段落しつつある今日この頃(笑)、またどこかへ出かけたくなりました。

関西から日帰り圏内で綺麗な空気が楽しめるところ…伊勢神宮なんかいいなあと思っていたのですが、同じ職場のSさんが「ダイエットがてら運動もしたい」と言うのでトレッキング系にすることに。

比叡山なんかどうかと思っていたところ、「赤目なんかどうですか?」という同僚の一声で決定。

三重県名張市の赤目四十八滝へ行ってきました~。


「三重県=遠い」というイメージがありましたが、大阪から近鉄電車で1時間ちょっとで行けてしまうんですねえ。
それを考えると、途中で通過する奈良の榛原や橿原も全然遠くない!


さて、天気予報では晴れだったのですが、現地に到着すると雨でした。

着いたのがお昼頃だったので、まずは腹ごしらえをし、ついでに名物の焼き餅もいただきました。


散策路のスタート地点は日本サンショウウオセンターです。
スタンプラリーがあるので、ここでまず1個目のスタンプを押します。

サンショウウオセンターには様々な種類のサンショウウオやヤモリがいるのですが、はっきり言って気持ち悪いです!
2階にはホルマリン漬けになったサンショウウオまで展示してあり、モーレツに気持ち悪いです!


さて、気を取り直して雨足が強くなる中、散策開始。



この辺りは伊賀忍者の里。
伊賀忍者が「つい身を清め、心を鎮めた」というじゃんじゃの水。




雨だったのでブレてしまいましたが、サンショウウオ君の銅像がございます。




正面から見るとこんな感じ。




余談ですが、昔はずいぶんと忍者に憧れたものです。
今でも忍者に転職できるものならしたいです。



川沿いに進んでいくと早速滝が出てきました。
たぶんこれは霊蛇滝だと思います。




そういえば、8月いっぱい夜は滝のライトアップがあるそうですよ。
この滝のそばに川床料理を楽しむ場所がありました。
ここに見える提灯のようなものも、川床料理を楽しむ時にともされる明かりなんでしょうね。



そしてこちらは赤目牛。




眼病に良いというので、とりあえず赤目牛さんをなでなでしておきました。





ちなみに赤目渓谷を歩いて行くと滝のオンパレードなので、いちいち細かいものは撮影していません。
時々、「これって滝???」と思わせる微妙なものもありました。
滝って落差何センチから滝って呼ぶのだ



不動滝。
なかなか見事です。





パンフレットによりますと、高さ15m、幅7m。
不動明王にちなんで名付けられたので、「滝参り」とはこの滝に参ることだそうで、明治の中ごろまではここから奥へは入れなかったそうです。



千手滝。
なるほど、そう名付けられた理由が分かります。
ここが次のスタンプ地点。




千手滝のそばには弘法大師が籠っていた「護摩の窟」がありました。



一番きれいだなと思ったのは、布曳の滝です。
1本の布を流しているかのように、見事なお姿でした。
滝壺は30mあるそうです。




布曳滝を過ぎてしばらく進むと、ちょうどトレッキングルートの中間地点に百畳岩というのがあり、そこに茶店があります。
久しぶりに懐かしいラムネなど購入し、しばしここで休憩です。


ここもスタンプ地点なのでスタンプを押して、さあ、どんどん進んでいきましょう!



こちらは荷担滝(にないたき)。
ふたつに分かれているところが荷を担いでいるように見えるのでしょうか…?





滝に飽きたらこんなのどうぞ。
マウンテンゴリラの岩です




確かに、ガッツ石松みたいな顔してます。



そして本日のゴール、岩窟滝です。




ここまで3.2km、約90分の道のりでした。



本当はこの先の出合というところを経由し、香落渓・落合方面へ出ることができるのですが、落石によりバスが折り返し運転とか書いてあったので、この日はその先にはいきませんでした。
もっとハイキングしたかったのに残念です。


帰りはまた同じルートを戻ることになります。
もう一度滝を拝みつつ。

見上げると、この岩なんか人の鼻みたい。





さあ、これで無事全部スタンプを集めました。
お土産屋さんで応募ハガキがもらえるので、それに記入して投函すると抽選で記念品がもらえるそうです。(一体何がもらえるのだ?)



なんか分からんが、とりあえず当たりますよーに!


あとはお土産物屋さんでこの辺りの名物らしい山芋そばやこんにゃくを買って帰りました。

近場で手ごろに森林浴ができて、なかなか良い場所です。
秋は紅葉が奇麗だそうですよ。

冬場は雪が積もるので、それなりの装備が必要です。

お土産物屋さんで聞いた話によると、30年ほど前までは冬場は滝が凍る氷瀑という現象が見られたのに、近年は地球温暖化が著しく、氷瀑が見られることはめったにないとのことです。
考えさせられますねえ…。


緑と滝のマイナスイオンに癒されてリフレッシュできたのですが、何かが屋久島とは違います。
確かにどの山にも滝にも神様は宿っているのですが、屋久島の方がスピリチュアルなものを格段に強く感じました。


次はどこへ行きましょうか。

スピリチュアルな旅のおわり

2008年08月26日 | Weblog
ヤクスギランドを満喫した日の夕飯は、肉っけなしの豆腐定食!
ちょっと硬めの島豆腐と粘り気の強いとろろがメインです。




実は他に行きたい店があったのですが、その日は閉まっていました。
不定休で休む店多いもんね、ここ。

仕方なく、疲れた足を引きずって、初日に行った観光センター上のお店へ。



お店に入ると真中あたりで地元の人のグループがわいわいやっていて、それ以外にお客さんは無し…。

遠慮して隅っこの方で大人しく豆腐定食を食べていたのですが、聞こえてくる会話から推測するに、団体さんは役場の人たち?

みんなが鹿児島弁で同時にガヤガヤしゃべるもんだから詳細は聞き取れませんが、断片的に拾った話を組み立ててみると、どうやら来年は皆既日食が見られる年でそれをにらんだ屋久島観光戦略が話題のようでした。

「屋久島パスポートを発行して、それがある人しか来れないようにしよう」とか、「大勢きてもどっちみち泊まる場所がない」とか、「外の者がたくさん入ってきて島の物資がなくなり、村民の生活が脅かされる」とか、喧々諤々議論が白熱。

ひ、ひえ~。このお店でよそ者は私一人なんですけど…。

変に絡まれたらどうしようかと内心ビクビクしながら、そそくさと豆腐定食を食べ撤退。
もちろん宿に帰って同室のみんなに報告しましたよ~。


最後の日も気さくで楽しい人たちがルームメイトでした。
着いたばかりの人たちは別のグループと一緒にレンタカーを借りようなどという話で盛り上がっていました。
いいな~。
残念だけど、私はもう帰る準備です。



翌朝、晴れ。

昨日までの雨は台風の影響だったのですが、いつの間にか台風の進路がそれてしまったので、快晴でした。



部屋の仲間にお別れを告げ、まずは郵便局へ。
いつもの歩きなれた道をてくてく。


郵便局へ向かう途中、町内のスピーカーから案内が。
「ピンポンパンポーン♪鹿児島県警からのお知らせです」

な、なにごと?
何か犯罪でもあった?(大阪なら「ひったくり発生」とかでしょうか。)

が、続いて聞こえてきたのは、
「平成21年度の警察官募集は○月×日まで応募を受け付けています」

な~んだ。
っていうか、そんなことまで町内放送流れるのか?
しかも詳しい応募資格などの情報も流れます。
すごい、のどかだー。



郵便局でポストカードを投函し終え、大好きな宮之浦川を満喫。
宮之浦川のほとりでまったりするのも今日で最後。




いや~、ここが一番落ち着くなあ。
今朝はおばあちゃん出てきてないね。


猫も非常にまったりとしております。




近くに言っても攻撃される危険性は全く感じていない様子です。


しばらく猫と一緒にのんびりまったりと川を眺め、名残惜しいひと時を過ごしました。



さて、そろそろ出発の時間です。
ユースホステルのマネージャーさんに「お世話になりました」と挨拶をし、トッピーに乗るために港へ。

港の前で鹿児島本島から来たおばあちゃんと世間話。(目があったら案の定話しかけられた…。おばあちゃんとは、目があった人に話しかける人種のことです)

会話はたわいないものです。
「鹿児島は雨降ってたよ」
「あら、そうですかー、こっちは晴れてるのにねえ」
「もう帰るの?」
「はい~、帰ります~」


しばしおばあちゃんと世間話をした後、ターミナルに入り待合室で座っていると例のA君がやってきました。

私は鹿児島から飛行機で帰るのですが、A君はエコな新幹線の旅です。

最初、一緒にちょこっと鹿児島観光してから大阪へ帰ろうなどと話していたのですが、それはオジャンに。


なぜならば…、


A君に「もうチェックインした?」と聞くと「まだ」と言うので、「早くチェックインしておいでよ」と言って私のチケットを見せると、「じゃあ僕も隣の席にしてもらうよ!」と張り切って窓口に行ったのですが…、

首をかしげながら「あっちの建物に行くように言われた」と戻ってきました。
もしやと思い、A君のチケットを見るとそれはトッピーではなくロケット。

う~ん、このような展開を予想しなかったわけではありません。
昨日のバスで「高速船にはトッピーとロケットの2種類ある」って教えたやろ!
しかもA君のチケットには出発時間が12:00としっかり書かれているし。
(いったいどこが「10:45に変更した」なんだ?!)


というわけで、結局鹿児島に戻るのは別々に。(やっぱりね)

私の乗船時間が押し迫る中、大阪入りスケジュールを必死で確認。
バラバラの時間に大阪入りするのも不便だから、できれば一緒に家まで帰りたい。
でも1人は新幹線、もう1人は飛行機。

そこで鹿児島市内観光は諦めて、A君には鹿児島本島到着後すぐに新幹線に乗ってもらうことに。
でないとお互いちょうどいい時間に大阪に着きません。

とりあえず急いで新大阪駅での待ち合わせ時間と場所を決定。
A君は「途中で誰かに携帯電話借りて電話するよ」と言ってました。
そんな親切な人に巡り会えるといいね…。
君の楽天的な性格はブラボーだ。


そして私はA君に別れを告げ、トッピーに乗船。
行きは満席だったのに、帰りはガラガラでした。

屋久島さん、さようならー!
おなごり惜しゅうございますー。




途中でまた雨が降ってきたりしました。




トッピーの中ではタクシーの予約ができます。
タクシーが必要な人は番号札をもらい、港に着くとその番号を書いた紙を掲げた運転手さんが下船口で待っていてくれます。

帰りもまたデパート山形屋で時間をつぶそうか、それとも空港へ直行しようか迷っていると、運転手さんが「金生町よりも天文館で降りた方が屋根があるから」と降ろしてくれたそのすぐ後ろから空港行きのバスが。

ということで、思いがけずそのまますぐバスにシフトして空港へ。
やっぱり鹿児島市内をうろつくチャンスはありませーん。

鹿児島空港前のお寺?に巨大な西郷どんの銅像があったりして、鹿児島市内も興味をそそられるのですが、もう屋久島で精根尽き果てたので空港で大人しくしてます。

とにかくお土産いっぱい買って荷物が重いのでロッカーに預け、腹ごしらえにいざ!

やっぱ最後の記念にご当地ものでしょう。
で、黒豚チャーシュー味噌ラーメン!




お腹は一杯になったものの、なぜかラーメンだけではエネルギーが足りず、そのあと場所を移動してシフォンケーキまで食べてしまいました。





飛行機が出るまでまだ3時間ぐらい時間があるので、私が向かった先は空港内のマッサージ!

全身マッサージ、60分コースでお願いします!


ああ、至福の時。
うつらうつらしていると、60分は夢のように過ぎてしまいました。



その後予定通りに飛行機に乗り、無事大阪へ帰着。
そして空港バスで超絶妙なタイミングで新大阪駅へ到着し、九州から到着したA君を改札で出迎え。
我ながらすばらしいスケジューリングでございます。



さあて、長かったようで短かった私の屋久島センチメンタルジャーニーも終わりです。


このあと、疲れた体を癒す間も洗濯する間もなく、A君との大阪珍道中が待っているのですが、その話はまた別の場所でご紹介しましょう。



やはり屋久島には不思議な力が満ちていました。
思い立って旅して本当に良かった。
自分の中でもちょっぴり何かが変わった気がします。


そして、九州バンザイ!
なんか、目に映るグリーンが濃くて素敵です。


また旅したいなあ、九州。

スピリチュアルな旅 ~ヤクスギランド満喫~

2008年08月17日 | Weblog
次の日も朝から雨。

屋久島で活動できる最後の日ですが、相変わらず「白川雲水峡にもう一度行くべきか、それともまだ行ってないヤクスギランドへ行くべきか」迷っています。


う~ん、でもやっぱりせっかくだから行ってない場所に行こう。
ヤクスギランドもすごくいいらしいし。


注:ヤクスギランドとは遊戯施設ではなく、れっきとした山です。地元のツアー会社の人も「名前のせいでナメられがちですが…」と言ってました。


いつものようにバスに乗り、途中でヤクスギランド行きのに乗り換えます。
朝からしっかり雨が降っているので、ようやくレインウェアと友達から借りたザックカバーの出番です。


行きのバスの中で、SさんとA君に出会いました。
Sさんは屋久島移住を考えているとのことだったので、すかさず「でも地元のおばあちゃんに仕事がないから来ちゃダメって言われましたよ」と言うと、「私はSOHOで仕事してますから」とのこと。

おお、それならいいじゃないですか!
SOHO、かっこいい!

「台風の時はネットが使えないそうですけどね」とはおっしゃってましたけど。


A君はスイスからやって来た旅行者です。
屋久島に来る前は東京に行ってたらしいですが、とにかく日本をかなり満喫しています。
屋久島は世界遺産になったわりにはまだ英語での情報がほとんど出回っておらず、現地でも英語の案内はかなり限られているので、外国からの旅行者は苦労することもあるかと思います。
ま、A君は持ち前の愛嬌で乗り切ってるみたいなので大丈夫でしょう。


ヤクスギランド入口に到着し、登山の準備をして入山協力金を支払い、トレッキングスタート!

ここは自然休養林で、30分、50分、80分、150分それぞれのコースがあるので体力に合わせて選べます。
(パンフレットには「80分・150分コースは登山道です。装備と体力にご注意下さい」と書いてあります。)


毎度のことながら私は無計画。
一応登山用の行動食とか持ってきてますが、まだどのコースにするか決めていません。
そういやユースのマネージャーさんが、「帰りのバスの都合上、短い滞在かうんと長い滞在かどちらかになります」って言ってたな。

結構雨も降ってるし、ここはさくっと軽めのコースで行こうかな…。

と思いつつ歩き始め、ふと振り返るとすぐ後ろにA君が来ています。


「一緒にトレッキングしてもいい?」と聞くので、「どうぞ!」と快く受け入れ。

旅は道連れ。
あれこれお話しながら(大雨の中の)トレッキングを楽しみましょう。



それにしても、ものすごい雨が降ってものすごい川が増水しています。
「この先、増水時危険。注意!」などという看板もありました。







さすがに今日は登山客は少ないです。


A君と「どのコースにする?」「まだ決めてない」「とりあえず歩いて行ってペースを見て、バスの時間に間に合うように引き返そうか」などと言いながら進みます。
適当な私には、タイムキーパーの相棒がいると役立ちます。


A君は観光客なので(あ、私もか)雨の中でも写真をパチパチ撮りながら進んでいますが、私はほとんど写真を撮る気にもなれません。

だってすごい雨ですから。




時におしゃべり、時に黙々と進み、気がつけばあれよあれよと言う間に150分コースに突入しています。
途中結構な登山道だったのですが、今日はもう筋肉痛も治ってるし、調子いいみたいです。

そして蛇文杉まで到着。





ここから先、普通に150分コースの残りを進むか、それとももっと本格的な登山コースに突入して太忠岳を目指すかのどちらかです。

A君いわく、「僕たちのこのペースで行けば、太忠岳に行く時間ありそうだよ」


そ、そうですか。
大雨だけど行っときますか。
いや~、やっぱり私、思ったより健脚かも。


そしてここからが苦しい道のり。
太忠岳まで3km弱なのですが、その道のりが険しいのなんのって…。


傾斜がきつく、ぜえぜえはあはあ言いながら登ります。
さらには、いくつもロープを使って登らなければいけない場所もあります。

おまけに大雨&大風。


なぜこんな危険を冒してまで私たちは進むのでしょう?


大雨なのでほとんど写真を撮っていませんが、ヤクスギランドもすごいです。
巨大な貝のように見えるキノコがぬらぬらと怪しく存在していたり。
こんなに山にどっぷり浸かれる場所はすばらしい!





余談ですが、山の中にあった看板に、屋久島での林業の歴史についての記述がありました。
で、なぜかその文面の一部が白く消されているのですが、その消された部分というのが「男性が木を伐採し、女性と子供が運んだ」という部分。

なんで消してあるんでしょう?
英文からも消してあります。
フェミニスト団体かなんかから抗議でも受けたのか?

でも実際に男性の役割が木を切ることで、女性と子供の役割がそれを下まで運搬することだったらしいですよ。
だからなんで消してあるのー?




さてさて、体力を消耗しつつ、ようやく太忠岳のふもとまできました。
このでっかい岩が目印です。




どうやらここもロープを使って岩の上まで上がれるようなのですが、あまりの雨風の強さに断念。
この悪天候の中、危険を冒してまで無理に上にあがる必要はないでしょう。


この天気でこの場所まで来てるのは私とA君だけです。

“We are freaks!”とA君は嬉しそう。

そうでしょう、そうでしょう。
こんなフリークは私らだけでしょう。


とりあえずお互いの健闘をたたえて記念撮影。
(ずぶ濡れでやけくそ気味になっています。)





で、山を下る前にここいらで昼食を。

A君がおにぎり2個、私がパンを2個持ってきていたので(なんか、立場がおかしい気がしますが…)、お互い1個ずつ交換。

座る場所もなく、風雨に打たれながら立ったまま食事。
しかも山の上なので気温が下がっていて、濡れた体には寒い!

実は私、ウインドブレーカーの中はTシャツ1枚だったんですよね。
パーカーを持ってこようかと思っていたのですが、「どうせ雨で濡れるし…」と思って宿に置いてきてしまいました。
それにこのお天気でここまで本気系の登山すると思ってませんでしたし。

ここで体調崩して遭難したりしちゃいけないと、実は内心必死でした。
さあ、食べたものよ、エネルギーになっておくれ


これ以上体力を消耗する前にさっさと下山したいと思っているのですが、A君は超マイペースな性格なのでのんびりご飯食べてます。
ようやく食べ終わって、「いざ、下山!」と思ったら、スイスアーミーナイフを取り出して、靴の裏を削りだしました。

「靴底が滑ると危ないから」だそうです。

スイスアーミーナイフ…さすがスイス人。(偏見?)

スイス人なので山に慣れてるはずなのに(これも偏見?)、なぜかトレッキングシューズじゃなくて普通のスニーカーだし。


ぷるぷる震えながら、ようやくA君が靴底を削り終わるのを見届け、今度こそいざ下山!

寒いからとっとと下に降りてしまいましょう。



下りも増水して荒れ狂う川などを眺めつつ。









母子杉の名前は公募で7歳(だったかな?)女の子の案が採用されたそうです。
英語での説明がないので、A君にガイドをしながらの登山となりました。






お天気が良ければもっと屋久杉を満喫できたのですが…。
でも森にとっては恵みの雨ですね。








仏陀杉は何が仏陀だったのか忘れてしまいました…。





下に降りるとだんだん雨も小降りになってきたし、気温も上がってきました。

なによりも他の登山客に出くわしたことで無事生還を実感。





意外にも過酷だったヤクスギランド登山を終え、バスを待つ間に「着替え持ってないんだよね」と言うとA君が自分の長Tを貸してくれると言います。
「いや、いいよ。大丈夫だから」と言っても、「風邪をひくといけないから」と貸してくれました。

うう、ありがとうございます。
サッカーのユニフォーム系のやつでブカブカ過ぎてかっこ悪いけど、ご厚意はありがたく頂戴いたします。


で、自分はもう1枚Tシャツを持ってるからと言ったA君が着替えた姿を見てがく然。


おい、そのTシャツはあかんやろ




いや、笑ってる場合じゃないよ。
「鬼嫁」だし。
しかも「時々ドエム」だし…。




お土産屋さんで勧められて買ったそうです。
ハメられたね。


意味を教えてあげると、「うわ、どうしよう。上着着て隠さないと」と焦っていました。


…。
ぜひそうしてくれ。



行きのバスで一緒にいたSさんともここで再会。

Sさんは登山目的ではなく、スケッチをするために来ていたそうです。
屋久杉のスケッチを見せてもらい、そのあまりのうまさに感動!

「もしかして、グラフィックデザイナーとかですか?!」
「はい、そうです」

かっこいい~~~!

憧れるわ~、クリエイティブな職種。
きっと屋久島なら感性を刺激されることがたくさんあるのでしょう。
ぜひぜひ近いうちに移住を実現させて下さい!


さてさて、登山を終え帰りのバスの中。
A君は私同様、明日大阪へ移動するそうなので、「じゃあうちに泊まればいいよ」ということになっておりました。

私は高速船「トッピー」で10:45発だと伝えると、「僕の船は12:00だけど、同じ便に変更するよ」とA君。

ん?直前に変更なんかできたっけ?


宿に帰ってからA君からメールがあり、「10:45の船に変更できました」とのこと。
ちょっと疑問を感じますが、じゃあ明日の朝、トッピー乗り場で会いましょう。




あ、そういえば余談。

トレッキングを終えてバスを待っているとき、A君の足が血だらけになっていました。

どうやらヒルに血を吸われたようです。
短めのズボンなんか履いてるからだよー。

人事だと思って「あーあ、大変だね」なんて暢気に言ってたのですが、宿に帰って着替えている途中にふと左足のひざ裏に触れると、血の塊が。

あ、私もやられてるわ…。

ちゃんと長ズボンに登山用靴下、トレッキングシューズと完全装備で行ったのに、いつのまにこんなところまで這い上がってきたのか!

恐るべし、ヒル。

しかも腰のあたりもわけのわからない虫に刺された跡がありました。

山は大変ですねえ…。

スピリチュアルな旅 ~くつろぎの1日(のつづき)~

2008年08月10日 | Weblog
<つづき>

まだ出発時刻まで1~2分あるはず。
でもバスは行ってしまいました。

忘れていました。
ここはアバウトな場所。
正確な時間に運行するよう時間調整などしないのです。
バス停前に人が立っていなければ、「あ、誰も乗らないのね」とそのまま素通りするのです。


焦って早食いして走った甲斐空しく、がっくり脱力。


さあて、どうしましょう。
次のバスは2時間後。
ここは川以外何もありません。
もう雨は止んでカンカン照りになっています。


…、フルーツガーデンまで歩くか。


ここから少し先にフルーツガーデンという場所があり、トロピカルフルーツの試食などができるのです。
ガイドブックに載っていたけどさほど興味なく、わざわざバスを降りて行くつもりにはしていなかったのですが、ここから一番近い施設はそこしかありません。

バスの時刻表で見ると、フルーツガーデン最寄りの「中間」というバス停まではほんの5分程度。
バスで5分なら徒歩で10分、いや15分か20分かな。

ともかく2時間ぼーっと待つよりマシなので歩きましょう!


道は海沿いの1本道。
迷うことはありません。

時々見える海の青さに感動し、周りの木々の緑に癒されつつひたすら歩きます。
もちろん他に人は歩いていません。
時折車が通るのみ。

そしてバスで5分のはずなのに、なかなかフルーツガーデンに到着しない。

あ、暑い…。
しかも私、今日は体を休める日だったはずなのに、なんでこんなに歩いてるの?
途中の自動販売機で買ったお茶を飲みつつ、目指せフルーツガーデン。


途中、普通の家なのかお店なのか分かりませんが、こんなオブジェが飾ってる家を発見。
木や貝など、自然のものを使ってかわいい。
確かこんなポストカード売ってたはず。






歩けど歩けどなかなかフルーツガーデンにたどり着かず、炎天下をたっぷり30分ぐらい歩くとようやく看板が…。

喜んだのもつかの間、その看板には「フルーツガーデン入口700m」と書かれています。

な、700mですか。
結構遠いですね。

矢印の示す方向に歩いて行くと、普通の民家があるエリア。
さらに矢印を追っていくと・・・・めっちゃ坂道でした。


ひぃひぃ、暑いししんどいし。
2日連続登山したのに、なんでまたこんな山道を登っているの私?!


ようやく上まで到着。
まだ70mあるんですか…。




しかも想像していた「施設」ではなく、ただの果樹園ですね。
(涼しいところに行きたかったのに…。)


果樹園の中にこんな感じのFruits Hutがあります。






喉がモーレツに渇いているので、「手作りすももジュース」を注文。

そしてフルーツとジャムの試食




ここは何組かのお客さんを一緒に案内してくれるようです。
私がフルーツを食べてると、奥からおばさんが「もう食べ終わりました~?」と急かしてきます。
お願いですから、もうちょっとのんびりさせて下さい。


ようやく食べ終わり、おじさんの案内で園内を回ります。
花や木の説明をしてくれ、ものの10分か15分程度で終了。


Fruits Hut果実庵にもどり、今度はセミノールジュースを注文。
もう喉が渇いて渇いて、異常なほど水分取ってます。

ちなみにセミノールとは、試食のお皿に乗ってたオレンジみたいなやつです。
(なんか、薬みたいな名前です…。)
たんかんとグレープフルーツを掛け合わせたものらしく、今の時期は冷凍果実なのですが、これがすっごくおいしかったんです!

で、期待してセミノールジュースを頼んだのですが、ジュースの方はさほどでも…。


しばらく休憩し、次のバスまでまだ時間があるけれど、またあの坂を下っていくのに15分ぐらいかかるだろうか、今度こそバスに乗り遅れないようにしないといけないので、早めに退散しよう、などなど考えつつ腰を上げました。

「それじゃあ失礼します。ありがとうございました」

すると店のおばさんが「車で来たの?」と聞くので「いえ、バスです」と答えると、「あんらまあ、じゃあ下から歩いて上がってきたの?早く言いなさいよ、送ってあげるから!」と。

そして案内してくれたおじさんに「このお客さん、歩いて上がってきたんだって!」と言うとおじさんが「じゃあ、車で送ってあげるよ」と。

まあ、なんて親切なんでしょう!

実のところを言うと、下りは別に車に乗せてもらわなくても…。
そして、車に乗っちゃうとバス停に早く着きすぎて、待ち時間長くなるんですけど…。

でもせっかくのご厚意なので乗せてもらうことに。


おじさんのトラックの助手席に乗り、「実は私、栗生でバスに乗り遅れたからここまで歩いて来たんですよ~」と言うと、おじさんは「それなら栗生から電話してくれたら車で迎えに行ったのに」と。

そ、そんな親切なシステムがあるとは、とんと知りませんでした。

そして「今度からは電話してくれたら迎えに行くから。あ、それと山ガイドもやってるから」と名刺を下さいました。
わ~い、次回はおじさんに山ガイドも頼みます。

そして親切なおじさんは、お土産にパッションフルーツを1個くれました。
スーパーで売っているものと違い、傷だらけですが、とてもいい香りがします。
朝ごはんにしようっと♪




帰りのバスはちゃんと乗り遅れずに乗り、おじさんからもらったパッションフルーツを大事にハンカチに包んで持って帰りました。




帰りのバスの運転手さんはわりと高齢の方で、ほとんどしゃべらない静かな方でしたが、それでも小学生のためにバス停じゃない場所で止まってあげたりしていました。
田舎はいいですね~。

そして地元の人でもバスに乗りなれていない人がいるらしく、途中から乗ってきたおばあちゃんが私に「降りる時はどのボタンを押すの?」と聞いてきました。
「降車ボタンはあれですよ。降りる前に言ってくださったら、私、代わりに押しますから」と言うと、「○△病院に行きたいんだけど…」と。

う~ん、私は地元民ではないのでわかりません。
運転手さんに聞きましょうか。

運転手さんに「○△病院まで」と伝えると、ちゃんとそこでおろしてくれました。



一旦ユースに戻りましたが、夜までほとんど人がいないので、またしばらくしてから外出。
「くつろぎの1日」とは程遠い1日です。

日が長いので、毎日夕方にウロウロしています。
もちろん地元の人はほとんど路上にいないんですけど。


ちょっと遅くなりましたが、救益神社にお礼のごあいさつに。

「おかげさまで無事に登山から帰ってきました。ありがとうございました。」


ふと、本殿の裏手を見ると、鹿がいました!




こ、こんな町中に?!
後で同室のYさんにも聞いたのですが、Yさんも初日にレンタサイクルをして走っていると町中でも鹿を見かけたそうです。
すごいぞ、屋久島。


夜ごはんはYさんと一緒に出かけることになりました。
わ~い、一緒にご飯食べる人がいると嬉しい。

Yさんは職場に「ひとりでご飯も旅も平気よ~」というアクティブな人が多く、それに影響されてYさんも一人旅などを始めるようになったそうです。
確かに一人で行動するオトナな女性は素敵です。

でもやっぱり「ご飯は一人より、誰かと食べたいな~。一人だと入りにくいお店もあるし~」ということで、共感。


まずは地元でおいしいと評判の居酒屋さんへ行ってみたのですが、カウンターだけの小さなお店で残念ながら予約も入っていて満席。

それならと、先日旧宮之浦大橋で出会ったおばあちゃんに教えてもらった別の小料理やさんへ。


で、とりあえず地元のものをと言うことで、トビウオの空揚げ。




そしてお刺身。(魚の種類、わからず
屋久島のたまり醤油みたいなのと、普通のお醤油の2バージョン。




そしてやっぱりさつま揚げ。
ここでは「つけあげ」と言います。





Yさんと話していると色々と共通点(ベトナムの水上人形劇が好きとか)があり、とっても楽しかったです。
嬉しいなあ、こういう出会い。


翌日はもうお別れ。
やっぱり出会った人と別れるのは寂しいけど、また近々お会いしましょう!


最後にユースの部屋で記念写真をパチリ。




スピリチュアルな旅 ~くつろぎの1日~

2008年08月07日 | Weblog
縄文杉登山と白谷雲水峡トレッキングを連続でこなした翌日は、さすがに山はお休みして体を休めることにしました。

相変わらず無計画なので、朝起きて野菜ジュースを飲んでから「そうだ、今日は外で朝ごはんを食べよう」と決めました。
ちなみに宮之浦で朝ごはんを食べられる場所は非常に限られていて、というか8時から開いているところは1か所しかなくて、必然的にそこに決まりです。

ちょっと心配なのは朝から雨が降ったりやんだりしていること。


出かけようとするとユースのマネージャーさんが「今日の予定は?」と声をかけてきました。
いつも勝手に行動してるんですが、いつも声をかけられるので、マネージャーさんもせっかくだからもっと地元のこと相談してほしいのかも知れません。

「今日は特に決めてないのでバスに乗ってウロウロします」と答えると、「それなら1日乗車券を買った方がいいですよ」と教えてくれ、さらには「大川(おおこ)の滝」まで行ったらいいですよ。8時過ぎのバスあるし。」と。

本当はそれとは逆方向の永田浜の方へ行って海でも眺めようかと思っていたのですが、滝も良さそうだなと思いなおしました。
やはり色々相談した方がいいみたいですね。

時刻表を見ると、やはりバスの本数は少なく、帰りは現地へ到着してから30分後ぐらいのバスに乗らなければ、その次のは数時間後。
朝行くか午後に行くかの選択になってしまいます。

とりあえずモーニングでも食べようかと観光センター隣のお土産物屋さんへ行ってみると、なんと8時開店のはずなのに閉まっています。
う~ん、途上国かここは!

もう1軒のカフェが開くのは9時。
迷いつつ、とりあえずバスの1日乗車券を買いに観光センター内へ。

レジの人に現地事情を聞いてみると、どうやら大川の滝は現地へ到着して滝を見たらそのまま乗ってきたバスで帰るというパターンになるそうです。
周りにお店も何もなく、滝を見るだけのスポットらしいです。

う~ん、朝ごはんのお店も開いてないことだし、朝から滝に行ってくるか。

と思い、ユースから一番近い「宮の浦港入口」のバス停から乗ってもいいのですが、なぜかわざわざ「宮の浦港」まで行って始発に乗ってみました。

港についた頃にはまた雨が降り始めていました。
バスの運転手さんが「傘持ってますか?」と聞いてくれたので、「一応持ってます」と晴雨兼用の日傘を見せると、「日傘?それだとちょっと…」と言って港の観光センターから大きな傘を借りてきてくれました。
親切です。
「返すのはいつでもいいです。宿で返してもいいし」とのこと。


バスには先客2人。
観光客らしい老夫婦です。

「左側の席が海側、右側の席が山側ですから」とさり気なく案内してくれる運転手さん。
運転中もずっとマイクで観光ガイドのように色々な話をしてくれました。

「次は~、焼酎川~。焼酎川~。なぜ焼酎川かって言うとですね、昔この辺りで焼酎を密造していて、それをこの川に流したから焼酎川っていう名前がついたんですよ」
「屋久島の山ガイドの8割から9割は外部の人です。だって屋久島の人間、山登り嫌いだもん。夏は暑いから海に入るかパチンコ行くかですよ~」
「昔景気が良かった頃は、屋久杉で造った家具を買いにお金を持った人が島を訪れたもんです」

などなど、色んな話が聞けて楽しいドライブです。


途中、大雨が降ったりやんだり。
「屋久島の雨はこんなもんじゃないですよ。屋久島で雨が降るって言ったら想像を超える降り方しますからね」

途中のバス停から乗ってきた地元の親子が傘を持っていませんでした。
するとその親切な運転手さんは自分の傘を貸してあげていました。
「返すのは今度バスに乗ったときでもいいから」
田舎の人は親切でいいな~。


「次は~、栗生(くりお)~、栗生。ここにうどんとか丼物とか食べられるお店があって、こっちにメヒルギの道があって散歩するのにいいですよ~」

そうか、お腹もすいてるし、帰りはここで降りてご飯食べようかな。


1時間弱で大川の滝に到着。
ここから滝まで徒歩3分です。




「バスに遅れると置いていきますよ~。この前乗り遅れた人がいて、どうしても飛行機に乗り遅れるっていうから迎えに行ったことありますけど、路線バスですから頼みますよ~」

へえ。
迎えに行ったりしたんだ。
ほんといい人だなこの人。


ちょうど着いた頃には雨も止んできていました。
なんて日頃の行いが良いのでしょう!


ほほう、日本の滝百選でしたか。




落差88m。
向こうに見えています。





うわぁ~、迫力~。




上下レインウェアを着て、滝のそばの岩まで行ってる人たちもいましたが、私はあいにくスカートにサンダル履きなので残念だわ。




ほんとにそこには滝しかありませんでした。
もうちょっとゆっくりマイナスイオンを浴びていたいけど、バスに乗り遅れると大変です。
何もない場所で2時間も3時間も次のバス待てないし…。


雄大な滝の姿を瞼に焼き付けておきましょう。




近くの駐車場のそばにはお地蔵さまが。
こんな素敵な場所に連れてきて下さってありがとうございます。





本当に綺麗な場所なんですよー。




遠くに見える海も真っ青。





そして近くには湧水が。
名水百選です。(沢ガニもいます。)





さて、折り返しのバスに乗り、運転手さんに教えてもらった栗生で私だけ下車しました。
次のバスまで1時間弱。
余裕たーっぷり。(と思っていました…。)



のどかな栗生川の風景。




栗生小学校があります。
私、小学校とかある風景大好きなんです。




そしてリバーカヤックをする人たちが。
「こんにちは~!気持ちよさそうですね~!」




川の水は澄み切っています。



私も今度来た時は絶対にカヤックやろう。



まるで海のような川。




そういえば、「メヒルギ」の道ってこれだ。




メヒルギって何か知らなかったのですが、マングローブを形成する常緑高木らしいです。
メヒルギの散歩道、期待して行ってみたのにこれと言ったものもなく、あれれ?





仕方なく引き返し、川でしばらくのんびりすることに。


堤防を降りる階段に沢ガニ君発見。




なんだかのどかで気持ちいい~。
ああ、ようやくリゾート気分。




川に足をつけてみました。
水は本当に透明。





そろそろちょっとご飯でも食べようかと川から上がり、南国チックな花の写真を撮ったりなんかしてリラックス。






そしてたどり着いた松竹さん。
(実はあちこちに看板があるのにお店が見つからず、「すみませ~ん」とそばの民家の玄関をガラッと開けると、おばあちゃんが鍵もかけず昼寝されてました。すみません、お昼寝中にお邪魔して。。。)


さて、お店の松竹さんは趣のある民家。
庭から見える自然な風景が奇麗です。




お昼ごはんは、ミニ天丼とミニざる蕎麦のセットにしてみました。
(ちょっと揚げ物多すぎるでしょうか、私。)




壁に「たんかんジュース」とあったので注文してみると、「すみません、今シーズンじゃないんです…」

だったら張っとくなよと言いたいところですが、リゾート気分で機嫌がいいので怒りませんよ~私。


持参したマイ箸でのんびり御馳走を…と思ってふと気付いたら、次のバスまであまり時間がありません!

おおっ!なんということでしょう!
のんびりしすぎて思いっきり時間押してる


今までの優雅な気分は吹き飛び、アツアツの天丼を必死でかき込み、「す、すいませんバスに乗らないといけないので、お勘定お願いします!」と大慌てでお店を後に。


お店からバス停まで1分なのですが、道路まで出てくると走り去るバスの後姿が…。


うっそ~~~~~っ!


<つづく>

スピリチュアルな旅 ~もののけ姫の森に出会う~

2008年08月02日 | Weblog
翌日はAさんと一緒に朝8時過ぎのバスに乗って白谷雲水峡へ。
宮之浦からだと30分ぐらいで着きます。

Aさんはちゃんと朝・昼と登山弁当を予約していました。
私の方は相変わらず予定を立てていなかったのでパンしか持ってきてません…。

同じ部屋に泊まっていたのにこれまでは別行動でほとんど話をすることがなかったのですが、今日はやっとお互いのことを知る機会ができました。
Aさんは高校の先生で、休暇を取ってデンマークに留学した経験をお持ちの素敵な方。
ああ、旅をしてると色んな人に会えて嬉しいなあ。

白谷雲水峡の入り口に到着すると、もうすでに森の香りで一杯です。
ああ、もうすぐ「もののけ姫の森」に会えるんだと思うとワクワクします。


予想に反して、白谷雲水峡もかなりしんどいコースでした。
だってスタートするなり「順路」っていきなり岩登るんですよ…。





ああ、もうしょっぱなからマイナスイオン全開!






昨日の縄文杉登山の疲れが足に残った状態で、はあはあ言いながらトレイルを登っていくと、ふとタバコのにおいがしたので「気のせいかな?」と思ったら、案の定前方の切り株のところで一服してる人がいます。
気分台無し!!!

しかもよく見ると昨日縄文杉で会った夫婦でした。
余計なお世話かも知れませんが、運動する人はタバコ吸わない方が体が楽だと思いますよ…。
そして声を大にして言いたいのは、「森ではタバコを吸わないで下さい



それにしてもこの切り株、なかなか大きくて良い味出してます。





これは「くぐり杉」という名前がつけられていました。
(当然くぐらせていただきました。)




相棒がいると自分自身も写真に収まることができます。(笑)





うわあ、宮崎駿映画の世界だあ。






ツアーガイドさんの話を盗み聞きしたところ、屋久島は秋も素晴らしいそうです。
なんと屋久島の杉は紅葉するとおっしゃってます!(ほんと?!)
そして去年の秋の縄文杉は今までにないくらい美しかったとか!

うわ~、そういう景色に出会いたい~!



そしてしばらく進むとそこはもう、苔むした「もののけ姫の森」。




当然ながらヤクシカがいます。
ここは動物たちの聖域。(ちょっとお邪魔します。)




宮崎監督の映画に出てくるような森の精やら何やらも、当然木々の間をちょこまか走り回っています。



あ、一応看板立ってるんですよ。




ほらね。(看板ない方がいいね…。)





いやあもう、みなさん、ここはもう黙って幻想的なもののけ姫の森の風景をお楽しみください。















もののけ姫の森は空気が違うんです。
空気までもが緑色してるというか、なんというか…。(表現できません。)

幸運なことに私が旅行した時期はまだそれほど観光客が多くはなかったので、縄文杉登山でも、ここ白谷雲水峡でも、静かに自然と向き合う機会に恵まれました。


ところでこの日もお天気は快晴。
この神秘的な苔むした森に燦々と太陽の光が降り注ぐというのはちょっと…。

いや、それでも綺麗で神秘的で素晴らしいんですけど、この場所は雨に濡れてしっとりした感じが最も似合うかと。

雨降りの中のトレッキングは大変ですけどね。
でも雨が降る中ここに来てみたいなあ。

Aさんも私もすごくこの場所が気に入ってしまい、「明日ももう1回来ようかなあ…」とすら言ってました。
ほんとに、何時間でも静かにここに佇んで自然と対話していたいものです。



さて、もののけ姫の森の先にあるのは太鼓岩。
そこまで登るのがまた若干ハードなのですが、そこはみなさんがお勧めする場所なので、疲れた足に鞭打って登って行きました。


ようやくたどり着いたのがここ~!
(先客が寝っ転がったりもしていますが。。。)




景色いいで~す。
がんばってここまで来てよかったあ。







まんなかにひょろりと見えているのが川です。
あの川にそって縄文杉へ行くトロッコ道が走ってるんです。





落ちたら死ぬ~。





一段下がって、ちょっと斜めになっていて危険チックな場所でもパチリ。




Aさんとツーショットの写真を撮ってもらっていると、「姉妹で旅行ですか?」と言われてしまいました。

「ええっ?似てますか?」
「すごい似てますよ。姉妹だと思ってました。」
「うっそ~、めちゃめちゃ他人ですよ。YHで同じ部屋になって会ったばかりです。」
「うっそ~。すごい似てる~!」

どちらが姉でどちらが妹かは、ショックを受けるとアレなので、あえて聞かないことにしました。

写真では写っていませんが、向こうの山のてっぺんに岩が突き出してるところがありまして、太忠岳(たちゅうだけ)って言うんですけど、まさか2日後に自分がそこに登る羽目になるとはこの時は全く…。


太鼓岩を降りて、休憩場所でランチ。
みなさん、見事に登山弁当です。
パン食べてるのは私だけ…。
やっぱこういう時はおにぎりとか食べたいなあ。


白谷雲水峡にはいくつかコースがあるのですが、まずはユースホステルのマネージャーさんのアドバイス通り、寄り道せずまっすぐ太鼓岩まで来ました。

帰りにぐるっと回って原生林の森で「びびんこ杉」や「三本足杉」を見たり、さらにそのあと弥生杉を見るルートなどあるのですが、さすがに縄文杉登山の翌日なので、足が「NO!」と言ってました。

ここは大人しく最短ルートだけにして、早めのバスで帰ることに。
Aさんも午後から別の場所に移動することですし。


それでは、帰りもこれでもかというぐらい、マイナスイオンたっぷりな風景。








バスの時間よりかなり早めに入口付近まで戻ってきたので、河原の岩の上でしばし昼寝。
これがまた最高に気持ちいいんです。
本当に幸せなひととき。


その後一旦ユースに戻り、Aさんは屋久島最後の一泊を永田浜の方の民宿に泊まるため3時頃のバスで出発。
Aさんを見送るとちょっぴり寂しくなってしまいました。
出会いがあれば別れがあるのはしょうがないんですけど…。

私はまたぶらりと宮之浦町内を散歩します。
(昼間ユースにいても他に人っ子一人いないので。)


午前中はトレッキング頑張ったので、午後はゆったりとカフェでくつろぐことに。

エネルギー補給をせねばと思い、甘々のタルトアマンドなど食べてしまいました。





日が暮れてくるとまた港や川をぶらりと歩き、夕食を考えます。
相変わらずほとんど人が歩いてませーん。

う~ん、宮之浦でお店のチョイスは少なく、居酒屋はひとりで入りにくい感じ。
するとますますチョイスが少なくなります。

今日は洋食気分だ!と思い、洋食屋さんへ。

あ、お店には私以外にあと1組のみ。
どこもかしこも人口密度低すぎです。


何を食べようかな。
トビウオの唐揚げ定食とかもういいから、他に地元っぽいやつと言えば…。


黒豚カツ定食でガッツリ!
昨日・今日とあれだけ登山したから少々のカロリーはオッケーやね。




ちなみにご飯とカツのお皿の間にあるのはマイ箸袋です。
今回の旅のテーマには「エコに徹する」も含まれておりまして。



ユースの部屋に戻るとまた新しい仲間が。
若くてかわいいYさんです。
Aさんがいなくなってちょっと寂しくなったけど、また新しい出会いがあって嬉しい。


明日はYさんは縄文杉登山へ。(がんばって!)
私はさすがにちょっと山はお休みさせて頂いて、のんびりと…。