地球にあしあと

地球の色々なところに足跡をつけてきました。

人生「感」が変わる旅? 3

2009年07月22日 | Weblog
1泊したあとの朝食です。
黒米入りのお粥に様々な種類の野菜たち、野菜ジュース、アジの開き、そしてもちろんお豆腐!





あまりにお豆腐がおいしいのでスタッフの人に聞いてみると、鞆の浦にある「豆腐工房」というお店で作っているそうです。
連絡船から看板が見えていたので気になっていたんです。
店頭で買えるし地方発送もしてくれるというので、最終日の楽しみに。


朝食は1階にある吸霞亭という食堂でいただきました。
小さなお座敷に分かれています。





ここでもまた何なんですが…、フロントの人に「朝食はデッキにしますか?吸霞亭にしますか?」と普通に聞かれたんですけど、どっちがどうなのかもうちょっとちゃんと説明してよ。
デッキからは海が見えるのか、雨の場合は吸霞亭内になるのか、そもそも吸霞亭ってどんな感じの食堂なのかとかさ…。

良く分からないのでとりあえず屋内の吸霞亭を選びました。
別のグループの人たちはデッキを選択していたようですが、なぜか朝食セッティングは屋内になされていました。
スタッフのおばちゃん曰く「雨なので中にご用意しました」なんですが、別に全然雨降ってないんですけど…。



朝食のあとは島内を散策して、足湯にもう一度入ってから、どこかでランチを食べて午後は江戸風呂に入ることに。

お天気は曇りがちだったのですが、暑すぎずよかったです。
無人島だから車が通らないので空気がきれいだし、景色が気持ちいい。



山の中を歩いていると、やはりタヌさんにちょこちょこ出合います。



こちら、彦浦海岸と言って、仙酔島のPR地図によるとここに「閃きの門」がありこの海岸の真ん中で瞑想すると自分の役割に気づくという触れ込みです。





彦浦大明神の小さな石碑があったりもするのですが、、、、残念なことに海岸はゴミだらけでした。
おそらく仙酔島で捨てられたものではなく、海から流れ着いてきてしまうのでしょうけど、せっかく神秘的な島を演出しているんですから、もうちょっとなんとか整備できないものでしょうか。(やっぱり福山市にお金がないのか?)


地図ではこの先に「烏の口」という場所があり、「ここで拝むご来光は日本で最もエネルギーが高いと云われています」とのことです。
彦浦海岸のところから、見落としてしまうくらい分かりにくい山道があり、ここを通って烏の口へ行けると思うのですが、これまた標識に「烏の口」とは書いていないのでよく分かりません。
とりあえず険しい山道を登ってみました。

私は大丈夫ですが、母にはきつかったので途中で引き返そうかと思っているうちにどうやら到着したようです。
休憩できる屋根付きのエリアがあるにはあるのですが、やはり何の説明もないので「たぶんここが烏の口やろうなあ…」という感じ。

しかし、「ここで拝むご来光は…」とか言われても、日の出前の真っ暗な時間帯にあの険しい山道を歩いてここにたどり着くのは無理でしょう…。


足湯がオープンするのは11時からなので、しばらくブラブラと彦浦海岸で時間を潰し、いざ本日も足湯へ。
やはり他にお客さんはおらず、私たちだけの貸切状態でした。


また足湯で汗だくになり、そろそろお昼時なので戻ります。
ちなみに私たちが泊まっている「ここから」ではランチサービスはやっていません。
隣にある国民宿舎にレストランがあるとは思うのですが、ふらっと行ってランチが食べられるのかは定かではありません。
この島で宿はこの2軒のみ。
ここで食べ物にありつけなかったら、連絡船に乗って鞆の浦まで渡らねばなりません。

国民宿舎で食べられることを期待しつつ下山。
キャンプ場からの眺めもきれいです。



さて、国民宿舎へ行ってみるとランチが食べられるようです。(よかった!)
ちなみに定食は1種類しかないので、必然的に食べるものが限られてしまいますが。


こちら、瀬戸の四季御膳。
別名「殿様御膳」というだけあって、豪華です。



ここの名物は鯛の兜煮らしいです。
わざわざこれを食べに遠方からやって来る人もいるとあって、なかなかおいしかったです。
生まれて初めてシャコも食べました。


お腹もすっかり満腹になったので、一旦宿へ戻って休憩したのち、いざ江戸風呂へ。

江戸風呂には3種類の洞窟蒸し風呂や「胎内風呂」と呼ばれる海水のお風呂などがあり、ポロシャツと短パンで入ります。
受付に行ってみると、「昨日は入らなかったんですか?」と若干驚かれてしまいました。
普通、女性のみなさんはこの江戸風呂を一番の目的にしてここへやってくるので、1泊2日でも必ず2回は入って帰られるそう。
昨日は初日にもかかわらず疲れていたので江戸風呂をパスした私たちはちょっと珍しいパターンだったようです。


蒸し風呂でかなり汗をかくので、まずは塩分補給のため仙酔島のおいしい塩をなめます。
それから入り方の説明があります。

まずはこの海藻蒸し風呂で汗をかきます。
洞窟の中は暗くて隠れ家的な感じ。



さっとシャワーを浴びたら、胎内風呂と呼ばれる、海水にさらに塩を加えて塩分濃度を濃くしたお風呂に入ります。
(屋外なので日焼けしてしまうのが難点。 サンバイザーが貸し出されます。)



塩分濃度が高いのでプカプカ浮くという触れ込み(触れ込み多いな…)なのですが、全然足が沈んでしまいます。
「体の悪い部分が沈む」というスタッフの怪しい説明は聞き流し、浮き枕に身をゆだねボーっと浮かんでいるととても気持ち良かったです。



次はヨモギ蒸し風呂です。



その後、また塩をなめたり健康ドリンクで水分補給をしてから「世界一大きい露天風呂」へ。


って、海やん





海のエネルギーを吸収するために20秒ぐらいは肩まで浸からないといけないそうです。
寒いっ!冬場は絶対無理!


そして「足の裏から電磁波がアース(放出)されるので、砂浜を歩く」(はいはい!)




海からあがったら、「海のミネラル分を逃さないためにシャワーを浴びずにそのままビワ蒸し風呂へ」。(はいはい、分かりましたよ。)



たっぷり汗をかいたら歳時記風呂へ。
今月は桃の葉風呂。(でもさ、温泉じゃないから海水だよ。)





これで一通りのコースは終了です。
本来、じっくり1時間半から2時間ぐらいかけてこのコースをたどるようですが、私と母は結構ペース速かったみたい。

せっかくなので、オプションで海藻パックを注文。
注文を受けてからスタッフさんが手作りしてくれます。



たっぷり量があるので、体と顔に塗りたくり、もう一度ビワ蒸し風呂へ!



あ~、すっかりきれいになった(ような気がします)。



つづく

人生「感」が変わる旅? 2

2009年07月20日 | Weblog
夕飯まで時間があるので、まずは足湯に入りにいきましょう。


余談ですが、仙酔島の宿には時計がなく、テレビや新聞もありません。
「腕時計も外して、ゆったりとした時間をお過ごし下さい」という触れ込みなのですが、その割には、

「夕食は6時半からでございます」
「江戸風呂の受け付けは5時半まででございます」
「朝食は7時からでございます」

という時間設定の嵐はいかがなものか。
現実問題として、ちゃんと時間を区切らないと運営できないんだから、どうせならアンティークな時計を部屋に設置するなど、別のアプローチが欲しかったです。
同僚のSさんは「夕食の時間になると鐘を鳴らすとかすればいいのに」と言ってました。
それもまた趣があっていいかも知れませんね!


さて、フロントで仙酔島の地図をもらったのでそれを頼りに五色の湯を目指すのですが、最初に歩いてみた海岸沿いの道は途中から通行止め。
少し引き返してショートカットを選択したところ、これがかなり急な山道で…。
私だけならいいんですけど、母を連れていたのでかなり大変でした。
もう1本、遠回りすればもっとゆるやかな道がありました。

ここでも苦情で申し訳ないんですけど、フロントの方もうちょっと丁寧に教えて頂けませんかね?
地図を指さしながら「ここが当宿で、ここが五色の湯です。ここから歩いて20分程度です」という説明だけだったのですが、どのルートを通ればいいかなども言って欲しかったです。

あと、福山市にお金がなくて整備が追いつかないのか、それともできるだけ自然なままの景観を残そうとしているのか分かりませんが、標識がほとんどありません。
仙酔島には七福神のうち六福神までいらっしゃるそうで、地図のあちこちに「寿老人」とか「毘沙門天」とか書いてあるのですが、別に該当する場所に銅像があるとか、ちょっとした看板があるわけでもないので歩いていてもまったく分かりません。

「浦島太郎の浜」というのもあるのですが、やはり何の標識もないので具体的にどのあたりなのかよく分からず、宿の方からも特に説明はありませんでした。
神様が鎮座されている島だったり、伝説が語られている島だということをプロモーションしてるのかしてないのか、良く分からない状況です。


苦情が長くなりましたが、急な山道をヒイヒイ言いながらようやく五色の湯にたどり着きました。
地図では「五色の湯」と書かれているのですが、たどり着いた小屋の看板には「美人湯」と書かれており、ここが目指していた場所なのかどうか一瞬わかりませんでした。(あ、クレームまだ続く?)

ちなみに五色の湯の由来ですが、このあたりに五色岩という岩がございまして、仙酔島のPR文書によりますと、「仏教の基となったインド聖典ヴェーダによると、五色の地を訪れる者は苦しみから解放され、幸せへと導かれると云われています」だそうで、世界55ヵ所のうち、日本では唯一ここにしかないという触れ込みです。

だけど途中から海岸線が通行止めになっているため、五色の岩が見えるところまで行けず。
そしてこの通行止めは「2004年9月の台風による土砂崩れのため封鎖中」なのですが、もうかれこれ5年も経つのにまだ整備されませんか?!
福山市お金ないんですか?!


えーっと、五色の湯に話を戻します。
仙酔島では温泉は出ないので、ここでは海水を使っています。
5つの足湯があり、それぞれにこの五色の石が敷き詰められており、それぞれの色(赤・白・黒・青・黄)に対して心・腎・肺など効果がある部位が書かれています。
自分が弱い部分の色からスタートして、その後は順番に従って5色を制覇します。







不思議なのは、各色とも同じぐらいの温度の海水が注がれているのに、下に敷き詰めた石の色が違うだけでお湯の温度が違っています。
黒が一番暑かったです。



足湯は大変気持ちいいのですが、小屋の中めちゃめちゃ暑くて汗だくになって化粧も日焼け止めもはがれおちるし、蚊には刺されるしで結構大変です。
もうちょっと涼しい季節に来た方がいいのでしょうか。(冬は逆に寒すぎると思います。)
かなりぐったり↓




この時期、お客さんがとても少ないので足湯も貸切状態。
山の中を歩いていても人に出会わず(それが結構不安になったりもするんですが)、野生のタヌキさんたちがちょろちょろ姿を現します。
あと、カニさんがたくさん歩いています。



山歩きと足湯小屋の暑さでかなりぐったりしてしまったので、今日は江戸風呂には入らず夕食までゆっくりすることにしました。
たっぷりかいた汗を、宿の大浴場で流しましょう。
大浴場は海が見えて気持ち良かったです。(ただし、やはり温泉ではない。)


さて、待ちに待った夕食は宿から徒歩5分のところにある「洗心の間」というところにて。


ここも建物自体と周りの雰囲気はいいのですが、実は屋根がイマイチ…。
(昔の名残で海水浴場みたいなテントっぽい屋根。)



お料理は野菜づくしの会席です。





野菜のお鍋は出汁がとってもおいしかったです。
あと、左奥に見えるお豆腐、めちゃめちゃおいしいです



ここは塩もとてもおいしいので、お豆腐はお鍋に入れず冷奴で塩をつけて頂きました。
なにもつけなくても十分おいしいです。


ご飯は小豆入りの雑穀ごはん。
お櫃に入って出てくるので、最初はご飯をそのまま楽しんで、最後はお鍋に入れて雑炊に。



デザートはヨモギ餅と抹茶のパンケーキ。
美味。



食後は若女将とスタッフが和太鼓を披露してくれます。
お客様の新たな出発を願ってということです。
なかなか見事でした。






お腹いっぱいになって部屋まで戻りましたが、な~んにもすることがなくて恐ろしく暇です。
1階ロビー横に図書スペースもあるし、自分で持って行った本もあるのですが、体が疲れているので読む気がしません。
外は真っ暗闇で散歩もできないし。

母親は早々と8時半に寝床につきました。はやっ


つづく

人生「感」が変わる旅?

2009年07月19日 | Weblog
今年も早めに夏休みを取って旅行してきました。

去年は屋久島に呼ばれましたが、今年は仙酔島。
マリンスポーツとかしないわりに、海より山が好きなわりに、最近なぜか島づいています。

仙酔島とは、広島県福山市にある無人島です。
対岸にはポニョで最近脚光を浴びた鞆の浦があります。

仙酔島と言えば「人生感が変わる宿・ここから」。
http://www.sensuijima.jp/kokokara/index.html

以前日本語のJ先生から聞いて興味を持っていたのですが、すっかり忘れていたところ、最近になってT先生が「人生感が変わる宿に行きたい」とおっしゃってたので思い出した次第です。
ちょうど夏休みを取る時期ですし、今年は仙酔島と行きましょうか、てな感じで安易に決まりました。
また、本来一人旅をしたかったのですが、先日の入院&手術保険金で思いがけず儲かってしまったので、親孝行を兼ねて母親を連れて行ってあげることに。


仙酔島へは大阪から福山まで新幹線でたったの1時間、そこからバスで鞆の浦まで30分、さらに鞆の浦からの連絡船で5分です。
こんなに近いとは驚きでした。

いつも新幹線は東京方面ばかり使ってるので、ものすごく久しぶりに西日本方面へ向かうものに乗りました。
前回こっち向きの新幹線に乗ったのって、広島の友達の家に遊びに行った時以来でしょうか。
ということは、10年以上経っている


お昼頃に福山に到着し、周囲の状況が良く分からないので、とりあえず駅ビルでランチを。
(相変わらず下調べなしの旅でございます。)
やっぱ魚料理でしょうということで、和食のお店に入り海鮮丼を注文。

んーーー、おいしいと言えばおいしいのですが、下のご飯が透けて見えるほど薄く切られた刺身はいかがなものでしょうか…。
観光旅行にありがちな罠にはまってしまったような気がします。


気を取り直してバス停へ。
道中、衝撃的な事実を発見してしまいました。

広島の人(或いは福山の人か?)は信号無視をしない!

いや、あのね、車なんかめったに通らなそうな駅前の小さな小さな道なんです。
車来てないんだからどう考えても渡るでしょ。
が、赤信号を無視して渡ったのは私と母のみ。
地元のみなさんはきちんと信号が青に変わるのを待っていらっしゃいます。

う~ん、文化の違い?
そういえばベトナムから帰って来た時も、車も来ていない小さな横断歩道を信号無視して渡ったのは私オンリーで、新宿のみなさんはきちんと立ち止まっておられました。。。
(ちなみにベトナムでは車が来ていても渡りますからね。)


さてさて、運転手さんと乗客ののどかな会話などが聞けるバスに乗り、福山駅前から終点の鞆港へ。
仙酔島への連絡船が発着する船着き場は「鞆の浦」と「鞆港」の中間あたりにあるので、どっちで降りてもいいんですが、とりあえず終点まで行ってみようと思い鞆港で降りたのですが、特にな~んにもありませんでした。

船着き場へ到着したらちょうど船が出るところでした。
待ってくれるのかと思いきや、待ってくれません…。
のどかな場所なのですが、なぜか船の出発時間だけはきっちりしていて、逆に仙酔島側から乗る時も、桟橋でスタンバっていて鞆の浦から来た船にすぐ乗り込まないと平気で置いて行かれることが後ほど判明。
市営の船で、おじさんたちも一応公務員だからなんでしょうかねえ。。。
妙なところだけきっちりしています。

連絡船は20分おきに出ますが、船を待つより泳いだ方が早いんじゃないかというぐらい目の前に仙酔島は見えています。

さてさて、いよいよ仙酔島へ上陸。
あちらに見えるのは弁天島です。



あっという間に仙酔島に着きました。





このアーチを抜けると宿があります。





ここを抜けると海岸に出ます。
上の橋は龍神様の橋だそうです。



こんなに階段が多いとは、ちょっと予想外でした。
足腰の弱い人や障害のある人を連れてるかもしれないので、こういう情報は事前に下さい。





やっとたどり着いた。



この宿、そして仙酔島全体で、再生と復活がテーマとなっています。
初めて到着しても「おかえりなさいませ」と迎えられます。



玄関には昔の和ダンスを利用したげた箱。



フロント横には宝船や獅子舞。




ロビーに図書エリア。
この島にはテレビがないので、本を読んでゆっくりと時間を過ごすのがよろしい。



部屋はいたって普通と言えば普通…。(和風小物かわいいけどね。)
写真で見るよりかなり年季の入った部屋です。








部屋からの眺め。



実はここ、以前はニュー錦水国際ホテルとかいう普通のホテルだったのですが、数年前に時代の流れについて行かなければいけないことを自覚し、復活・再生のコンセプトの元にリニューアルしたそうなんです。
それで江戸風呂というお風呂を作って体の中からデトックスを推進したり、仙酔島の自然と海からエネルギーをもらい再生・復活を促したり、そういうことに力をいれてるんですね。


で、しょっぱなからナンですが、建物自体は以前の古びたホテルのままでちょっとがっかり。
(一応、建築法がなんとかかんとか言うことで、建物はそのまま残すことにしたそうですけど、思いっきり古いエレベーターに一抹の不安が。)
あと、部屋のアメニティに「スーパーマイルドシャンプー」はいかがなものか…。


私たちは「再生復活充電コース」なるものを選んでいます。
体にたまった悪いものを出して、良い食事を体に入れて充電するというコンセプトで、野菜中心のヘルシー会席を頂く予定。
だからできればこの宿の中にあるものはすべて自然派のもので揃えてもらいたかった、というのは求め過ぎでしょうか?


まあとりあえず気を取り直して「五色の湯」という足湯にでも入りにいきましょうか。


つづく