猛火を背後にして、父を背負い息子の手を引いてトロイの地を去ったアエネアスは、海路を逃げた。彼も地中海をさまよった。そののち、イタリア半島に上陸し、古代ローマ建国の基を築いたと伝えられているが、真偽の程は定かではない。しかし、彼の胸にあったのは、トロイ再興の夢であった。
一夜で燃え尽きたトロイ城市は全く灰燼となっていた。生き残っていたのは、わずかばかりの老人たちであった。
連合軍に助命されたのは、アンテノールだけであった。生き残った老人たちは、何故、アンテノールだけなのか。不審に思ういっぽうでは、彼が生き残ってくれていたことを喜んでもいた。
彼は、生き残った老人たちとともに、死者たちを弔った。彼等、死者たちを弔うことは、生きている者の勤めであると、もくもくと、その勤めに力を尽くした。
一夜で燃え尽きたトロイ城市は全く灰燼となっていた。生き残っていたのは、わずかばかりの老人たちであった。
連合軍に助命されたのは、アンテノールだけであった。生き残った老人たちは、何故、アンテノールだけなのか。不審に思ういっぽうでは、彼が生き残ってくれていたことを喜んでもいた。
彼は、生き残った老人たちとともに、死者たちを弔った。彼等、死者たちを弔うことは、生きている者の勤めであると、もくもくと、その勤めに力を尽くした。
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