パリヌルスはというと、昼めしの場に来るときに手につまんできた板きれに木炭を這わせて何かを描いている。それは新艇の船底の概略図であった。
彼は描いた図をじい~っと見つめる、頭の中に想起した部材をどのようにして新艇の船底に取り付けるかに思考を集中した。
昼めしのパンに噛みつき、咀嚼して、胃の中に落とし込む。そのリズム合わせて思考を進ませていく、あらゆる角度から検討する、何とか三択の領域までに思考を詰めた。あとは三者の話し合いの俎上に載せるところまでに思考結論を到達させた。
オキテスがパリヌルスに話しかけてる、ドックスが耳を澄ます。
『お前、何かを考えているようだが、考えがまとまったのか?』
『おう!まとまりかけている。ヘルメスが帰港したら、第三の建造の場に集まろう。それまでに考えがまとまる。三人の、いや、四人だな、頭脳を集めて、結論を出して、即、ヘルメスに手を加える。その段取りだが』
『その段取りだが了解した。ドックス、よろしく頼むぞ』
『了解しました』
『以上だ!』
三人の昼めしは終わった。各自の持ち場へと散っていく。
時が訪れる、ヘルメスが帰ってくる、待ちかねていたパリヌルスが動く、ギアスに指示する、ヘルメスを第三の建造の場の近くの海上につけた。
『おう!ギアス今日もご苦労!今日はだな、ヘルメス艇の海上走行について、お前の意見を聞きたい、それが用件なのだが、オキテスもドックスも待っている。建造の場に来てくれ』
『はい、判りました』
『それからだが、ヘルメスを陸へ揚げて手を加える。漕ぎかたの一同を待機させておいてくれ。帆柱を艇から外すように指示してくれ』
『判りました』
建造の場に四人が顔をそろえる、パリヌルスが一同に声をかける。
『メンバーがそろった。オキテス、俺が話を進めて、いいな』
『おうっ』
『まず、ギアス、お前の意見を聞きたい、訊ねることに答えてくれ。ギアス、お前はだな、我々一族の中で、船上で過ごす時間が長く、航海経験も一番多い、そのうえ、船の運航に関する知識、感性にも優れている。それゆえにお前に聴きたい』
『はい、どういったことでしょうか?』
『聞きたいのは航走中の船の横ブレについてだ。ヘルメスに乗っていてだな、艇が横ブレすることがあるだろう。艇の進行方向を維持していくうえで困るような横ブレを感じたことがあるか否か?そして、進行方向を整えるのに苦心する、進行方向維持操船に力を尽くすわけだが、特に嵐に遭遇したときの操船状況について話してほしい』
『判りました。話します』
彼は描いた図をじい~っと見つめる、頭の中に想起した部材をどのようにして新艇の船底に取り付けるかに思考を集中した。
昼めしのパンに噛みつき、咀嚼して、胃の中に落とし込む。そのリズム合わせて思考を進ませていく、あらゆる角度から検討する、何とか三択の領域までに思考を詰めた。あとは三者の話し合いの俎上に載せるところまでに思考結論を到達させた。
オキテスがパリヌルスに話しかけてる、ドックスが耳を澄ます。
『お前、何かを考えているようだが、考えがまとまったのか?』
『おう!まとまりかけている。ヘルメスが帰港したら、第三の建造の場に集まろう。それまでに考えがまとまる。三人の、いや、四人だな、頭脳を集めて、結論を出して、即、ヘルメスに手を加える。その段取りだが』
『その段取りだが了解した。ドックス、よろしく頼むぞ』
『了解しました』
『以上だ!』
三人の昼めしは終わった。各自の持ち場へと散っていく。
時が訪れる、ヘルメスが帰ってくる、待ちかねていたパリヌルスが動く、ギアスに指示する、ヘルメスを第三の建造の場の近くの海上につけた。
『おう!ギアス今日もご苦労!今日はだな、ヘルメス艇の海上走行について、お前の意見を聞きたい、それが用件なのだが、オキテスもドックスも待っている。建造の場に来てくれ』
『はい、判りました』
『それからだが、ヘルメスを陸へ揚げて手を加える。漕ぎかたの一同を待機させておいてくれ。帆柱を艇から外すように指示してくれ』
『判りました』
建造の場に四人が顔をそろえる、パリヌルスが一同に声をかける。
『メンバーがそろった。オキテス、俺が話を進めて、いいな』
『おうっ』
『まず、ギアス、お前の意見を聞きたい、訊ねることに答えてくれ。ギアス、お前はだな、我々一族の中で、船上で過ごす時間が長く、航海経験も一番多い、そのうえ、船の運航に関する知識、感性にも優れている。それゆえにお前に聴きたい』
『はい、どういったことでしょうか?』
『聞きたいのは航走中の船の横ブレについてだ。ヘルメスに乗っていてだな、艇が横ブレすることがあるだろう。艇の進行方向を維持していくうえで困るような横ブレを感じたことがあるか否か?そして、進行方向を整えるのに苦心する、進行方向維持操船に力を尽くすわけだが、特に嵐に遭遇したときの操船状況について話してほしい』
『判りました。話します』