アヱネアスはイリオネスにもらった大皿を持たせて、スダヌスの手を力を込めて握った。
『スダヌス、ありがとう!イデーの山へ案内してくれたことへの礼、そして、贈り物の礼、二つの礼を重ねて礼を言う。ありがとう、ありがとう!』
二人は感激の極みに到る、互いの肩を力強く抱いた。
『統領!私こそ喜んでいるのです。イデー山への登頂を果たし、その感動をあなたと共有しました。感激で、感激で胸が張り裂けんばかりに喜んでいます。こんなにうれしいことはほかにありません。ありがとうございました』
スダヌスも礼の言葉を返した。感動の時が終わり、着座して昼食を腹に収めた。
アヱネアスはイリオネスと目を合わせた。言葉を口にせずとも意志が通じた。イリオネスは向かい側の座にいるギアスを手で招いた。ギアスがイリオネスに身を寄せる。彼の問いかけに答えた。
『軍団長、ニューキドニアの浜まで、追い風に恵まれず、漕走で二刻余り(5時間足らず)の行程です。今出航すれば、日没直後くらいには着港する予定となります』
『了解した。統領と話し合って決める』
イリオネスはアヱネアスと二言三言ささやき合った。決まったらしい。彼はスダヌスに話しかけた。
『スダヌス、このたびはたいへんに世話になった。厚く礼を言う、ありがとう。俺たちも長い間、留守というわけにはいかん。今、浜を出れば日暮れ頃には、ニューキドニアの浜に着けるといっている。出航する』
『そうか、君らには君らの都合がある。引き留めても、お前は、はいそうですかとは言わない。判った。くどくは言わない。道中、くれぐれも気を付けていけよ』
イリオネスは、ギアスに指示を発した。
『ギアス、出航だ!準備を頼む』
『判りました』
ギアスもスダヌスに丁重に礼を述べた。ギアスにつれて漕ぎかた一同も戸口に整列し、スダヌスに対して礼を尽くした。スダヌスが口を開く。
『お前ら、パノルモスからここまで、ご苦労であった。これからもう一度、ヘルメスを漕いで帰途に就く、道中の無事を祈る。イデー山山行の道中たいへん世話になった。一同に厚く礼を言う、ありがとう』
『スダヌス、ありがとう!イデーの山へ案内してくれたことへの礼、そして、贈り物の礼、二つの礼を重ねて礼を言う。ありがとう、ありがとう!』
二人は感激の極みに到る、互いの肩を力強く抱いた。
『統領!私こそ喜んでいるのです。イデー山への登頂を果たし、その感動をあなたと共有しました。感激で、感激で胸が張り裂けんばかりに喜んでいます。こんなにうれしいことはほかにありません。ありがとうございました』
スダヌスも礼の言葉を返した。感動の時が終わり、着座して昼食を腹に収めた。
アヱネアスはイリオネスと目を合わせた。言葉を口にせずとも意志が通じた。イリオネスは向かい側の座にいるギアスを手で招いた。ギアスがイリオネスに身を寄せる。彼の問いかけに答えた。
『軍団長、ニューキドニアの浜まで、追い風に恵まれず、漕走で二刻余り(5時間足らず)の行程です。今出航すれば、日没直後くらいには着港する予定となります』
『了解した。統領と話し合って決める』
イリオネスはアヱネアスと二言三言ささやき合った。決まったらしい。彼はスダヌスに話しかけた。
『スダヌス、このたびはたいへんに世話になった。厚く礼を言う、ありがとう。俺たちも長い間、留守というわけにはいかん。今、浜を出れば日暮れ頃には、ニューキドニアの浜に着けるといっている。出航する』
『そうか、君らには君らの都合がある。引き留めても、お前は、はいそうですかとは言わない。判った。くどくは言わない。道中、くれぐれも気を付けていけよ』
イリオネスは、ギアスに指示を発した。
『ギアス、出航だ!準備を頼む』
『判りました』
ギアスもスダヌスに丁重に礼を述べた。ギアスにつれて漕ぎかた一同も戸口に整列し、スダヌスに対して礼を尽くした。スダヌスが口を開く。
『お前ら、パノルモスからここまで、ご苦労であった。これからもう一度、ヘルメスを漕いで帰途に就く、道中の無事を祈る。イデー山山行の道中たいへん世話になった。一同に厚く礼を言う、ありがとう』
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