場がきりっとしまった。ハニタスがおもむろに口を開く。
『挨拶を申し上げます。私はこの集散所で副支配を担当しているハニタスです。新艇のトレードを責任担当しています。宜しくお願いいたします。こちらは当集散所で魚類の売り場を営んでいるスダヌス浜頭、新艇のトレードにもかかわっています。また、こちらは当集散所でパンの売り場を営んでいるオロンテスです。このたびの新艇建造事業を行っている一族の一員でもあり、新艇のトレードを担当しています。何卒宜しくお願いいたします』
『それはそれは、丁寧な紹介ありがとうございます。私ら三人は、ともにイラクリオンで浜頭をしています。私がエドモン、こちらがクレデアス浜頭、ブラナオス浜頭です。宜しく願います』
一同の紹介が終わった。
『お三方の用件は、新艇に乗ってみたい、試乗がお望みでございましたですな。只今、船だまりの方で準備いたしております。もう、連絡が来るはずです』
『そうですか、急な要請をいたしましてーーー』
『いえいえ、気になさらないでください』
『ハニタス殿、そして、お二方。新しい船の噂を耳にいたしましてな。少しばかり変わった船らしいと仲間内の話題になっております。それではちょっと見に行こうかということになったわけです。そのようなわけで三人で語らって、こちらへ来たわけです。聞くところによれば、試乗もできるというじゃありませんか、それではということでまいったわけです』
『そうですか。それはそれは、大歓迎です。本当に、ようこそ、おいでいただき誠にありがとうございます。あ~あ、来ました来ました。お待たせいたしました』
パン売り場のスタッフの一人が、オロンテスに連絡すべく姿を見せた。オロンテスがハニタスに伝える。
『ハニタス殿、準備ができたそうです』
『おう、そうか』
『エドモン浜頭殿、準備が整いました、船だまりに係留しています。行きましょうか、私どもが案内いたします』
ハニタスはテミトスと二言三言打ち合わせて、一行を案内して船だまりに向かった。
ヘルメスの艇上では、ギアスが四方を見廻して風を読んでいる。
『おう、いい西風が来ている。万事うまくいく。一同、頼むぞ!』
『おう!』と返事が返る。
一行が船だまりに到着する。エドモン浜頭がスダヌスに話しかけた。
『スダヌス、頼みだ』
『何でしょう?』
『うちの船の若衆だが、二人乗せてほしいのだが』
『どうぞどうぞ、乗ってください』
エドモン浜頭たちの船も船溜まりに係留している。エドモン浜頭が、その連中を呼びに向かった。
オロンテスがギアスと打ち合わせている。頷くギアス。
浜頭たち、ハニタスたち、一同がヘルメスに乗り込んだ。
オロンテスが、艇上の一同に挨拶の口上を告げる、あと二か月後には新艇5艇が完成すると言って話を結んだ。
『ほっほう!』
一同が感嘆の声をあげた。
『挨拶を申し上げます。私はこの集散所で副支配を担当しているハニタスです。新艇のトレードを責任担当しています。宜しくお願いいたします。こちらは当集散所で魚類の売り場を営んでいるスダヌス浜頭、新艇のトレードにもかかわっています。また、こちらは当集散所でパンの売り場を営んでいるオロンテスです。このたびの新艇建造事業を行っている一族の一員でもあり、新艇のトレードを担当しています。何卒宜しくお願いいたします』
『それはそれは、丁寧な紹介ありがとうございます。私ら三人は、ともにイラクリオンで浜頭をしています。私がエドモン、こちらがクレデアス浜頭、ブラナオス浜頭です。宜しく願います』
一同の紹介が終わった。
『お三方の用件は、新艇に乗ってみたい、試乗がお望みでございましたですな。只今、船だまりの方で準備いたしております。もう、連絡が来るはずです』
『そうですか、急な要請をいたしましてーーー』
『いえいえ、気になさらないでください』
『ハニタス殿、そして、お二方。新しい船の噂を耳にいたしましてな。少しばかり変わった船らしいと仲間内の話題になっております。それではちょっと見に行こうかということになったわけです。そのようなわけで三人で語らって、こちらへ来たわけです。聞くところによれば、試乗もできるというじゃありませんか、それではということでまいったわけです』
『そうですか。それはそれは、大歓迎です。本当に、ようこそ、おいでいただき誠にありがとうございます。あ~あ、来ました来ました。お待たせいたしました』
パン売り場のスタッフの一人が、オロンテスに連絡すべく姿を見せた。オロンテスがハニタスに伝える。
『ハニタス殿、準備ができたそうです』
『おう、そうか』
『エドモン浜頭殿、準備が整いました、船だまりに係留しています。行きましょうか、私どもが案内いたします』
ハニタスはテミトスと二言三言打ち合わせて、一行を案内して船だまりに向かった。
ヘルメスの艇上では、ギアスが四方を見廻して風を読んでいる。
『おう、いい西風が来ている。万事うまくいく。一同、頼むぞ!』
『おう!』と返事が返る。
一行が船だまりに到着する。エドモン浜頭がスダヌスに話しかけた。
『スダヌス、頼みだ』
『何でしょう?』
『うちの船の若衆だが、二人乗せてほしいのだが』
『どうぞどうぞ、乗ってください』
エドモン浜頭たちの船も船溜まりに係留している。エドモン浜頭が、その連中を呼びに向かった。
オロンテスがギアスと打ち合わせている。頷くギアス。
浜頭たち、ハニタスたち、一同がヘルメスに乗り込んだ。
オロンテスが、艇上の一同に挨拶の口上を告げる、あと二か月後には新艇5艇が完成すると言って話を結んだ。
『ほっほう!』
一同が感嘆の声をあげた。