ぺリオス領主の厚意をオロンテスが知る、アエネアスとイリオネスに無断で礼の心を込めたスペッシャルパンを焼きあげる、焼きあげたパンをかごに入れて会場に持ち込む、担当の係に手渡す。
700個余りに及ぶパンの提供に係が感動する、それを知ったぺリオス領主が腰を折ってオロンテスに礼を述べる。
宴が始めるときとなる。参加者一同が定まった場につく、ぺリオス領主の開会の辞を待つ、ぺリオスが台上に立つ、会場に拍手が沸く、台上のぺリオスがメッセージを述べる、乾杯を告げる、一同が杯の酒を飲みほす、宴がスタートする。
代わってアエネアスが台上に立つ、返礼のメッセージを述べる、乾杯を告げる、杯の酒を飲みほす、感動の嵐が巻き起こる。
一同が飲み、食べて宴が盛りあがる、場に空洞丸太を打つ鼓音がひびきわたる、それを合図に焚火のシマの真ん中の場に有志が出てくる、列を作る、列が動き出す、声をあげる、手で調子をとって舞う、彼らが舞う『壮行の舞』である。
場に興奮を呼び起こす、心あるものが列中にとびいる、輪が大きくなる、マックス状態に到る、『ワオッ!』『ワオッ!』雄叫びをあげて舞の終止符を打つ。
その舞を受けて、船団の者らの有志が出航の壮途に就く団舞を披露する、互いの団舞の交歓に会場が沸きあがる。
次なる余興が始まる、友好惜別のレスリングの取っ組み合いを始める、闘技を終えて酒杯を酌み交わす、互いが別れがたさの情を確かめる、杯を交わして肩を抱き合う、別れを惜しみ、壮途の無事を祈る。
この情景を眺める、ぺリオス、アエネアス、イリオネスが心を込めて杯を交わす。
やがて宵を迎える、終宴のときがおとずれる、彼らは、やり場のない別れの情のやり場に困る風景を各所に繰りひろげる、暮れていく夜が彼らを引き離した。
明けるアエネアス暦8月11日、アエネアスとイリオネスは、今日もぺリオス領主の館において、航海について詳しく知る者を招いて説明を聞く、彼ら二人は、知る限りを二人に説明する、イタリアの地の南端シチリア島に到るまで詳しく説明に及ぶ、ヘスペリアへはもっと北へだと説明する、アエネアスら二人が航海の状況を把握する、しかしながら、目指す海洋の気象についての確たる情報のないのが心もとない、それはそうであろうとうなずく。
航海に詳しい者らの説明が終わり彼らがさる。
ぺリオスがアエネアスに声をかける。
『アエネアス統領、希望に満ちる話をするのにだな、夜に話し合うことが好きではない。実はだな、今回の航海に就いてだが、アポロンの祭祀の折に神託をもらってきている。明日、昼前にそれを話したい。今夜はここにとまれ。別れる前の一夜をジックリ過ごしたい。アンドロマケも話したいことがあるであろう。軍団長も泊まってもらえばいい』
アエネアスがイリオネスに声をかける。
『イリオネス、どうだ、お前の都合は?』
『夜も更けました。言葉に甘えます。明朝は統領に先立って、領主宅を辞します』
『おう、解った』
アエネアスがぺリオスに答える。
『ぺリオス領主、聞かれた通りだ。私と軍団長、世話になる』
『おう、解った。それがいい、それがいい!』
ぺリオスが快諾の言葉を返す。
アンドロマケがぺリオスに声をかける。
『あなた!アエネアス統領殿にあれを渡されたら!』
『おう、そうだな!』とぺリオスが答えて、自分の執務室へと向かう。
皮でしつらえた二つの袋を両手に抱えて戻ってきた。
700個余りに及ぶパンの提供に係が感動する、それを知ったぺリオス領主が腰を折ってオロンテスに礼を述べる。
宴が始めるときとなる。参加者一同が定まった場につく、ぺリオス領主の開会の辞を待つ、ぺリオスが台上に立つ、会場に拍手が沸く、台上のぺリオスがメッセージを述べる、乾杯を告げる、一同が杯の酒を飲みほす、宴がスタートする。
代わってアエネアスが台上に立つ、返礼のメッセージを述べる、乾杯を告げる、杯の酒を飲みほす、感動の嵐が巻き起こる。
一同が飲み、食べて宴が盛りあがる、場に空洞丸太を打つ鼓音がひびきわたる、それを合図に焚火のシマの真ん中の場に有志が出てくる、列を作る、列が動き出す、声をあげる、手で調子をとって舞う、彼らが舞う『壮行の舞』である。
場に興奮を呼び起こす、心あるものが列中にとびいる、輪が大きくなる、マックス状態に到る、『ワオッ!』『ワオッ!』雄叫びをあげて舞の終止符を打つ。
その舞を受けて、船団の者らの有志が出航の壮途に就く団舞を披露する、互いの団舞の交歓に会場が沸きあがる。
次なる余興が始まる、友好惜別のレスリングの取っ組み合いを始める、闘技を終えて酒杯を酌み交わす、互いが別れがたさの情を確かめる、杯を交わして肩を抱き合う、別れを惜しみ、壮途の無事を祈る。
この情景を眺める、ぺリオス、アエネアス、イリオネスが心を込めて杯を交わす。
やがて宵を迎える、終宴のときがおとずれる、彼らは、やり場のない別れの情のやり場に困る風景を各所に繰りひろげる、暮れていく夜が彼らを引き離した。
明けるアエネアス暦8月11日、アエネアスとイリオネスは、今日もぺリオス領主の館において、航海について詳しく知る者を招いて説明を聞く、彼ら二人は、知る限りを二人に説明する、イタリアの地の南端シチリア島に到るまで詳しく説明に及ぶ、ヘスペリアへはもっと北へだと説明する、アエネアスら二人が航海の状況を把握する、しかしながら、目指す海洋の気象についての確たる情報のないのが心もとない、それはそうであろうとうなずく。
航海に詳しい者らの説明が終わり彼らがさる。
ぺリオスがアエネアスに声をかける。
『アエネアス統領、希望に満ちる話をするのにだな、夜に話し合うことが好きではない。実はだな、今回の航海に就いてだが、アポロンの祭祀の折に神託をもらってきている。明日、昼前にそれを話したい。今夜はここにとまれ。別れる前の一夜をジックリ過ごしたい。アンドロマケも話したいことがあるであろう。軍団長も泊まってもらえばいい』
アエネアスがイリオネスに声をかける。
『イリオネス、どうだ、お前の都合は?』
『夜も更けました。言葉に甘えます。明朝は統領に先立って、領主宅を辞します』
『おう、解った』
アエネアスがぺリオスに答える。
『ぺリオス領主、聞かれた通りだ。私と軍団長、世話になる』
『おう、解った。それがいい、それがいい!』
ぺリオスが快諾の言葉を返す。
アンドロマケがぺリオスに声をかける。
『あなた!アエネアス統領殿にあれを渡されたら!』
『おう、そうだな!』とぺリオスが答えて、自分の執務室へと向かう。
皮でしつらえた二つの袋を両手に抱えて戻ってきた。