オキテスとの打ち合わせを終える、彼が場を去る、イリオネスに声をかける。
『おう、イリオネス、武闘訓練場へ行こう』
『解りました。行きましょう』
二人は腰をあげる、武闘訓練場へと歩を向ける。
イリオネスは、アエネアスの心情を計りかねている、訓練と称して武闘訓練場において剣を合わせるのが今日で6日目になる。
二人の剣合は互角である、剣の技はよく似た水準である、イリオネスが滅多打ちされる日があれば、アエネアスをたたきのめす日もある、汗を流して心さわやかなる日もある、そうでない日もある、アエネアスの心が乱れている日の彼の剣さばきは、やぶれかぶれで力まかせの打ち込みである。
イリオネスが同道できない日は、アエネアスがひとりで武闘訓練場に出向き、リナウスを相手に剣を合わせるのだが、アエネアスの心が平静でない日は、リナウスも彼との剣合に手をやいた。
武闘訓練場には、パリヌルスの配下の者らがかわるがわる来場して、5~6人がグループになり剣合を楽しんでいる、そのような場のアエネアスの剣合風景は、異様でもあった。
今日は、オキテスが営業航海に出航する日である、アエネアスらが浜に出て彼らを見送る、試乗用試作戦闘艇とヘルメス艇が引き渡し納入艇を1艇づつ曳航しながら、いい西風に押されて浜を離れていく、船影が見えなくなるまで、彼らの航海を安じて見送った。
出航の見送りを終えたアエネアスとイリオネス、二人の姿が武闘訓練場にある。
今日のアエネアスは飢えている、心に飢餓感を感じている、剣を交える、剣は木剣である、イリオネスに声をかける。
『今日は真剣に打ち合う!いいな!』
アエネアスのクレタ島離脱の知的作業が完結していない、いらついている、揺るがない決心、自願自誓、想起する困難を考える、行動を共にする者らの命を危機にさらす、それに耐えれるかどうかを自分に問う、万難を排することができるのか、自分を問い詰める。
彼がこみあげる想いの中に沈んでいく、浮かびあがろうともがく、『困難を退けてこそ、望みの達成がある』己を叱咤する。
打ち込む剣さばきが乱れる、イリオネスの打ち込みが決まる。
続けてイリオネスが打ち込んでくる、この打ち込みを乱れた剣さばきで逃れる、イリオネスのすきを目にする、かろうじて打ち込みを果たす。
『統領!今の打ち込み、いい打ち込みでした』
『そうか!』
己自身を終局の場に追い詰めて、心身を練ることに発意して、無我夢中でイリオネスとリナウスを相手に剣を合わせて自分を練る『心中の自信を育む』 そして、『頼る』『すがる』を捨てていく。
自分で願い、自分に誓う、自願自誓で成果を獲得する自信を培う、『願う』が『成る』に転じていく。
その時こそ、イリオネスにクレタ島離脱の意志を表明する、計画を告げると心に決めた。
『おう、イリオネス、今日の剣合、ありがとう!』
アエネアスは、イリオネスに礼を述べる、それを耳にしたイリオネスは、礼を述べるアエネアスの態度に首をかしげた。
『おう、イリオネス、武闘訓練場へ行こう』
『解りました。行きましょう』
二人は腰をあげる、武闘訓練場へと歩を向ける。
イリオネスは、アエネアスの心情を計りかねている、訓練と称して武闘訓練場において剣を合わせるのが今日で6日目になる。
二人の剣合は互角である、剣の技はよく似た水準である、イリオネスが滅多打ちされる日があれば、アエネアスをたたきのめす日もある、汗を流して心さわやかなる日もある、そうでない日もある、アエネアスの心が乱れている日の彼の剣さばきは、やぶれかぶれで力まかせの打ち込みである。
イリオネスが同道できない日は、アエネアスがひとりで武闘訓練場に出向き、リナウスを相手に剣を合わせるのだが、アエネアスの心が平静でない日は、リナウスも彼との剣合に手をやいた。
武闘訓練場には、パリヌルスの配下の者らがかわるがわる来場して、5~6人がグループになり剣合を楽しんでいる、そのような場のアエネアスの剣合風景は、異様でもあった。
今日は、オキテスが営業航海に出航する日である、アエネアスらが浜に出て彼らを見送る、試乗用試作戦闘艇とヘルメス艇が引き渡し納入艇を1艇づつ曳航しながら、いい西風に押されて浜を離れていく、船影が見えなくなるまで、彼らの航海を安じて見送った。
出航の見送りを終えたアエネアスとイリオネス、二人の姿が武闘訓練場にある。
今日のアエネアスは飢えている、心に飢餓感を感じている、剣を交える、剣は木剣である、イリオネスに声をかける。
『今日は真剣に打ち合う!いいな!』
アエネアスのクレタ島離脱の知的作業が完結していない、いらついている、揺るがない決心、自願自誓、想起する困難を考える、行動を共にする者らの命を危機にさらす、それに耐えれるかどうかを自分に問う、万難を排することができるのか、自分を問い詰める。
彼がこみあげる想いの中に沈んでいく、浮かびあがろうともがく、『困難を退けてこそ、望みの達成がある』己を叱咤する。
打ち込む剣さばきが乱れる、イリオネスの打ち込みが決まる。
続けてイリオネスが打ち込んでくる、この打ち込みを乱れた剣さばきで逃れる、イリオネスのすきを目にする、かろうじて打ち込みを果たす。
『統領!今の打ち込み、いい打ち込みでした』
『そうか!』
己自身を終局の場に追い詰めて、心身を練ることに発意して、無我夢中でイリオネスとリナウスを相手に剣を合わせて自分を練る『心中の自信を育む』 そして、『頼る』『すがる』を捨てていく。
自分で願い、自分に誓う、自願自誓で成果を獲得する自信を培う、『願う』が『成る』に転じていく。
その時こそ、イリオネスにクレタ島離脱の意志を表明する、計画を告げると心に決めた。
『おう、イリオネス、今日の剣合、ありがとう!』
アエネアスは、イリオネスに礼を述べる、それを耳にしたイリオネスは、礼を述べるアエネアスの態度に首をかしげた。
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