『浜頭に喜んでいただけるとは、、、。私にとってとてもうれしいことです』
『そうですね。初めて目にするめずらしい道具のようですね。これは重宝すると思いますよ。ねえ~、あなた』
アドーネ夫人もことのほかに喜んでくれた。
その時、戸口の方からスダヌスのガラガラ声が聞こえてきた。集散所に出かけたスダヌスとアレテスらが帰ってきたようである。
『おうおう、イリオネス話は聞き終わったのか』
『おう、少し前に終わった。浜頭に例の『方角時板』を渡したところだ』
『エドモン浜頭殿、その道具の扱い方を聞かれましたかな』
『おう、それをたった今、聞き終えたところだ。世にもめずらしい道具だ、あれは重宝するぜ。スダヌスお前は、持っているのか?』
『俺は使っている。確かに重宝している。海に出て日の暮れるのが、おっかないということがなくなった』
『あの鉄の棒は、不思議な代物だ。見て手にしたのは初めてだ。全く得体のしれない鉄の棒だ。イリオネス殿ありがとう、心から礼を言いますぞ』
『こちらこそ、頂き物について心から礼を申し上げます、ありがとうございます。スダヌス、聞いてくれ!エドモン浜頭から頂き物を頂戴した』
『お~お、そうか、それはいいことをしたな、感動感動!よかったな。お前、別れが惜しいだろうが、辞するときだ。丁重に挨拶して、行こう』
『判った』
イリオネスは、身体をエドモン浜頭に向けた。
『エドモン浜頭、大変、世話になりました。ありがとうございました。クノッソスに後ろ髪が引かれます。帰途に就くべき時が来たようです。浜で昼を過ごしたのち、出航いたします。西の方へ出向かれた折には、ニューキドニアに立ち寄ってください。ありがとうございました』
エドモン浜頭とイリオネスは、肩を抱き合った。それを終えて、彼はアドーネ夫人の肩をやさしく抱いて、別れの言葉をかけた。スダヌスも浜頭、アドーネ夫人と別れの挨拶を交わした。
『スダヌス、また、イリオネス殿と一緒に来てね』
これを耳にしたスダヌスは、アドーネ夫人の額にか~るく口づけをした。
『イリオネス行こう!』
『おう!』
二人は、アレテスらを従えて、エドモン浜頭の館を辞した。
イリオネスは、惜別の情をにじませてスダヌスに声をかけた。
『クノッソス、イラクリオンに別れか、、、』
『なあ~、イリオネス、お前とニケに乗って旅をする。実に楽しい!こんな時が続けばいい、、、。また二人で船旅をしたいものだ』
二人の感情が縄になって絡んだ。
『そうですね。初めて目にするめずらしい道具のようですね。これは重宝すると思いますよ。ねえ~、あなた』
アドーネ夫人もことのほかに喜んでくれた。
その時、戸口の方からスダヌスのガラガラ声が聞こえてきた。集散所に出かけたスダヌスとアレテスらが帰ってきたようである。
『おうおう、イリオネス話は聞き終わったのか』
『おう、少し前に終わった。浜頭に例の『方角時板』を渡したところだ』
『エドモン浜頭殿、その道具の扱い方を聞かれましたかな』
『おう、それをたった今、聞き終えたところだ。世にもめずらしい道具だ、あれは重宝するぜ。スダヌスお前は、持っているのか?』
『俺は使っている。確かに重宝している。海に出て日の暮れるのが、おっかないということがなくなった』
『あの鉄の棒は、不思議な代物だ。見て手にしたのは初めてだ。全く得体のしれない鉄の棒だ。イリオネス殿ありがとう、心から礼を言いますぞ』
『こちらこそ、頂き物について心から礼を申し上げます、ありがとうございます。スダヌス、聞いてくれ!エドモン浜頭から頂き物を頂戴した』
『お~お、そうか、それはいいことをしたな、感動感動!よかったな。お前、別れが惜しいだろうが、辞するときだ。丁重に挨拶して、行こう』
『判った』
イリオネスは、身体をエドモン浜頭に向けた。
『エドモン浜頭、大変、世話になりました。ありがとうございました。クノッソスに後ろ髪が引かれます。帰途に就くべき時が来たようです。浜で昼を過ごしたのち、出航いたします。西の方へ出向かれた折には、ニューキドニアに立ち寄ってください。ありがとうございました』
エドモン浜頭とイリオネスは、肩を抱き合った。それを終えて、彼はアドーネ夫人の肩をやさしく抱いて、別れの言葉をかけた。スダヌスも浜頭、アドーネ夫人と別れの挨拶を交わした。
『スダヌス、また、イリオネス殿と一緒に来てね』
これを耳にしたスダヌスは、アドーネ夫人の額にか~るく口づけをした。
『イリオネス行こう!』
『おう!』
二人は、アレテスらを従えて、エドモン浜頭の館を辞した。
イリオネスは、惜別の情をにじませてスダヌスに声をかけた。
『クノッソス、イラクリオンに別れか、、、』
『なあ~、イリオネス、お前とニケに乗って旅をする。実に楽しい!こんな時が続けばいい、、、。また二人で船旅をしたいものだ』
二人の感情が縄になって絡んだ。