『いい質問です、テカリオン殿。航海に欠かすことの出来ない道具なんですな。いま、鉄の棒のここが北を指しています、ここが天空の星座の『荷車』を指すのですよ。星の見えない夜でも、北はどちらか、南はどちらかがわかります。と言うことは。東がどちらで西がどちらかということも判るということです。この鉄の棒一本で東西南北が判るんですな』
『そんな不思議な棒なんですかな』
テカリオンは、半信半疑の体で首を傾げた。
『テカリオン殿、これさえあれば、夜の航海で方角を間違えるようなことはない』
テカリオンは、ヒモをつまんで鉄の棒を回転させた。しばらく惰性でまわっていた鉄の棒は南北を指して停止した。鉄の棒はテカリオンにこびるように震えていた。
イリオネスは、板と鉄の棒を使って、昼までにどれくらいの時間があるかを説明した。
テカリオンは感心した。世にも不思議なものの存在に目を見張った。
『テカリオン殿、今回の交易の記念です。それを進呈しましょう。いかがですかな。貴方に気持ちがあればですが、今回の交易に、我々は、この道具を10セット準備しています。価格は、これについては、私どもの指し値で買い取っていただきます。意に添わねば話はなかったものとしますが、よろしいですね』
『イリオネス殿、貴方は商売がお上手だ。このテカリオン感服しております。判りました。それを貴方のいわれる価格で買い取りましょう。よろしいですかな』
『そんな不思議な棒なんですかな』
テカリオンは、半信半疑の体で首を傾げた。
『テカリオン殿、これさえあれば、夜の航海で方角を間違えるようなことはない』
テカリオンは、ヒモをつまんで鉄の棒を回転させた。しばらく惰性でまわっていた鉄の棒は南北を指して停止した。鉄の棒はテカリオンにこびるように震えていた。
イリオネスは、板と鉄の棒を使って、昼までにどれくらいの時間があるかを説明した。
テカリオンは感心した。世にも不思議なものの存在に目を見張った。
『テカリオン殿、今回の交易の記念です。それを進呈しましょう。いかがですかな。貴方に気持ちがあればですが、今回の交易に、我々は、この道具を10セット準備しています。価格は、これについては、私どもの指し値で買い取っていただきます。意に添わねば話はなかったものとしますが、よろしいですね』
『イリオネス殿、貴方は商売がお上手だ。このテカリオン感服しております。判りました。それを貴方のいわれる価格で買い取りましょう。よろしいですかな』
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