★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

2024年アメリカ皆既日食遠征(その2)札幌からダラスへ

2024-04-09 06:00:00 | 2024アメリカ皆既日食
 前回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その1) 】からの続きです。

 2024年4月9日(=日本標準時)にメキシコ、アメリカ、カナダ東部などで皆既日食が見られます。私はアメリカのテキサス州ダラスまで遠征し、今回で9回目となる皆既日食を観察します。

 前回のブログ記事に書いたように2024年4月7日(日)の早朝、空港連絡バスに乗車し新千歳空港へ向かいました。


 新千歳空港を7時55分発のJL500便に搭乗し羽田空港へ向かいます。搭乗機はエアバスA350-900、機体番号はJA08XJという2020年11月に導入された比較的新しい機材です。搭乗率は4割ほど。


 私が予約した座席は29A。Seat Alerts というアプリによると同じ並びの29Bと29Cはブロックされていて空席でした。ほぼ定刻通りに羽田空港到着。JALの国内線はターミナル1に到着するので無料の空港シャトルバスでJAL国際線が発着するターミナル3へ移動。

 ターミナル3の保安検査場が混んでいて通過に25分ほどかかりました。搭乗開始までの時間が残り少なくなったもののJALラウンジまで向かい名物の特製カレーを半分だけよそって食べ、急ぎ搭乗口へ。
 羽田空港10時55分発ダラス空港行きのJL12便ボーイングB777-300ER、機体番号JA738Jに搭乗。

 JALの広報によれば、最新旗艦機のA350-1000型機が4月17日から羽田ーダラス線に投入されるとのこと。あと10日遅ければ新鋭機に乗れたのに少し残念でした。


 特典航空券を使って予約したダラスまでのプレミアムエコノミー席です。足元が広い17Aを予約時に座席指定。窓がないのが残念。


 お昼の機内食です。
 お隣の男性と話が弾んで、暗くなってから非常口の小さな窓から星野写真を撮影していたので、寝る時間が殆どありませんでした。

 サマータイム制を実施しているダラスと日本との時差は14時間。(日本のほうが14時間進んでいます。11月上旬から3月中旬までの時差は15時間です。)

 これよりダラス時間(アメリカ中部夏時間)で表記します。
 予定よりも少し早めの4月7日8時20分にダラス・フォトワース空港に着陸。羽田からの飛行時間は11時間30分ほどでした。

 入国審査には長い行列が。入国に30分ほど並びました。昨年取得した新しいパスポートとB2ビザシールが貼ってある古いパスポートを入国審査官へ提出。質問をされることなく入国完了です。預け入れ荷物を受け取り出口へ。

 今回の宿泊先は、空港隣接のホテルを予約していました。それでも徒歩でホテルに行くには難しそうでしたので、ホテルのシャトルバスを呼んでもらい乗車。

 シャトルバスには日本人らしき若い男性が乗車していたので声をかけるとやはり日本人。日食を見に私と同じ便でダラスに到着した「まさみ」さんです。ホテルには10時過ぎに到着。
 本来のチェックインは15時からなのですが、ホテル到着してから30分ほど待つと2人同時にチェックインできました。私は8階の部屋、まさみさんは12階の部屋でした。

 まさみさんに私の予定をお話ししたところ、下見に一緒に行ってくれることになりました。

 ブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その3) 】に続きます。
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2024年アメリカ皆既日食遠征(その1)いよいよ出発

2024-04-07 06:00:00 | 2024アメリカ皆既日食
 前回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その6)三脚とファインダー 】からの続きです。

 皆既日食を見るため1年前の2023年4月にテキサス州ダラスまでの航空券を予約した時点では、今度こそ双眼鏡で皆既日食を見るだけのお手軽観望しようと、小さなリュック1個だけを背負っての遠征を考えていました。

 ところが、遠征の日が近づくにつれ撮影もしたいという欲望がどんどん湧き上がってきました。
 欲望から脱しきれなかったことから荷物が大幅に増えてしまい、遠征当日を迎えることになります。実はこのパターンは毎回同じなのです。今回の皆既日食遠征で9回目になるというのに成長の跡がみられません。(笑)


 持ち物は3個になってしまいました。

 左側の黒く細長いバッグには三脚が入っています。重さは3kg。
 日本だと預け入れ荷物を丁寧な取扱いにしてくれますが、海外だと荷物を投げるなど乱暴な扱いが多いことから、三脚の石突きや三脚の伸縮クランプを外し、さらにクッション材で二重に覆ってからバッグに入れています。

 中央の機内持ち込み可能なサイズのスーツケースには望遠鏡の架台部品などを入れたことから、小さなスーツケースとはいえ重さが12kg。三脚と同様に預け入れ荷物とします。

 右側のリュックには口径10cm対物レンズ・カメラ・双眼鏡などの精密部品を入れ、機内に持ち込みます。重さは6kg。


 2024年4月7日(日)の早朝、バス停まで歩きます。まだ腰痛が少し残っているので徒歩8分の距離をゆっくりと歩きます。


 5時54分発の空港連絡バスに乗車。新千歳空港→羽田空港→ダラス空港という空路で遠征してきます。

 これから遠征の様子を数回に分けてブログアップする予定です。無事にテキサス州ダラスまで到着し、皆既日食当日に晴れることを願っていますが、直前の現地天気予報では芳しくないようです。あらー。


【4月7日7時:記事と画像を追加】
 空港連絡バスは45分ほどで新千歳空港に到着。乗客は15人ほど。3月までの運賃1,100円が1,300円に値上がりしていました。


 今朝、自宅を出る前に屋上で撮影した月齢27.5の細い月です。2日後に皆既日食が北米で見られます。

 ブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その2 】に続きます。
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2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その6)三脚とファインダー

2024-04-05 06:00:00 | 2024アメリカ皆既日食
 前回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その5)赤緯微動 】からの続きです。

 遠征に持っていく三脚は剛性を考慮し写真用の軽量三脚を諦め、望遠鏡用のビクセン製アルミ三脚へと変更します。


 厚さ10mmのアルミ板を加工し、三脚上部に極軸を固定する金具を作ってみました。剛性を高めるため極軸の方向や傾き調整機構を省き三脚上部を完全固定方式とし、遠征先のテキサス州ダラスの北緯33度に合わせ10mm厚アルミ材を斜め33度に削ってあります。極軸を天の北極に合わせるには少々面倒ですが三脚全体を動かします。
 なお、手に持っているものはMark-Xの極軸を三脚に固定するための10mm厚プレートです。

 ダラスにおいて天の北極と極軸のズレが1度あった場合、皆既日食の中心時刻から±10分間の日周運動追尾の際、最大で赤緯方向のズレが0.04度ほど発生します。
 昼間の極軸合わせは2015年に書いたブログ記事 【 昼間の極軸合わせ 】の方法で行います。これまでの体験上、昼間であっても極軸は概ね1度以内の精度で天の北極位置に合わせられるので、20分間における焦点距離640mmの直焦点撮影では殆ど影響ないものと予想しています。万が一想定よりもズレてきた場合は赤緯微動を使います。


 遠征用機材として最後に用意したのは太陽用のファインダーです。
 6倍30mmファインダーの対物キャップに穴を開け、減光率が1/10万のソーラーフィルターフィルムをキャップに貼り付けました。

 ファインダーを鏡筒バンドに固定できる取付け金具を作り、有効径15mm6倍の太陽観望用正立対空型ファインダーが完成。視界は約7度です。太陽導入がしやすくなりました。
 口径10cm屈折鏡筒との平行調整は、塩化ビニールパイプにネジ切りした6本のキャップスクリューボルトで行います。地上風景で主鏡との平行調整時は対物キャップを外して行います。



 3月31日(日)にシステム全体の剛性やバランスの総合テストを行いました。


 前回の総合テストよりも微振動が抑えられ、剛性が格段にアップしたことを確認。カメラの落下防止を考慮し、カメラストラップを架台の突起に掛けています。

 システム全体が完成したので、これからパッキング作業を始めます。

次回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食遠征(その1) 】に続きます。
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2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その5)赤緯微動

2024-03-31 06:00:00 | 2024アメリカ皆既日食
 前回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その4)事前テスト 】からの続きです。

 事前テストで使用した赤緯微動は剛性不足だったことから、より剛性がある微動装置へ変更します。取付け用の金具を追加で加工しました。


 追加で加工した金具です。
 左は鏡筒の取付け金具、右は赤緯微動の取付け金具です。いずれも横幅50mm厚さ10mmのアルミ板を加工しました。

 アルミ板の厚さは強度的に6〜8mm程度でも大丈夫と思いましたが、M5キャップスクリューボルトのキャップ部分をアルミ板に座グリして平坦化するため10mm厚にせざるを得ませんでした。


 Mark-X赤道儀の観測装置取付け板(青色塗装のプレート)の上に赤緯微動を組立て、アリガタ金具を使って鏡筒バンドも組立てしました。
 やや重い接眼鏡を俯視スタイルで覗くことからバランスの崩れを防ぐため、鏡筒バンドは中心軸から15mmオフセットしています。

 赤緯微動の組立てが完了したので、これからファインダー金具と三脚金具の製作を開始します。

 ブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その6)三脚とファインダー 】に続きます。
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2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その4)事前テスト

2024-03-23 06:00:00 | 2024アメリカ皆既日食
 前回のブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その3)赤緯微動 】からの続きです。

 雪解けが始まった3月22日(金)に自宅玄関前で機材テストを行いました。


 写真用三脚と雲台に口径10cm鏡筒と微動装置を載せてみました。雲台上の総重量は約7.5kg。

 やはり、三脚と赤緯微動の剛性不足が判明。鏡筒横に配置したファインダー位置も修正が必要でした。

 写真用三脚ではオーバーウェイトと判断し、望遠鏡用のアルミ三脚に変更します。赤緯微動も剛性があるものに交換。ファインダーの位置も変更します。

 ブログ記事 【 2024年アメリカ皆既日食に持参する機材(その5)赤緯微動 】に続きます。
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