★星空日記コリメート風goo★

星や旅などの話題を「ひらい」が札幌から発信。2010年開設。2022年7月にteacupからgooへ引越しました。

憧れの南十字星

2012-06-30 23:59:00 | 2012オーストラリア
 北緯26度より南の地域であれば、南十字星を形作る4個の星が見られます。

 北緯41度の青森で生まれ、北緯43度の札幌で育った私にとって、見ることができない「南十字星」は子供の頃から憧れの星でした。

 1986年3月、ハレー彗星を見に北緯18度のサイパン島へ行った際、初めて南十字星を見ました。
 憧れだった星を見ることができた嬉しさと共に、とても小さく可愛いなと感じたことを26年経った今でもよく覚えています。

 その後、2010年5月に北緯24.7度の宮古島で地平線ギリギリの南十字星を見ることができましたが、大気の減光の影響で地味な南十字星でした。
 201005 180V
 2010年5月19日に宮古島で撮影した南十字星です。下の黒い帯は海水面、左端は私です。虫除け用のタオルを頭と首に巻いています。


 2012年6月に訪問したオーストラリアの中央部に位置するアリススプリングスは南緯23.8度。宮古島よりも地平線が約50度南に下がることから、南十字星は地平線上約50度の高さで見ることができます。南十字星を流れる天の川も濃く見え圧巻でした。

 51000800TKT
 アリススプリングスで撮影した南十字星です。
 下から時計回りにα星(0.8等)、β星(1.3等)、γ星(1.6等)、δ星(2.8等)で明るさの順に並んでいます。左下の暗黒帯は石炭袋(コールサック)と呼ばれ、肉眼でも明瞭にわかります。

 南十字星がよく見えるので、個々の星をクローズアップ撮影してみました。
 共通データ:口径10cmF6.4屈折、42mm接眼、デジカメLX5によるコリメート撮影。露出160秒、絞りF2.3、感度ISO800、焦点距離41mm相当、合成焦点距離531mm相当。

 51000865RK
 α(アルファ)星のアクルックスです。左下には暗黒帯、画面上には散開星団のNGC4349が写っています。6月19日22時08分(JST)に撮影。

 51000872RK
 β(ベータ)星のベクルックスです。左下の散開星団は「宝石箱」と呼ばれるNGC4755です。6月19日22時31分(JST)に撮影。

 51000874RKR92
 少し黄色味がかった色をしているγ(ガンマ)星のガクルックスです。右下には散開星団のNGC4337が淡く写っています。6月19日22時46分(JST)に撮影。

 51000875R
 δ(デルタ)星です。γ星の画像に写っているNGC4337が左上にも写っています。6月19日22時53分(JST)に撮影。

 南十字星を形作る4個の星をこのようにクローズアップ撮影する人はいないだろうなあ、と思いながら、敢えて撮影してみました。(笑)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

南天のプレアデス

2012-06-29 10:00:00 | 2012オーストラリア
 6月29日(金)の札幌は晴れ。オーストラリアから帰国した25日から5日連続の晴れです。
 27日の最高気温は27.6℃、28日は28.6℃と連日の夏日で、たまっていた用事をこなすのにたっぷりと汗をかく毎日です。

 さて、以前のブログ記事で「オーストラリア旅行あとがき」を書くことを予告していましたが、撮り貯めた南天の画像を何枚かご披露したいので、あとがきを書くのはもう少し先にします。

 51000863RKR86
 りゅうこつ座にある「南天のプレアデス」と称されるIC2602です。私たちがよく見るプレアデス(すばる)よりは小ぶりで視直径は1度ほど。下のほうに写っている淡い星団はMel101という名前がついています。

 南天のプレアデスは8倍20mmの双眼鏡でも充分楽しめました。赤緯がマイナス65度なので日本からは見えません。
 2012年6月19日21時45分(JST)10cmF6.4屈折、42mm接眼、デジカメLX5によるコリメート撮影。
 露出160秒、絞りF2.3、焦点距離41mm相当、感度ISO800、合成焦点距離531mm相当。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ウルルまでの道

2012-06-26 12:50:00 | 2012オーストラリア
 オーストラリア星見旅行の際に、ウルル(エアーズロック)を観光した様子を【2012年6月22日の記事】として書きました。

 観光客の多くは、ウルルの北約20kmにあるエアーズロック空港を利用するようですが、今回の私たちは宿泊先のアリススプリングスからレンタカーで日帰り観光したので、ドライブ体験を中心にもう少し詳しく書いてみます。
 少し長くなりますが、お付き合いください。


 ロードマップによると、アリススプリングスからウルルまでの道路距離は461kmあります。途中で早めの給油をするようガイドブックに書いてありました。

 31170864
 6月21日9時、アリススプリングスを出発。最初の運転は柴田さん。交代しながらウルルを目指します。(時刻は日本時で表記しています)

 31170865
 交通量は少なくカーブも緩やかで運転しやすい道路です。無茶な運転をするドライバーは皆無でした。

 31170757
 運転を交代しました。
 速度制限で一番多かったのは時速110km。他には80km、100km、130kmという制限標識がありました。合法的に私は速度130kmを体験しましたよ。

 31170882
 道路の途中、数十kmおきにトイレが整備されています。大地の色に合わせ赤茶色の塗装です。

 31170867
 個室内部です。とても清潔で臭いも殆ど感じませんでした。

 31170889
 11時20分、Erldunda という地点に到着。
 ロードマップに載っていることから、柴田さんも私も人口数千人の町を想像していました。実際は、給油スタンドと売店があるだけの補給所でした。
 周囲に民家は全く見えず、従業員は恐らく近くの町から通っているのでしょう。

 31170884
 Erldunda でガソリンを給油。1リットルあたり日本円に換算し140円から150円ぐらいなので日本とほぼ同じ価格です。給油している車は殆どがキャンピングカーです。
 柴田さんは給油、私はレジで給油代金をカード払いというスタイルが旅行中に定着しました。

 31170887
 売店でチキンのチリソース弁当を購入し、外のデッキで昼食です。久し振りに白飯を食べました。

 31170880
 昼食後、運転再開。荷台を3台連結したトレーラーが時々すれ違います。なお、対向車の8割以上がキャンピングカーでした。

 31170893
 13時半ごろ、遠方に大きな岩山が見え始めました。ウルルではなく、コーナー山というテーブル型の山で標高は343mです。 Curtin Springs という給油所の手前で撮影。
 この辺りから雲が少しずつ多くなってきました。

 15時10分、ウルルの玄関先となる Yularaツーリストビレッジに到着し、カフェで小休止。

 15時30分、公園入り口で1人25ドルの入場料をカードで支払い、いよいよウルルとご対面。

 16時10分、ウルルを撮影。雲はますます厚くなり夕焼けに染まるウルルを見るのは無理と判断し、カタジュタへ移動。

 31170923
 16時50分、カタジュタの展望台で撮影したカタジュタです。

 31170924
 展望台からは30kmほど東に見えるウルルです。

 31170938
 日の入りと細い月をコリメート撮影するため望遠鏡一式を展望台まで運びましたが、雲が厚く撮影できませんでした。

 6月時点で公園が閉鎖されるのは19時。10分前の18時50分に料金所を通過。閉鎖ゲートなどは無く、帰るのは自由だったのかも?

 再びYularaツーリストビレッジに戻り、レストランで夕食を食べ、ガソリンを給油。

 20時30分にYularaツーリストビレッジを出発し、5時間後の翌22日1時30分に無事アリススプリングスの宿に到着しました。
 帰路は深夜だからでしょうか、すれ違う車が10台もなく、走った461kmの道路は我々のほぼ独占状態でしたが、夜行性のカンガルーに2回遭遇、最初の1回目は少しひやっとしました。

 途中、ほぼ1時間おきに運転を交代し、楽しい会話をしながら走ったので、とても楽に帰ることができました。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

さらばオーストラリア

2012-06-25 08:40:00 | 2012オーストラリア
 6月24日(日)、いよいよ帰国の日を迎えました。
 レンタカーをアリススプリングス空港で返却し、搭乗手続きをしました。機内預け入れ荷物は23kg以内に抑えてあります。

 31180019
 日本時で12時40分にシドニー行きQF791便に搭乗。気温は冬ということで9℃でした。

 14時ごろサンドイッチと飲み物が配られました。

 31180028
 15時30分、シドニー上空で旋回中です。このあとシドニー空港のターミナル3に到着。

 ターミナル3から国際線が発着するターミナル1まで移動する必要があります。あれ、どうやって移動するんだったっけ?
 少し判りにくい乗り継ぎを空港スタッフに聞き、ようやく16時10分ごろ連絡バス乗り場に到着。

 31180041
 ターミナル3からターミナル1へ移動する際に乗車した連絡バス車内から撮影。黄昏のシドニー空港です。月齢5の月も風情がありました。

 手荷物検査・出国審査を経て、17時ごろに出発ゲートにたどり着きました。搭乗時刻まで2時間以上あるので、出発ロビー内を見学。

 シドニー19時45分(日本時刻)発のカンタス航空QF21便に搭乗。定刻よりも25分遅れで離陸。高校生の団体200人ほどが搭乗したため、往路に続き帰路も満席状態でした。

 31180063
 翌25日1時40分ごろ、マレーシア上空で西空を撮影。手持ちの60秒露出でかなりブレました。左上の明るい星はアンタレスです。西の地平線にさそりの頭から沈んでいくところです。

 31180078
 4時40分ごろに朝食が出ました。昨夜の機内食は写すのを忘れました。

 31180081
 25日6時05分に曇りの成田空港着陸。気温22℃ほど。少し蒸し暑いです。

 これから国内線に乗継ぎ札幌まで帰ります。乗継ぎまでの時間を利用してこのブログ記事を書いています。

 これで9泊10日のオーストラリア星見旅行は終わりです。旅先での様々な出来事は、次回以降、あとがきに書く予定です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

オーストラリア7夜目

2012-06-24 07:00:00 | 2012オーストラリア
 オーストラリアに入国したのは6月16日。6月23日は8日目ですが、ウルルを観光した21日には星を見なかったので、23日夜はオーストラリアで星を見る7夜目となります。

 24日にアリススプリングスを発つため、23日の午後には機材のパッキングをほぼ完了させましたが、夜になっても晴れています。パッキング完了とはいえ、これはもったいない!

 柴田さんも私も、もうちょっと頑張るべ~と、宿泊先の近くで短時間の固定撮影をすることにしました。

 宿泊先の Alice Motor Inn から東へ6kmほど走り、視界が開けた場所で撮影を開始しました。撮影場所は、南緯23度41分34秒、東経133度55分38秒、標高584mです。

 51010070
 西空に月齢3.8の細い月(上)、こいぬ座のプロキオン(左下)、水星(中央下)です。
 デジカメLX5による10秒露出、絞りF2.3、焦点距離35mm相当、23日18時29分(日本時刻)に撮影。

 51010076
 北西の地平線に沈む北斗七星です。
 デジカメLX5による60秒露出、絞りF2.7、焦点距離50mm相当、18時42分(日本時刻)に撮影。

 51010085
 南天の天の川です。画面上にはケンタウルス座と南十字星が、画面下には小マゼラン雲(中央)と大マゼラン雲(右)が写りました。月明かりの影響で少し天の川が薄くなりました。
 デジカメLX5による100秒露出、絞りF2.0、焦点距離24mm相当、19時32分(日本時刻)に撮影。

 51010089R
 さそり座~いて座付近の天の川です。風がやや強く小さな三脚での撮影のため、風にあおられて星像が少しガタガタになってしまいました。
 デジカメLX5による100秒露出、絞りF2.0、焦点距離24mm相当、19時53分(日本時刻)に撮影。


 さあ、これでオーストラリアでの星見三昧は終了です! 南天の星空を堪能できました!

 23日はこれまででもっとも早い24時に就寝。
 8日間でのレンタカー走行距離は1514kmになりました。
 24日は7時起床。これから身支度をしアリススプリングス空港まで行き、シドニー経由で帰国の途に着きます。25日の昼ごろに新千歳空港へ到着予定です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする