新年おめでとうございます

　朝起きて、まず確かめたのは外の様子。空は白っぽいが、地上は白く絨毯が敷き詰められている。雪が降ったんだ。

　今シーズン2度目の地上に積もった雪だが、前回は、地面を薄く覆っただけ。今回は、本格的に積もった景色を見せてくれた。

　空の様子からすれば、初日の出も見えただろう。遠野町なら、30分程かけて八潮見城に登れば、遠くの水平線に登る初日を見ることができる。滝富士で見ることができるだろうが、こちらは1時間程登るので、八潮見城の方が手軽だ。

　しかし、年越しは体調が落ち込んだので、初詣も、初日の出を見ることも断念し、自宅で、山際に登る初日を見ることに決めていた。その判断は正しかったようだ。積雪は、平地で2cmだが、山は少し深いだろう。出かけても、たぶん途中で断念することになったことは間違いない。

　配達された新聞にも、雪が乗っていた。いつも4時頃の配達なので、その頃にはまだ降っていたのだろう。

　自宅周辺の雪景色を写真に撮ってみた。

　戸外に出て雪を踏む。キュッ。乾いた雪の音がする。フワフワの雪だ。自宅の横の高台に上ってみた。そこから見た上遠野の中心地方面だ。

　雪をまとった杉の木は印象的だ。どことなくかっこいいたたずまいを感じる。

　ある意味、雪景色の代表格という自分なりの思い込にがあるのだろう。

　そんなことをしているうちに山の端に日が昇り始めた。7時19分のことだ。

　自宅より3m程高く、おまけに、この位置から見る太陽の山際は、自宅より低い位置にある。自宅前から見た初日の出は、遅れること20分、7時39分頃になった。

　今年1年が良き年になりますように。

　木立から日が漏れてきた。太陽がさらに高度を増したからだ。

　風が吹くと粉雪が舞う。さらさらの乾いた雪だった証拠だ。

　空に流れる雲が赤、青に染まった。今年初めて見た彩雲だ。

　玄関先には昨年作った門松を飾って新年を迎えた。形ばかりをまねて毎年作ってきたのだが、今年のものが完成した後に学んでみると、一定の形式があることが分かった。たしか、材料に松竹梅が使われていたと思ったが、作ったものに梅はない。代わりの彩りを添えるためナンテンを使った。以前、神様は尖ったものに降りてくると聞いたことがある。尖った松の葉、竹を尖らせ、また、ナンテンの葉も尖っている。まあ、これでいいかと思った。

　しかし、それだけでは考えが足りないようだ。
　そもそも、門松は、字のごとく松があれば足りるようだ。松は神が宿る木と考えられていたらしく、松に注連飾りというシンプルな飾り付けの場合もある。そのそもそもの起こりは、平安時代に初めての「子（ね）」の日の行事に合わせ、松を引き抜いてきて門前に飾ったのが最初という。室町時代に飾りに竹が加わったという。

　竹や梅は「松竹梅」というがごとく縁起物なので、いっしょに飾るようになったのだろう。ちなみに、ナンテンも「難を転じる」で、立派な縁起物らしい。一緒に飾ったことに間違いはなかったようだ。

　さて、門松の作り方にも縁起が担ぎがあるようで、3本の竹の長さも比率は七五三、縄の巻き方も下から七五三で巻くようだ。この数字は、私の作った門松には活かされていない。来年作る際には参考にしながら作るようにしたいと思う。

　まあ、1年の初めに来年の話をしたら鬼が笑うか・・。

　まあ、今年は体調不良で始まったが、考えて見れば、その原因は昨年から持ち越したもの。ある意味、昨年の悪いものは年始めにきれいに捨てたということになるではないか。今年の良いスタートを切れたというふうに思っておきたい。

　今年もどうぞよろしくお願いします。