伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

雹も、雪も・・遠野和紙・楮保存会で和紙の材料づくり

2023年01月25日 | 遠野町・地域
 昨日は空を雲が覆っていた。もっとも、それほど厚い雲ではなく、太陽が透けて見えた。
 その空には楮の枝を蒸す煙が消えていった。

 今回の作業は、楮畑での楮の枝の刈り採りから始まった。



 刈り取った枝を和紙工房「学舎」に運び、一定の長さに切りそろえる。



 以前は畑でこの作業をしていた。今年は作業の手順を替えたことで学舎での作業が多くなっている。

 切りそろえた枝は大釜に入れ、上から木の樽を被せて蒸し上げる。1時間半から2時間ほど蒸し、周囲に放たれる蒸気に甘い香りが加われば皮むきの頃合い。樽を取り外し、枝にさっと水をかけて皮を縮み上がらせ、釜から取り出す。




 取り出した枝の一端を裂く。裂け目をつかんで枝から引き離すように一気に皮をはぐ。



 作業は一般的に戸外で行う。剥いだ皮をすっかり冷ました後、皮を束ねて竿をかけ、自然乾燥させる。作業の連続性を考えると、戸外での作業が妥当なためだろう。もっとも降雨などの際は室内で作業するが。

 昨日は晴れていたので、作業は、まあ快適だった。
 しかし、今日はなかなか・・。




 降り続く雪の中での作業だが、濡れそぼつことはない。しかし、時間が経つに従って背中に冷えが染みこんでくる。この方がつらい。
 釜で枝を蒸している間は、枝から剥いた皮から、白皮を削ぎ落とし白皮を作る「しょしとり」をする。




 私は、手前にある青い桶のところで作業をしている。桶は白皮をゆすいでごみを洗い流すために使っている。
 それにしても入遠野は雪が深い。あくまで遠野の地域内での比較だが、帰路につこうとした午後4時頃には、だいぶ積もっていた。




 我が家の積雪はこの程度だ。



 昨日は、午後から雹が落ちた後、ごく弱い雪が舞った。その時は、遠野和紙工房「学舎」にいたが、直径数ミリの雹がバラバラ、バラバラ落ちてきた。時間にして5分弱くらいだろうか。写真に撮ってみたが、落ちる速度が速すぎて、粒で捕らえることは出来なかったが、かろうじて線になって写っていた。



 雪が舞う中で乾燥させ白皮。




 この日、自宅に帰ってみてビックリした。雹がけっこうたまっている場所があったのだ。
 雹は、入遠野より自宅周辺の方が多かったかもしれない。





 寒さはしばらく続くようだ。


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