伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

遠野和紙ボランティアでコウゾの株採取でフラフラに

2021年03月10日 | 遠野町・地域
 今年の「しょしとり」は今日で終了。採取できたコウゾの枝が少なめだったため、例年より早めの作業終了となった。

 「しょしとり」の後は、コウゾの株の採取作業をした。

 和紙を漉く場合、通常のA4のコピー用紙程度の紙を想定した場合、材料のしょしとりしたコウゾの白皮1kgから10枚程度を製造できるという。洋紙に比べればはるかに少ない。

 遠野で確保してきた白皮の量は、60kg程度らしい。ここから計算すると、作ることができる和紙はA4で600枚程度にすぎない。そこで、白皮の原料となるコウゾと、これを白皮まで処理するボランティアの確保は喫緊の課題になっているといえる。

 そこで、この冬になってからも、新たなコウゾの確保のために、昔のコウゾ畑の借り入れや、畑の整備の作業も並行して進めてきた。コウゾの株の確保と新たな植え付けもその一環となる。

 コウゾの枝の刈り取りの作業時に、地面に付いた枝から伸びるヒゲ根を見かけるなど、コウゾは挿し木でも増やすことができるようだ。今日の作業で採取したのは、別の増え方をしたものだ。

 株の採取は、地面に伸びている細い茎を目安に、周辺の土を掘って根っこごと取り出して行うのだが、この作業で、コウゾの性質も少し分かった。

 コウゾは根っこを横に広げる性質があるようで、浅い地中に這うように根っこを広げている。この根っこから新芽を出して広がっていくようなのだ。竹と同じような増え方だ。作業は、地中にはった根っこを切って芽ごと取り出す。この採取作業は、この間に新たに整備したコウゾ畑で行われ、100本程度の株を確保できたのではないだろうか。

 作業には、唐クワや剣先スコップが使われる。新芽の周辺に差し込んで根を切り、株を根っこごと取り出した.私は剣先スコップを使ったが、芽の周辺に最低4箇所スコップを差し込み、芽を土ごと持ち上げる。根がつながっていると、その部分の土は持ち上がらない。またスコップを入れ、持ち上げてみる。最終的に芽と根っこをいっしょに採取する。地中にはクズの太い根っこもはっているので、これとの闘いもある。結果、結構な重労働となり、作業終了時にはフラフラ、足下もおぼつかない状態だった。

 最後に、採取した新株を畑に仮植え。後に確保した畑に本格的に植え付ける作業をすることになる。

 来週も同様の作業をする予定という。

 さて、昨日のボランティアの面々による和紙漉き体験。ハガキにカキドオシの花をすき込んで見た例を紹介した。あわせて花の写真を掲載したが、ピントがずれていたので、あらためて撮影してきた。



 ちなみに私の作った和紙が乾燥され、できあがっていたのでいただいてきた。



 左下にオオイヌノフグリの花を漉き込んでみた。被せた繊維が厚くて、はっきり見えない薄くした方が良さそうだ。

 透かしてみるとこんな感じになる。





 花が生花のため、時間が経てば茶色に変色してしまうだろう。次回の機会に備えてドライフラワーを作っておきたいものだ。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿