伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む元市議会議員。1960年生まれ。最近は遠野和紙に関わる話題が多し。気ままに更新中。

朝の散歩道のスズメバチの正体が分かった

2021年10月11日 | 四季
 そこは市道だが、通行量も多くない田舎道で、行政が草刈りをすることは期待できない道だ。沿道の人といっても、特定の方だが、時折、自宅の近辺の草刈りをしてくれるため、その部分は、きれいに整備されている。草刈りを実施していない場所は、さすがに沿道が荒れ、草や雑木の枝が道にかかったりする。

 散歩の時に、剪定ばさみやのこぎり、最近はカマを持参したりしながら、道を狭めたり、歩行のじゃまになる草や雑木の枝を刈り払ったりしている。時間をかけることはないので、ごく部分的だが、ほんの少しずつ歩きやすい環境を作っていきたいと思ってやっている。

 まあ、そのことはともかく、いつも草刈りをしている方が、先だっての雨であふれたことから側溝の泥揚げをしていたそうだが、ある場所に来るとスズメバチが襲撃してきてという。あわてて逃げたものの、ふくらはぎを刺されてしまったという。「散歩でも注意しなよ」と、巣の場所を教えてくれた。

 その場所には、はぎの枝の根元に古い木の切り株があった。その切り株からスズメバチが這い出しているようだ。しかし、その種類を特定することはできなかった。

 スズメバチの危険範囲は、巣の半径10mと聞いている。その内側に近づく者には、ホバリングして警戒したり、あごを打ち付けてカチカチ音を出し威嚇するという。そして、秋から初冬にかけては、翌シーズンの女王バチを育てる時期になる。巣を守ろうとする本能が強く出て、ハチの気性が荒くなり、攻撃を仕掛けてくるようになるという。

 こういう知識はあるものだから、この市道の散で出会う人に、巣の場所を教え、注意事項なども報せるようにした。もちろん、私自身も注意を払いながら通り過ぎるようにしている。

 以来、それ程のハチの巣からの出入りはなかったが、今日は、2~3秒に1度、巣から飛び立っていた。

 散歩からの帰りは同じ道を通る。帰りながら頭に浮かんだのが、頻繁に飛んでいるなら写真に写るかもという考えだった。10m程離れたところで、巣の辺りにピントを合わせて待ち、帰巣するハチがあるとシャッターを切った。すると、そのうちの1枚に、姿を確認できる画像があった。

 それが最初の写真だ。距離もあるし、あまりくっきりした写真ではない。しかし、横顔が黄色一色であるなどの特徴から、これはオオスズメバチに違いないと考えた。畑の害虫を補食する益虫の側面があるとはいえ、毒の量は多いという。刺されたら大変だ。正体が分かっても、散歩での注意事項は変わらない。巣からできるだけ遠ざかり、ハチを刺激しないように対応することだ。問題が発生する様子があれば、近づかない、つまり、散歩コースを変更することが必要だ。

 散歩時にはせいぜい気をつけたい。

 その散歩だが、秋って、こうだったかなと思う景色の朝がたびたびある。夏が過ぎて、太陽の高度がだいぶ下がってきた。林の陰から差し込む光も、だいぶ傾いた光になってきたように思う。その斜光が姿を現わすのは、ごく極小さい水滴なのだろう、空気中の水分が多い時だ。太陽光が空気中の水分を照らし、光の筋が白く浮かび上がるのだ。

 その光景には、しばし以前から気がついていた。しかし、昨年まではそれほど注目しなかった。違いは、おそらく、深かった谷間が鮫川から撤去した土砂で埋め立てられ、視線とほぼ同じ高さになったことにあると思う。以前は、斜光があっても、谷間に茂る雑草や灌木に溶け込んだ結果、鮮明度が半減したものが、地面がせり上がったことで半減する要因が減少した。そのため、以前より、木立から漏れる光束が目立つようになったのではないだろうか。

 今日も、その光束がしっかり見えた。そして、この光景。絵になると思った。頭に浮かんだのは油絵だ。古びたトタンの壁と屋根。さびも含めたドラム缶の色合い。木立、そして空間に浮かび上がる光の束。重厚な雰囲気がある。その重厚さを表現するのは油絵の具かなという感じだ。





 中学生の時、今から35年も前になるが、その頃は美術部に所属した。油絵も描いたその頃なら道具も、材料もあった。しかし、今描こうとすると一から揃えることになる。うーん、どうしようかな・・。

 こうして光束が魅せる景色に強く印象を覚えると、その先々で、光の景色を注目してしまう。
 ああ、紅葉が進もうとしているんだな、と思った。





 散歩のために自宅を出て見る最初の花畑。



 白い花は、たぶんヨメナ、赤いのはイヌタデ、ピンクというか、紫というか、ムラサキツメグサもある。

 ここがこれだけの花畑になったのは、適正な時期に草刈りをされたから。あれれれ・・草花が飾る田舎の景色を見せたいなら、草刈りを小まめに行うことって大事なのかな。


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