伊藤浩之の春夏秋冬

いわき市遠野町に住む市議会議員。市政や市議会、日常の活動などを紹介していきます。

市教委策定の部活動運営方針等の内容確認/11月定例会一般質問4

2018年12月19日 | 市議会
 いわき市議会11月定例会時の一般質問の4回目です。

 通告した質問は次の通りでした。

1 職員の働き方改革について
 (1) 職員の超過勤務の実態について
 (2)改善の取り組みについて
2 風力発電事業に関する安全確保に向けた本市の取り組みについて
 (1)中山間4地区区長会の要望事項について
 (2)アカシア・リニューアブルズの環境影響評価方法書への意見について
3 いわき駅北側地区の整備に関する諸事業について
 (1)(仮称)磐城平城・城跡公園整備について
 (2)都市計画道路搔槌小路幕ノ内線(柳町工区)の整備事業の概要について
4 教員の働き方改革など教育の諸問題について
 (1)いわき市立小中学校部活動運営方針等について
 (2)ふくしま学力調査について(時間の関係で質問できませんでした

 一般質問の第4回は、「教員の働き方改革など教育の諸問題について」を掲載します。

 なお、いわき市議会の議会中継で、すでに録画中継がアップされていますので、よろしければそちらもご覧ください。

「平成30年11月定例会」→「12月3日一般質問」→「伊藤浩之」の再生ボタンをクリックすると映像が始まります。

 リンクを次の文字に張っておきましたので、「いわき市議会議会中継」の緑の文字の部分をクリックしていただければ中継の選択画面につながります。





4 教員の働き方改革など教育の諸問題について


 (1)いわき市立小中学校部活動運営方針等について


伊 藤
 教員の働き改革として今年2月定例会の代表質問では、月80時間を超える残業をしている中学校教員が約4割に上っていることが明らかになり、部活動のあり方をはじめ、教員の働き方改革を早期に進める必要性が大きくなっていることが明らかになってまいりました。

 市教育委員会としてはですね、これを受けまして部活動に関する運営方針を策定しているということであります。

 生徒及び教職員の負担軽減が目的で、その内容は、平日と土日にそれぞれ1日以上の休養日を設けた上で、休日や長期休業中の活動時間は3時間、中体連を除く市・方部の大会・コンクールは年間25日以内とし、土日に大会等があった場合は、振替の休養日を祝日や他の土日に振り替えて設けることなどを内容としています。

 この運営方針を受けた学校現場の教職員に、その内容について疑問等があるようですので、内容を確認していきたいと思います。

 まず、適切な休養日や活動時間の設定等のうち大会等への参加の見直しの項で、市教育委員会は、各関係団体等に対して、大会・コンクール・イベント等の開催を精選するよう要請し、中体連をのぞく各関係団体等の主催による市・方部レベルの大会等は年間25日以内とする、としております。現状では何日程度実施されているのか、伺います。

教育部長
 各関係団体等の主催による市・方部レベルの大会等の開催日数につきましては、年間30日を超える種目等もあるものと認識しております。

伊 藤
 それでは、市教委の25日の要請の達成状況については、どのように把握していく考えなのか、お伺いします。

教育部長
 市教育委員会からの要請にかかる達成状況につきましては、各小中学校から提出された部活動の年間計画を精査し、把握してまいりたいと考えております。

伊 藤
 ああ、提出される計画で把握するっていうことですか。なるほど。要請が未達成の場合、市教委としてどのようにかかわっていく考えなのか、お伺いします。

教育部長
 各関係団体への要請が未達成の場合につきましては、必要に応じて、市教育委員会主催による「部活動適正化会議」を開催し、諸課題の調整・解決を図っていきたいと考えております。

伊 藤
 その大会等というのは主催する相手方の問題ななわけですよね。相手方の問題なんだけど、たしか、調整会議は内部の方に設けられるという話になってまいりますので、こちらの方で解決していく。ということになると、主催団体等はこれまでどおり大会をやっていくのだけれど、それに参加するかしないかということを調整会議等の中で判断しながら、参加を減らしていくことも含めて対応していくということなんでしょうかね。

教育長
 部活動適正会議ですが、例えば各種競技団体に要請をして、なかなか冠大会などが十分に減っていない状況があった場合には、場合によってはその会議に参加していただき、どのような状況でこのようになっているのか話を聞いたり、協力を要請したりということも出てくるかなと思います。

  基本的にこの会議は常設の会議ではございませんので、そういう状況が見られた場合に必要に応じて開催されるということで考えておりますので、そんな対応もできるかなと考えています。

伊 藤
 相手方の事情も聴くということですので、その場で相手方にも直接お願いをするということも含めてやっていくという答弁でありました。
 さて、次にですね、適切な部活動運営に向けた各学校の体制整備の項で、「各部年間活動計画」と「各部月間活動計画」の報告を求めていますが、年間計画の5月20日までの提出は多忙化に拍車をかける可能性があるという懸念が学校現場にあります。これらの事務処理が多忙化につながらないような配慮はあるのでしょうか。

教育部長
 「各部年間活動計画」の提出につきましては、各学校が十分にゆとりをもって作成できるよう、半年前の11月に各学校に対して「いわき市立小中学校部活動運営方針」を通知しております。

伊 藤
 運営方針を今通知しています。来年度については半年間があるんですよ、いうふうなお話なんですが、しかし、実際学校現場で見るとですね、職員の異動が3月っていうか、4月にあるわけですよね。職員が異動して新たな学校で部活動の顧問等を担うことになり、授業の準備に加え部活動の指導等も始まります。その業務の合間をぬいながら年間日程を把握し、それを踏まえた活動の組み立て、こういったことをその職員、教員が担わなくてはなくちゃならなくなると思うのです。

 これは今年度に限ったことではなくて来年度以降、そういうことが行われていくわけですから、必ずしも負担の軽減に多忙化に繋がらないような配慮ということにならないと思うのですね。その点、どのようにお考えですか。

教育長
 現在のほとんどの学校では、部活動の年間計画を立てて、当然のことながら年度初めに保護者会に説明をして、それに基づいて部活動は運営されていると認識しています。

 しかし、学校によっては適正に行われていないために、結局、遠征等がその時の状況で突然行われたり、そいいうことが実際起きて、そういうことから保護者からの苦情が寄せられていることが多いのですね。

 ですから当然のことながら、部活動を運営するにあたって、保護者等に年間計画を示すのは当然のことであり、それの一部を教育委員会の方にいただくということですので、決して新たに作ってもらうという中身ではないといことだけは申し伝えておきたいなと思っています。

伊 藤
 従前作っていただいていたものを出していただくと、提出期限を5月20日に区切っているところが従前と同じなのか、そこは確認できませんが、そういう考え方でいいのですか。そして、提出期限の5月20日に拘らないということでよろしいのですか。

教育長
 これまでは各学校で運用されていたものでありますが、今回は、年度初めに作るものですから、5月末あたりに出していただくことは、決して先生方にとって負担になるものではない、非常に詳しいものであるという誤解があるのですが、年間の日程に休養日がいつ設定されていて、いつ中体連の大会があって、練習試合や冠大会がこの辺に位置づけされているっていうものが入っているだけで、決して難しいものではないということはご理解いただきたいと思います。

伊 藤
 同じ項に記載されている部活動の見直しと複数顧問性の導入では、シーズン制等による複数種目実施とあります。複数種目実施という部活動のあり方が、教職員の負担と多忙化を生むという懸念を聴きますが、複数種目実施が多忙化につながらないようなあり方をどのように考えていらっしゃるのでしょうか。

教育長
 「複数種目実施」につきましては、児童生徒の多様なニーズに柔軟に応じるための一つの選択肢として示してものであり、学校における部活動は教育活動の一貫として教育課程との連携を図り、児童生徒や地域の実態に応じて無理のない持続可能な体制を構築することが肝要であると考えております。

伊 藤
 どうも、運営方針っていうのを見ると、複数種目っていうのが目についちゃいまして、そちらの方に意識が引っ張られる。今の答弁の後段にあったところをですね、現場、保護者を含めて徹底することが大切だっていうふうに思います。

 次に、教育委員会の取り組みの項には、「研修の計画・実施」が位置付けられ、部活動顧問等を対象とするスポーツ指導にかかる適切な指導のあり方についての研修を計画し実施する、とされています。具体的にどのような研修を想定しているのでしょうか。

教育長
 部活動顧問等を対象とする研修につきましては、児童生徒のニーズに応じた部活動運営や児童生徒の心身の健康管理、事故防止、体罰・ハラスメントの根絶、科学的なトレーニング方法の導入等を含め、今後、具体的な内容について検討してまいる考えであります。

伊 藤
 運営方針の中に盛り込まれていた文言でもありますけど、そういう研修をやっていくんですということですね。

 で、次の質問ですが、教育委員会の取り組みの項に、部活動指導員を段階的に配置することが記載されていますが、導入に向けた具体的な考え方はどのようなものでしょうか。

教育長
 部活動指導員につきましては、校長の監督を受け、部活動の指導や大会への引率を行うことを職務としておりますので、指導するスポーツ等にかかる知識。・技能のみならず学校教育に関する十分な理解を有する者の配置が適切と考えられ、現在、導入を検討している段階でございます。

伊 藤 
 全国的、部活動指導員っていうことで、市の方で雇って、学校に配置するっていうことが進んでいるようでございますけれど、そういう指導員も含めて、しっかりと打ち合わせしながら学校現場に定着を図るっていうことも大切なのかなと思います。

 さて、次の質問ですが、外部指導者を導入する際には、関係機関との連携を図り、あらかじめ外部指導者と謝金等の報酬を確認するとされています。謝金等が発生する際の費用負担のあり方をどのように考えているのでしょうか。

教育長
 外部指導者につきましては、保護者会からの要請を受け、最終的に、校長が判断して導入しております。その多くはボランティアによるものと認識しております。

 市教育委員会といたしましては、外部指導者導入に謝金等の費用負担が発生する場合、保護者に過大な負担を強いることなく、適正に実施されるよう各学校に今後も指導してまいる考えであります。

伊 藤 
 最後の質問となります。現在の高校入試制度には、1期選抜のように部活動が合否の決定に影響する仕組みがあります。市教委としては、高校入試制度と部活動運営方針との整合性をどのように図る考えでしょうか。

教育長
 市教育委員会といたしましては、国や県の方針等を踏まえ、学校における部活動を通して、児童生徒に生涯にわたってスポーツや文化等に親しむ資質を育むとともに、学習や家族との時間等を確保し、バランスの取れた生活習慣を身につけさせることをめざし、部活動運営方針を策定したものであります。

 また、来年度以降の県立高等学校の入学者選抜においては、「特色選抜」で学力検査が課されることもあり、児童生徒に学習の時間を確保し、バランスの取れた生活習慣を身につけさせることがいっそう重要になるものと考えております。


以上、11月定例会の一般質問は終了しました。





 以下に、他のテーマの一般質問のリンクを貼っておきます。ご参照ください。

残業のない職場を目ざすなかで超過勤務の圧縮を・職員の働き方改革/11月定例会一般質問1

風力発電事業の安全・安心の確保、アカシア風力事業への意見書の内容は/11月定例会一般質問2

城跡公園櫓構想の決断と説明不十分の取り付け道路側帯図面作成がほぼ同じ時期に疑問/11月定例会一般質問3


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