雲のたまてばこ~ゆうすげびとに捧げる詩とひとりごと

窓の雨つぶのような、高原のヒグラシの声のような、青春の日々の大切な箱の中の詩を、ゆうすげびとに捧げます

草にねて

2013年06月27日 | ポエム

 草にねて

小さな白い花の咲く野原に
ごろんと寝転ぶ
あおむらさきの空がいっぱいに広がり
白い雲が流れている
目を閉じても
太陽は輝いている

誰もいない野原を
ひたすら駆けまわる
草つゆは僕の服をすっかり濡らしてしまい
ああ この僕のこころよ‥‥
さあ目覚めろ、と言いたげに
小さな野バラがちくりとさした

(1974)
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