昨日の午前中に、突然の訃報。後輩のI君が亡くなったのだ。67歳。
昨夜6時から、千葉県の船橋市内で通夜が執り行われた。
多少は遅れたが、お焼香には間に合った。
I君が闘病中であることは、5月ごろ知った。私が入院していた同じ病院に入っていたのだ。同じころ入院していたという他の後輩から、後日に聞かされた。大腸ガンだったという。入院している診療科が異なっていたため、病室の階が異なり、顔を合わすことがなかったらしい。
私は今、二つのガンを乗り越えたつもりでいる。それだけに、後輩の死には複雑な思いがあった。
今の私は、天の思し召しによって、生命を永らえている。しかし、それも露ほどの儚いものであるに違いない。
祭壇の遺影は、白髪ながら明るく微笑んでいた。彼らしいシャイな風情だった。
永らへしいのちの粒の露けしや 鵯 一平
「露」は秋の季語。日本人的な感覚から、儚さをも含んだ意味合い。
「近親者のみで執り行います」という連絡だった。だから遠慮する向きも多く、会葬者は少なかった。第一線を退けば、誰もがひっそりとした葬儀になっていく。
帰りの道すがら、同道した4人でささやかな精進落とし。通夜の帰り道では話題煥発ともならず、1時間ほどでお開きとした。
午後10時前、家に帰る最寄り駅でタクシーに乗った。
「福田首相が辞任しましたよ」 運転手君が声をかけてくれた。
なるほど、福田首相の記者会見の様子が、ラジオで流れていた。ボソボソとした声なので、内容を十分に知ることはできなかった。
公明党との軋轢があったのか。いずれにしても、唐突の感は否めなかった。
本人がどう言い繕ってみても、中途半端な政権投げ出しだ。安倍前首相と変わらない。いや、安倍首相の場合は健康上の理由があった。福田さんには、どんな理由があったのだろうか。
また幾日間かの政治混迷が始まる。
政治家諸君は、責任をどのように感じているのだろうか。
辞任には確固たる理由がなければなるまい。次なる展望も必要なはずだ。
後輩氏を見送った直後だけに、なんともやるせない気分だ。
これから仕事場へ。
ランキングに参加しております。応援のクリックをお願いします。
↓ ↓