昨日は久しぶりに、小さいカメラを手にして仕事場へいった。
ビルに囲まれた幾何模様の空から、少しばかりの秋の雲を切り取った。
残念ながら、少しブレた写真になってしまった。
昨日の昼食後、仕事場で、面白い話にぶち当たった。
面白いと言っては、当事者に対して、とても失礼なことかもしれない。むしろ、申し訳ないと言うべきか。
仕事場の幹部幾人かが、今ごろになって、禁煙に取り組んでいたのだ。それ自体は好ましいことであるし、大まじめにやっているのだから、なおさら結構なことには違いない。
幹部のA氏とB氏についての話である。
A氏はスポーツ万能の威丈夫。大学野球の選手だったこともあり、それでメシを喰おうとしていたほどの男だ。
日頃から、「私は意思が強いので、いまさら禁煙なんかするもんか!」と息巻いていた。
そのA氏が、昨日、禁煙に取り組み始めていたのだ。私は大いに驚いた。世の中も変われば変わるものだ。「禁煙奮闘記録」の様式を整え、、喫煙本数を計画的に減らそうという作戦だった。
しかし話を聞いてみて、とっさに私は、「アッ、これはダメだな!」と思った。過去に私も、幾度となく挑戦し、挫折したやりかたに思えたからだ。
「今日は1本減らし、明日は2本減らすというように、毎日1本ずつ低減させれば、ひと月で30本減らすことができる。30本吸っていた人なら、一ヶ月でゼロになるではないか」
この方式は、途中までは順調に進む。15日目ころまではなんとか行くのだが、その辺から先へはなかなか進まない。そして、すぐに振り出しへ戻ってしまうのだ。喫煙者の心理とはそんなもの。煙草に関し、とにかく未練たらしいし、意地汚い。
だから私は、A氏の試みは失敗するなと思った。
ところが、実は別な仕掛けがあった。
製薬会社T社のガム状の薬「N]を、活用する方式だった。
そこで説明上、B氏が登場する。
B氏は健康診断に引っかかり、奥さんと病院へ呼び出されたとのこと。B氏はどちらかと言えばメタボ型。病院からきつく指示されたのが、「食事の改善」と「禁煙」。
食事の関連は、奥さんが「鬼」になってくれれば解決するのだが、当人にとっては、煙草が重大問題だったようだ。
そこで突然登場したのが、T社の「N]だった。誰かの入れ知恵だったのだろう。
「N]はガム状の薬。ニコチンが多少入っているので、噛んでいればニコチンの禁断症状は緩和され、ガムと煙草を併用すれば、おのずと喫煙本数が減るという仕掛けのようだ。
B氏はその方式をスタートさせた。3週間経過したが、ほとんど煙草を吸わなくなった。
「どうしてだか、吸いたくないンですよねえ」 B氏の弁だ。
それを聞きつけたA氏が、一昨日からこの方式でスタートしたのだ。
A氏本人の話によれば、「今日はまだ2本しか吸ってません」、ということだった。
もう一人のC氏も、禁煙に興味はありそうなのだが、聞くところでは、「N]を噛みながら煙草を吸っている様子。今のところは無印としておこうか。
B氏はほぼ成就できそうだ。
A氏の禁煙成就を祈願しよう。
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