今生の出口入り口花野かな
雨があがった。喜び勇んで花野へ。
わずかに風があった。花を揺らす程度のものだった。
キバナコスモスが真っ盛り。そのほかの花々も、機嫌良く咲いている。
遠くの山並みの上に、秋の雲が浮いていた。
遠くから、法師蝉の鳴き声。
いい日和だ。
こんないっとき、コップ酒をチビリとやれれば、もう言うことはないのだが……。
木陰のベンチに横たわって空を眺めた。
安心と豊かさを感じることができた。まるで極楽だな。
今生の出口入り口花野かな 鵯 一平
花野とは、秋の草花が咲き乱れている野原のことで、秋の季語。
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