柿たわわ爺は間もなく米寿とか ひよどり 一平
(かきたわわじじはまもなくべいじゅとか)
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カメラ持参で歩いていたら、この家の主と出会った。
立ち話ながら、よもやま話から懐旧談に進んで行った。
「大変な時代を送ってきたつもりだけれど、間もなく米寿ですよ」と、その爺様は胸を張った。
私が、「じゃあ、私の二つ先輩だ」と言ったら大喜びで、さらに話に花が咲いた。
「死ぬ間際になって、今度はコロナ。敵の飛行機から落とされた焼夷弾と、どっちが恐ろしいかなァ」という話になった。
「そうよなあ」と言ったきり、二人とも黙ってしまった。