団地島

2011-09-29 16:06:56 | Autobiography
幼い頃に過ごした『団地』は、昔懐かしい『絵に書いたような』5階建て。



自動車乗入れ禁止のその団地は、外周約 1.3 km の『島』だった。
クルマとの接触事故が考えられない島の中は子どもの格好の遊び場だった。

幼稚園に入園するまでの『おやくそく』は、島から出ないこと。
『入ってはいけません』と書かれた芝生は、子どもの夢の大地。
管理の人が回ってくると、一目散に逃げた。

おいらには3歳年上の姉貴がいて、この団地に来た 1973 年当時、姉貴は6歳、おいらは3歳。
幼稚園バスに乗って団地から『登園』する姉貴は、おいらが守らされている『おやくそく』と違っていて、ずいぶんオトナに見えた。
『おいらもあのバスに乗って、この団地から出るんだ。』幼いころ、そんなことを考えていた気がする。

団地の外周は、対向2車線のなんでもない道路。
交通量も決して多くなく、信号もなかった。
でもおいらには、それはそれは大きな『断崖絶壁』だった。

『幼稚園バス』という船に乗って、島から出ていくこと。

島の向こうに何があるのか…。
早く幼稚園に行きたかった。

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