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関係者の懸命の奮闘にも拘わらず原発事故収拾のメドが立ちません。
それだけ人智を結集しても、容易ではない困難な問題であることの証明でもあります。
当然ながら原発に対する人々の考え方、対応のし方も一様ではなく、人により、また国によっても正反対の対応や中間的な対応等が見られます。
端的にはフランスの原発推進とドイツの脱原発がいい例ですが、他の多くは中間的色彩のままで、概して発展途上国は推進、先進工業国は懐疑的な傾向にあります。
地域によっても国によってもその事情は夫々ですから、それに応じた対応がなされるのでしょうが、将来に対する明確なビジョンが要求される時代になってきていると思います。
これまでは人類のより豊かでより快適な生活のために科学の力で進められてきた技術の進歩が地球上の多くの人々にその恩恵をもたらしました。
しかし行き過ぎの心配も出てきています。
樹木の大量伐採、巨大ダムの建設、化石燃料の急激大量消費等によってもたらされる環境破壊、遺伝子組み換えによる健康被害と倫理観の問題等と並んで核の問題もその一つです。
科学の進歩は環境の整備や復旧に向けて為されるべきで、その目的を見失って、自然の摂理や倫理へ挑戦するようなものであってはなりません。
そんなのは叡智ではなく浅智慧であって地球と人類の滅亡を早める危険なものだと思います。
結論としては使用済み核燃料の最終処理方法も未解決なままで、いい所の先取りのような原発の推進は急ぐべきではなく、反対に今の生活を再生可能エネルギーの範囲内に留める努力ともっと逆境に耐えられるように体を鍛える方向を目指す方が全てにおいて得策だと思えるのですがどうなのでしょうか?