■魔眼の匣の殺人/今村昌弘 2020.1.20
2020年版 このミステリがすごい! 国内編 第3位 『魔眼の匣の殺人』 を読みました。
作品自体は、面白い本格ミステリなんだろうが、ひょっとすると、ぼくには「本格ミステリ」が肌に合わないのかも知れないという気にさせられた一冊でした。
主に、 「十一月最後の二日間に、真雁で男女が二人ずつ、四人死ぬ」 という予言で、物語は回ります。 「絶対に覆せない予言」と「クローズド・サークル」に縛られて。
「人は未来を知ることなど望んでいない。たとえ嘘でも希望を与えてほしいのだ。絶対に覆せない予言など……」
「確かにサキミ様の予言は誰かの死を無慈悲に決定づけるものなのかもしれません。ただ、誰かが死ぬことで救われたり幸福になれたりする人がいることも、否定できない事実だと思います。」
禍福は糾える縄の如し
「斑目機関----言うなれば可能性の匣庭だった。」
「世の中では往々にして、善かれと思ったことが凶と出たり、災いが福に転じたりすることがある。人の発明などは最たるもの。人を救うための技術で殺す一方、戦争のために生み出された技術が今の世を便利なものにしている。」
『 魔眼の匣の殺人/今村昌弘/東京創元社 』
2020年版 このミステリがすごい! 国内編 第3位 『魔眼の匣の殺人』 を読みました。
作品自体は、面白い本格ミステリなんだろうが、ひょっとすると、ぼくには「本格ミステリ」が肌に合わないのかも知れないという気にさせられた一冊でした。
主に、 「十一月最後の二日間に、真雁で男女が二人ずつ、四人死ぬ」 という予言で、物語は回ります。 「絶対に覆せない予言」と「クローズド・サークル」に縛られて。
「人は未来を知ることなど望んでいない。たとえ嘘でも希望を与えてほしいのだ。絶対に覆せない予言など……」
「確かにサキミ様の予言は誰かの死を無慈悲に決定づけるものなのかもしれません。ただ、誰かが死ぬことで救われたり幸福になれたりする人がいることも、否定できない事実だと思います。」
禍福は糾える縄の如し
「斑目機関----言うなれば可能性の匣庭だった。」
「世の中では往々にして、善かれと思ったことが凶と出たり、災いが福に転じたりすることがある。人の発明などは最たるもの。人を救うための技術で殺す一方、戦争のために生み出された技術が今の世を便利なものにしている。」
『 魔眼の匣の殺人/今村昌弘/東京創元社 』