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4月2日
日経平均 2万9854.00円(+465.13円)
TOPIX 1971.62(+13.98)
出来高 10億0231万株
長期金利(新発10年国債) 0.115%(-0.005)
1ドル=110.54円(0.14円高)
3月29日 2万9384円 18億2632万株 3兆7153億円
3月30日 2万9432円 13億4076万株 2兆7235億円
3月31日 2万9178円 13億2588万株 2兆9084億円
4月1日 2万9388円 12億4597万株 2兆7186億円
4月2日 2万9854円 10億0231万株 2兆2403億円
■株探ニュース 2021.4.3
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今週の【早わかり株式市況】2週ぶり大幅高・3万円接近、週末グロース株が買い人気
■今週の相場ポイント
1.日経平均は2週ぶりに大幅上昇、週末大幅高で3万円大台復帰が視界に
2.週前半は景気敏感株など買われ、前週後半からの強調地合いを引き継ぐ
3.30日(火)は権利落ちに伴う下落圧力吸収し日経平均はプラス圏着地
4.週末はバイデン政権によるインフラ投資期待と米長期金利低下が追い風
5.SOX指数の最高値更新受け、半導体関連株が全体指数押し上げに寄与
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比677円(2.32%)高の2万9854円と2週ぶりに大幅上昇となった。
ただ、TOPIは12ポイント(0.63%)安の1971ポイントと2週連続の下落となった。
今週は、前週後半から一転してリスクオンに変わった地合いを引き継ぐ形で上値指向を強めた。
週後半は、これまで大きく水準を切り上げてきた景気敏感株が利食われる一方、半導体関連などハイテク系グロース株に資金が還流し、日経平均の上昇に寄与した。
週明け29日(月)は、前週末の米国株市場でNYダウが450ドルあまりの上昇したことなどを受けリスク選好の流れとなり、日経平均は3日続伸。
米投資会社アルケゴス・キャピタルに絡むネガティブな思惑が上値を押さえたが200円強の上昇を確保した。
30日(火)は小幅ながら続伸。
この日は権利落ちに伴い日経平均には180円弱の下落圧力が働いたが、これをこなしプラス圏で着地。
景気敏感株などが下値を支えた。
31日(水)は米長期金利が1.7%台後半まで上昇したことなどを警戒して売り優勢の地合いとなり5日ぶりに反落。
買い手控えムードが強く値下がり銘柄数も全体の75%を占めた。
しかし、名実ともに新年度入りとなった1日(木)はハイテク株中心に再び上値指向に。
前日のナスダック高やSOX指数の上昇を背景に半導体関連株に買い人気が集中し、日経平均も切り返した。
ただ、値下がり銘柄数が多くTOPIXの上げ幅はわずかにとどまった。
そして週末2日(金)は、リスクを取る動きが一気に強まり、日経平均は465円高と急伸をみせ、2万9800円台で着地。
バイデン政権の巨額インフラ投資計画への期待が膨らむ一方、米長期金利が1.6%台まで急低下したことでグロース株買いに火がついた。
またSOX指数の最高値更新を受けて、半導体関連株の物色人気が全体相場を押し上げる格好となった。
■来週のポイント
来週も半導体関連などグロース株人気が続けば、日経平均は3万円大台回復からさらに上値追いが期待される。
重要イベントとしては、国内では7日発表の2月景気動向指数や8日朝に発表される2月国際収支が注目される。
海外では5日発表の米国3月ISM非製造業景況指数や7日~8日に開催されるG20財務大臣・中央銀行総裁会合、8日発表の米国2月住宅着工件数、9日に発表される中国3月の消費者物価指数と生産者物価指数に注視が必要だろう。
■日々の動き(3月29日~4月2日)
3月29日(月) 3日続伸、米株高や配当再投資絡みの買いが優勢
日経平均 29384.52(+207.82) 売買高18億2632万株 売買代金3兆7153億円
3月30日(火) 4日続伸、日銀のETF買い観測で底堅さを発揮
日経平均 29432.70(+48.18) 売買高13億4076万株 売買代金2兆7235億円
3月31日(水) 5日ぶり反落、米長期金利上昇を警戒し売り優勢
日経平均 29178.80(-253.90) 売買高13億2588万株 売買代金2兆9084億円
4月1日(木) 反発、米ナスダック高受けハイテク株中心に買い優勢
日経平均 29388.87(+210.07) 売買高12億4597万株 売買代金2兆7186億円
4月2日(金) 大幅続伸、ハイテク株が買われ2万9800円台回復
日経平均 29854.00(+465.13) 売買高10億0231万株 売買代金2兆2403億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、7業種が上昇
(2)値上がり率トップは三井ハイテク、東エレクなど電機
(3)コマツなど機械、HOYAなど精密機器、スズキなど自動車といった輸出株が
値上がり上位を占める
(4)内需株はリクルートなどサービス、ソフトバンクGなど情報・通信が堅調も
JR東日本など陸運、大和ハウスなど建設、アサヒなど食品は総じて軟調
(5)東電HD、東ガスなど電力・ガスは大幅反落
(6)野村など証券が値下がり率トップになるなど金融株は大幅安
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数上位5テーマ)
1(3) 半導体
2(1) 全固体電池 EV向けでの活躍期待高く関心継続
3(4) 再生可能エネルギー
4(11) 2021年のIPO
5(13) 人工知能(AI) 鳴り物入りIPOでテーマ買い波及へ
※カッコは前週の順位
株探ニュース(minkabu PRESS)
■モーニングスター 2021.4.3
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株式週間展望=相場に安定感、直近高値の奪回焦点:日経平均予想レンジ/2万9500~3万500円
半導体関連株の復調により、日経平均株価が上昇の勢いを取り戻しつつある。
需給的にも4月に入って年度末のポジション調整が一巡し、相場の安定感が増してきた。
3万円前後では戻り売りの圧力が強まりそうだが、ここを乗り越えればスケールアップが視野に入る。
<半導体・ハイテク株の復調映す>
今週(3月29日~4月2日)は米長期金利が一時1.77%まで上昇したものの、その後一服した。
バイデン米大統領が大規模なインフラ投資を盛り込んだ成長戦略案を発表し、出尽くし感から債券が買い戻された格好。
金利上昇が悪材料視されていたハイテク株が見直され、米国のナスダック総合指数は1日時点で前週末比で2.6%高と堅調だ。
半導体などハイテクセクターをめぐっては、米マイクロン・テクノロジー<MU>による好調な四半期売上見通しや、同社などによるキオクシアホールディングス(旧東芝メモリーホールディングス)の買収検討観測が浮上。
さらに、相次ぐ工場火災に伴う需給ひっ迫を受け、装置メーカーには特需期待が生じている。
ハイテクセクターが日経平均にもたらすインパクトは大きく、こうした状況の転換が値動きに直結した。
今週は2日に2万9869円まで上昇し、終値は前週比677円高の2万9854円。
2月16日の3万714円をピークに3月18日には3万485円ではじき返されているだけに、今回の上昇局面でこの水準を突破して、上値切り下げのトレンド入りを回避したいところだ。
米国では幅広い銘柄で構成されるS&P500指数が1日に初の4000ポイント台に乗せた。
同様に東京市場でも、ここ最近は東証1部全体を反映するTOPIX(東証株価指数)の動きが堅調だ。
個人に投資余力が残っている上、海外勢の買いも根強い。
4月はアノマリー(説明のつかない法則)でも買われやすく、来週(5~9日)は良好なムードが維持されそうだ。
<指標改善で「良い金利上昇」意識も>
新型コロナウイルスの影響は予断を許さない。
ただ、感染拡大が深刻な欧州のドイツDAX30やフランスのCAC40の上昇を踏まえると、マーケットは引き続きコロナ後の世界経済の正常化を意識している。
経済指標の面では、1日に発表された3月米ISM(サプライマネジメント協会)製造業景況指数が64.7と約37年ぶりの高水準をたたき出した。
日本時間2日夜には米3月雇用統計が出る。
来週はほかに、国内で8日に3月景気ウオッチャー調査、海外で5日に米3月ISM非製造業景況指数が出る。
また、6日にIMF(国際通貨基金)が世界経済見通しを発表する。
このあたりに回復の勢いが見られれば、市場は「良い金利の上昇」を意識しリスク許容度が拡大する公算だ。
また、7日のG20(20カ国・地域)財務相・中央銀行総裁会合も注目される。
日経平均の想定レンジは2万9500~3万500円。
半導体関連のほか、半導体と密接な機械セクターも有力とみられる。
提供:モーニングスター社