12月3日
日経平均 2万8029.57円(+276.20円)
TOPIX 1957.86(+31.49)
出来高 12億3333万株
長期金利(新発10年国債) 0.050%(-0.005)
1ドル=113.37円(0.11円安)
11月29日 2万8283円 15億3062万株 3兆3942億円
11月30日 2万7821円 25億4576万株 5兆4893億円
12月1日 2万7935円 14億4119万株 3兆2144億円
12月2日 2万7753円 13億4849万株 3兆1477億円
12月3日 2万8029円 12億3333万株 2兆9347億円
■株探ニュース 2021.12.4
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今週の【早わかり株式市況】2週間で1700円安、オミクロン株とテーパリング前倒しを警戒
■今週の相場ポイント
1.日経平均は2週連続下落、週末に一矢報いるも2週間で1700円の大幅安
2.新型コロナのオミクロン株の感染拡大を警戒、リスク回避の売り圧力強まる
3.週前半は前週末の波乱を引き継いで連日の急落、2万8000円を割り込む
4.FRBによるテーパリング前倒しの思惑も浮上、全体相場のマイナス材料に
5.週末は自律反発に転じる、海運株はじめ景気敏感株中心に9割超の銘柄上昇
■週間 市場概況
今週の東京株式市場は日経平均株価が前週末比722円(2.51%)安の2万8029円と2週連続の大幅安となった。
今週は新型コロナウイルスの変異株であるオミクロン株の感染再拡大を警戒する売りで日米ともに波乱の展開に。
日経平均は前週末の急落の流れを引き継ぐ形で週前半に先物主導の売り仕掛けが入り、一気に2万8000円台を割り込んだ。
週末に自律反発狙いの買いが入り2万8000円台を回復したが、直近2週間の下げ幅は1700円強に達した。
週明け29日(月)は南アフリカで発見された新型コロナの変異株であるオミクロン株に対する警戒感から、日経平均は前週末に続き大幅続落。
前場は買い戻しでいったんプラス圏に浮上する局面もあったが、後場寄りに先物主導の大口売りが出て一気に下げ幅を広げた。
30日(火)も大幅続落。
月末安アノマリーにあたる日でもあったが、全般買い手控えムードが強く、米製薬大手モデルナのCEOの発言を嫌気して後場終盤にリスク回避の売り圧力が一気に強まり日経平均は2万8000円を割り込んだ。
1日(水)は目先突っ込み警戒感からの買い戻しで4日ぶりに反発。
ただ、値動きは不安定で米連邦準備理事会(FRB)が量的金融緩和の縮小(テーパリング)を前倒しするとの見方が上値を重くし、終値で2万8000円台は回復できなかった。
2日(木)は再びオミクロン株への懸念が市場のセンチメントを弱気に傾け、リスク回避の売りが優勢に。
日経平均は途中下げ渋り上昇に転じる場面もあったが、買いは続かず大引けにかけて手仕舞い売りが出て結局反落した。
そして週末3日(金)は前日までの5営業日で1700円以上の急落をみせていたこともあり、自律反発狙いの買いが優勢となった。
海運株をはじめ景気敏感株を中心に幅広い銘柄に買いが入り、値上がり銘柄数は全体の9割を超えた。
日経平均は後場に入り上げ足を強め、高値引けで2万8000円台を回復した。
■来週のポイント
オミクロン株の感染力など詳細なデータがまだ出てきていないだけに、来週も不安定な展開になりそう。
重要イベントとしては、国内では7日発表の10月景気動向指数や9日朝に発表される10~12月期法人企業景気予測調査、10日のメジャーSQが注目される。
海外では7日に発表される中国11月貿易収支と米国10月貿易収支や9日に発表される中国11月の消費者物価指数と生産者物価指数、10日発表の米国11月消費者物価指数に注視が必要だろう。
■日々の動き(11月29日~12月3日)
11月29日(月) 大幅続落、新型コロナの変異株を警戒し売り継続
日経平均 28283.92(-467.70) 売買高15億3062万株 売買代金3兆3942億円
11月30日(火) 朝高もコロナ変異株に対する警戒感で2万8000円割れ
日経平均 27821.76(-462.16) 売買高25億4576万株 売買代金5兆4893億円
12月1日(水) 4日ぶり反発、大幅下落の反動でハイテク株などが堅調
日経平均 27935.62(+113.86) 売買高14億4119万株 売買代金3兆2144億円
12月2日(木) 反落、米株安やコロナ変異種の影響を懸念し売り優勢
日経平均 27753.37(-182.25) 売買高13億4849万株 売買代金3兆1477億円
12月3日(金) 反発、後場に入り上昇基調強まり2万8000円台を回復
日経平均 28029.57(+276.20) 売買高12億3333万株 売買代金2兆9347億円
■セクター・トレンド
(1)全33業種中、24業種が下落
(2)ソフトバンクGなど情報・通信が値下がり率トップ
(3)ファストリなど小売り、京成など陸運、伊藤園など食品といった内需株が売られた
(4)オリンパスなど精密機器、日産自など自動車、日立など電機といった輸出株も安い
(5)住友電など非鉄、神戸鋼など鉄鋼、三菱ケミHDなど化学といった素材株も軟調
(6)金融株はオリックスなどその他金融や野村など証券が低調
第一生命HDなど保険、ゆうちょ銀など銀行は値を保つ
(7)商船三井など海運がダントツの値上がり率トップ
■【投資テーマ】週間ベスト5 (株探PC版におけるアクセス数)
1(2) メタバース
2(1) 半導体
3(3) 半導体製造装置
4(9) 電気自動車(EV)
5(21) 全固体電池 日産自は28年度までに市場投入へ
※カッコは前週の順位
株探ニュース(minkabu PRESS)
■モーニングスター 2021.12.4
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株式週間展望=新型コロナ不安への感度鈍る、変異株解析でアク抜け探るか
今週は日経平均株価が11月30日に長い陰線を引く不安定な相場となり、東証マザーズ指数も3カ月半ぶりの安値を付けるなど厳しい状況が続いた。
世界的な感染拡大が懸念される新型コロナウイルスの変異株「オミクロン」に加え、米国の金融政策をめぐる流動性低下への不安が現金化ニーズを高めている。
しかし、前者についてはマーケットの感度が鈍り始めた。
より詳しい解析が待たれる状況だが、現段階での報告と大差がなければ重荷は1つ取り払われる。
<リスクオフムード拡大で相場軟化>
リスクオフムードが拡大した今週は、日経平均の日中値幅の平均が547円となり、11月30日には約900円に拡大した。
反発色を見せる場面があっても結局は売り圧力が勝るパターンを繰り返し、週末は前日比では比較的大きく上昇したものの、2万8029円と前週末比では722円安に沈んだ。
オミクロン株は当初の南アフリカなどから欧州の広い範囲や日本、韓国、米国などに広がり、感染者が相次いで確認されている。
伝播(でんぱ)力がデルタ株よりも強い可能性がある上、既存のワクチンへの耐性が指摘されている。
パンデミック(世界的規模での流行)に発展した場合は再びロックダウン(都市封鎖)を招きかねず、世界経済の失速は必至となる。
ただ、これまで軽症や無症状の報告が多く、過度に不安視する必要はないとの見解が優勢になりつつある。
感染対策を徹底した上での、ウィズコロナの経済運営を維持できるシナリオも意識されてきた。
また、経口薬の普及や新たなワクチンへの期待も市場心理を改善させる可能性がある。
世界中でオミクロンの検体解析が進められており、およそ1週間後にはかなりの詳細が判明する公算。
楽観論を覆す深刻な結果であれば再び厳しい局面を迎えるものの、そうでなければ一区切り付くことになりそうだ。
<米金融当局はブラックアウト期間に、日本はメジャーSQ>
一方、米国の金融緩和に対しては市場は当面神経質にならざるを得ない。
しかし、12月のFOMC(米連邦公開市場委員会、14~15日)でのテーパリング(量的金融緩和の縮小)の前倒し議論開始や、インフレに対する過小評価の修正といったポイントは既に認識された。
また、来週に関しては、ブラックアウト期間に入ることでメンバーらによるタカ派発言を気にする必要も薄れる。
本稿は締め切り時間の都合で3日の日本時間夜に発表される米11月雇用統計の内容を反映していない。
インフレをめぐっては10日発表の同消費者物価指数へ向けて警戒感が高まりそうだが、米国のテック系銘柄の下値には押し目買いも入りやすいと思われる。
一方、日本ではメジャーSQ(10日)を控えて指数が乱高下する展開も想定されるが、特殊要因と割り切りたい。
もう1つのポイントとなるのは新興市場の動向だ。
マザーズ指数は年初来安値に接近している状況だが、これには12月のIPO(新規上場)ラッシュへ向けた資金捻出(ねんしゅつ)も影響している可能性がある。
よって、しばらくは個人主導の全体相場の底上げは見込みにくいかもしれない。
それでも、OECD(経済協力開発機構)が1日に発表した来年の経済見通しで、米国や欧州が下方修正される一方で日本は大きく上方修正された点は念頭に置きたい。
このほか、来週は7日に中国で11月貿易収支が出るほか、日本では8日に11月景気ウオッチャー調査が発表される。
日経平均の予想レンジは2万7200~2万8800円とする。
2万7000円台前半では買い支えの威力が強まることが意識される。
提供:モーニングスター社
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