

J・K ローリングさんの新作「カジュアル・ベイカンシー」、上下巻2週間かけて漸く今日読み終わりました。
イギリスの田舎町で、ある議員が突然死し、それをきっかけに町の住民たちの秘密がネット上で暴かれる―みたいな、まるでパンドラの箱のような出来事が色々とおきます。
薬物中毒やら、DV、育児放棄やフェイスブックなどのSNSでのサイバーいじめなど、現代の社会問題を様々な住民の視点で取り上げています。
なので、様々な人物の視点で物語が進むので、途中で誰が誰だかわからないんですが、表面だけ取り繕っても、そのメッキが剥がれて本性がネット上に晒される。
この町には貧困層がすむ区域と、中流階級がすむ区域があり、湊かなえの「夜行観覧車」のように、中流階級に属する登場人物たちは、貧困層の者達を蔑む。
物語のラストは「希望」が見えたシーンでよかったです。