「FLESH&BLOOD」の二次小説です。
作者様・出版社様は一切関係ありません。
一部残酷・暴力描写有りです、苦手な方はご注意ください。
海斗が両性具有設定です、苦手な方はご注意ください。
「海斗、本当に行くの?」
「うん。」
「そう・・海斗、忘れないで、離れていても、僕達の心は繋がっているから。」
「うん・・」
成田空港の国際線出発ロビーで、和哉は親友・東郷海斗を見送った。
機上の人となった海斗は、ロンドンに着くまでの間、本を読もうと思い、リュックに入れてあったペーパーバックを取り出した。
その本は、ロンドンで暮らしていた頃、セシル・コートの古本屋で見つけた、あるフィギュアスケート選手の自伝だった。
イングランドの世界的に有名なスター、フランシス=ドレイクの半生を綴ったものだった。
彼に憧れ、渋る両親を説得しフィギュアスケートを習い始めてから、もう十二年になる。
ジュニアの頃は好成績を残していた海斗だったが、シニアデビューを二年前に果たしてからは、良い成績をひとつも残せなかった。
“天才少年”、“銀盤の神童”と海斗を一時期もてはやしていたマスコミも、海斗がスランプに陥ったら、まるで掌を返したかのように冷たくなった。
快活な性格だった海斗は、いつしか部屋に引き籠もり、塞ぎ込むようになった。
そんな彼を見かねた親友・森崎和哉が、海斗の母・友恵にある提案をした。
「イングランドに留学?」
「ええ。向こうの方が、日本よりも暮らしやすいでしょうし・・」
「そうね。長い間向こうで暮らして来たし、この際環境を変えた方が海斗にとってはいいかもしれないわね。」
長男を溺愛していた友恵は、和哉の話に乗った。
こうして、海斗は幼少期から十四歳まで暮らしていたイングランドで、再び暮らす事になった。
しかも、憧れの大スター、ドレイクが運営するフィギュアスケート選手が通う専門学校に通う事になったのだから、海斗は出発前夜、興奮のあまりなかなか眠れなかった。
その所為もあってか、海斗はドレイクの自伝を半分読んだところで、眠ってしまった。
目を開けた海斗は、自分が船上に居る事に気づいた。
(あれ、どうして・・)
「カイト、ここに居たのか。」
状況がわからぬまま海斗がぼうっとしていると、彼の目の前に現れたのは、長い金髪をなびかせ、宝石のように美しい蒼い瞳で自分を見つめる美男子の姿があった。
「あなたは、誰?」
「そうか、思い出せないのか。無理もない、“あんな事”があったからな。」
「“あんな事”って・・」
「カイト、また会おう。」
男はそう言うと、海斗の唇を塞いだ。
徐々に、海斗と男との間に突然発生した白い霧が、男を包んでいった。
(待って、俺はあなたに聞きたい事が・・)
ドン、と激しい衝撃音がして海斗が目を開けると、そこはロンドン行きの飛行機の中だった。
(夢だったのか・・)
彼を乗せた飛行機は、程なくヒースロー空港に着陸した。
『これ、君の物か?』
『ありがとうございます。』
飛行機から降りようとした海斗は、いつの間にか床に落ちていたペーパーバックを拾ってくれた男に礼を言った。
その男は、黒髪に美しい翠の瞳をしていた。
『君は、スペイン語が話せるのか?』
『はい、少し・・』
『そうか。わたしは、ビセンテ=デ=サンティリャーナ、君の名前は?』
『カイト=トーゴ―です。』
『カイト、カイトだと!?』
男の翠の瞳が、美しく煌めいた。
『ありがとうございました、それでは。』
海斗は逃げるようにその場を後にした。
ヒースロー空港の国際線到着ロビーには、家族や友人を出迎える人達でごった返していた。
そんな中で海斗は、一人の男の存在に気づいた。
ブルネット、黒褐色の髪と灰青色の瞳をしたその男は、ゆっくりと海斗に近づいて来た。
「君が、カイト=トーゴ―か?俺はナイジェル=グラハム、君を迎えに来た。」
「初めまして、グラハムさん。」
「ナイジェルでいい。これから、車で学校へ向かう。」
「ロンドン市内じゃないんですか?」
「学校はプリマスにある。ドライブしながら、色々と君の事が知りたい。」
「は、はい・・」
(え、俺もしかして・・)
「ボーッとするな、置いていくぞ!」
「すいません!」
慌てて海斗は、謎の男・ナイジェルの後を追い掛けた。
「あなたと、ドレイクさんはお知り合いなんですか?」
「ああ。」
ナイジェルが発した言葉はそれだけで、プリマスに着くまで彼は一言も話さなかった。
「見えて来た、あそこだ。」
バックランド・アビィにあるフィギュアスケート専門学校は、白亜の美しい建物だった。
「ナイジェル、遅かったな。」
「道が少し混んでいたんだ。」
海斗がナイジェルと共に車から降りると、二人の前に金髪碧眼の美男子が立っていた。
「ジェフリー、この子は今日から入学する事になっているカイト=トーゴ―。カイト、こちらは俺の親友の、ジェフリー=ロックフォードだ。」
「ジェフリー=ロックフォード・・」
彼の名前なら、フィギュアスケートをしている者なら誰でも知っている。
ドレイクの愛弟子で、昨年の全世界選手権大会の王者。
“英国の至宝”と謳われる程の彼の美貌を、暫く海斗は惚けた顔をしながら眺めていた。
「どうした?俺の美しさに見惚れたか?」
「いえ・・何処かで、あなたと会ったような気がして・・」
「俺を口説くのは百年早いぞ、坊や。さてと、こんな寒空の下で長話をするのも何だから、中へ入らないか?」
「は、はい・・」
こうして、海斗の新しい生活が始まった。
「ここが、お前の部屋だ。」
「うわぁ、広い・・」
「朝食は毎朝七時、夕食は午後七時からだ。門限は午後七時まで。何か聞きたい事は?」
「いいえ。」
初めて親元から離れて寮生活を送る事になった海斗だったが、自分に四六時中まとわりついて離れようとしない友恵から解放され、寮生活は快適そのものだった。
そんな中、海斗がいつものようにスケートリンクで練習をしていると、入口の方が急に騒がしくなった。
(何だろう?)
海斗が入口の方を見ると、そこには飛行機の中で会った黒髪翠眼の男―ビセンテ=デ=サンティリャーナの姿があった。
(あの人、何でここに・・)
幼い頃―物心がついた頃から、ビセンテ=デ=サンティリャーナは“ある夢”を見ていた。
それは、悲しい別離の夢だった。
赤毛の少年が、口元を血で濡らしながら、恋人を助けてくれと自分に頼んでいる。
だが、彼の頼みをビセンテは聞く事が出来なかった。
何故なら、彼の恋人は憎きイングランド人だから。
しかし、ビセンテは少年の命が残り僅かだと知り、彼を恋人の元へと行かせた。
別離の口づけを、彼と交わして。
その少年の名は、とても大事な事なのに中々思い出せない。
悶々とした思いを抱えながら、ビセンテは“彼”を捜す為、スケートを始めた。
何故かはわからない、スケートをしていれば、“彼”に会えると信じていたからだ。
そして、運命の時が来た。
ロンドン行きの飛行機の中で、ビセンテはあの赤毛の少年と会った。
『君の名前は?』
『カイト=トーゴ―です。』
“ヴィンセント、優しいね。”
(カイト、お前なのか!?)
目の前に立っている少年は、夢の中に出て来る少年と同じ赤毛だった。
(まさか、この子が・・)
『ありがとうございます。』
本を拾ってくれた礼を言った少年は、そのまま自分に背を向けて去っていった。
すぐにビセンテは赤毛の少年―東郷海斗の事を調べた。
日本のフィギュアスケーターで、幼少期から十四歳までイングランドで暮らしていたので、英語・フランス語・スペイン語が堪能。
ジュニア時代、数々の功績を残していたが、シニアデビューしてからはスランプに苦しみ、九月からフランシス=ドレイクが運営するフィギュアスケート専門学校に入学―奇しくも、その学校はビセンテが講師を務める学校だった。
(カイト、早くお前に会いたい・・)
はやる気持ちを抑えながら、ビセンテはロンドンからプリマスへと向かった。
(今度こそ、お前を離しはしない、カイト!)
学校に着くと、ビセンテは海斗を捜した。
「カイト=トーゴ―を捜しているんだが・・」
「あぁ、カイト君なら、今スケートリンクで練習中よ。」
「ありがとう。」
ビセンテが息を切らしながらスケートリンクの中に入ると、そこには海斗の姿があった。
(カイト、また会えた・・)
ビセンテがそんな事を思いながら海斗を見つめている頃、海斗はスケートリンクで練習を続けていた。
「ねぇ、あの人・・」
「ビセンテ=デ=メンドーサじゃない?」
「嘘、どうして彼がこんな所に居るの!?」
リンクサイドでビセンテの姿を見て色めき立つ女子生徒達を無視して、ビセンテは迷う事無く海斗の元へと向かった。
「カイト!」
急に肩を掴まれ、バランスを崩して転倒しそうになった海斗を、ビセンテは支えた。
「大丈夫か?」
「はい・・あなたは・・」
「わたしの事を、覚えていてくれたのか?」
「うん・・あの、そろそろ離して貰ってもいいですか?」
「済まない・・」
ビセンテは喜びの余り、海斗を強く抱き締めてしまっていた。
「カイト、どうした?」
「ジェフリー・・」
ビセンテの前に、あの金髪の悪魔が現れた。
「久しいな、ロックフォード。」
「おやおや、誰かと思ったら、メンドーサ様じゃないか?こんな所で、俺の生徒を口説かないで貰いたいね。」
「俺の生徒、だと?」
ビセンテはこめかみに青筋を立てながら、そう言ってジェフリーを睨んだ。
「カイトは今日から俺の生徒になった。一足遅かったな。」
「いいや、今からでも遅くはない!カイト、わたしと一緒にスペインへ来てくれ!」
「嫌だ、俺は行かない!」
「おいおい、強引な男は嫌われるぜ?」
ジェフリーは、口元に不敵な笑みを浮かべてそう言った後、海斗の肩を抱いてスケートリンクから出て行った。
(おのれ、ロックフォード!)
一度ならず、二度までもビセンテは海斗をジェフリーに奪われてしまった。
だが、ビセンテは“昔”のように海斗を諦めたりしたくなかった。
(わたしは、カイトを諦めない!)
ビセンテの胸の中で、情熱の炎がメラメラと燃え上がった。
「ゴホッ、ゴホッ」
プリマスに冬の気配が近づいて来た頃、海斗は風邪をひいてしまった。
体調管理が選手にとって一番大事な事なのに、それを疎かにしてしまうなんて、情けない。
海斗がベッドの中で寝返りを打っていると、ドアを誰かがノックする音が聞こえた。
「はい・・」
熱でフラフラになりながらも、海斗はベッドから起き上がろうとしたが、そのまま意識を失ってしまった。
『カイト、しっかりしろ!』
(誰、俺を呼ぶのは?)
海斗が目を開けると、そこにはジェフリーの姿があった。
彼はいつものジャージ姿ではなく、十六世紀のヨーロッパの貴族のような服装をしていた。
『まだ死ぬな!』
海斗はジェフリーに何か言おうとしたが、苦しくて声の代わりに咳ばかりが出て来る。
(ジェフリー、まだあなたと離れたくないよ。)
海斗は、そのまま目を閉じた。
「カイト、大丈夫か?」
「ジェフリー・・」
「ここは病院だ。お前は肺炎になったんだ。」
「そう・・」
「大丈夫だ、一週間入院したら、良くなる。」
「本当?」
「ああ。」
「良かった・・」
「カイト?」
「ごめん・・ちょっと、悪夢にうなされちゃって・・」
「悪夢は忘れろ。今お前に必要なのは休養だ。」
「わかった・・」
海斗はジェフリーの言葉に安心し、寝息を立て始めた。
「カイトの様子はどうだ?」
「少し安心して眠った。どうやら、悪夢を見てうなされていたようだ。」
「悪夢?」
「ああ。」
ジェフリーはナイジェルと共に病院から出ると、昼食を取りにマクドナルドへと向かった。
「こんなにパンが柔らかいなんて、信じられない。」
「いつまで言っているんだ、あんたは。」
ナイジェルはハンバーガーを頬張りながらそう言ったジェフリーを、少し呆れた顔で見た。
「カイトにも、前世の記憶があると思うか?」
「さぁな。だが、断片的には記憶があるようだ。」
ジェフリーはそう言いながら、ポテトを食べた。
「カイトはきっと、肺病に罹った時の夢を見たんだろうな。」
「そうかもしれない。」
ジェフリーとナイジェルには、前世の記憶がある。
十六世紀に海賊として生きた記憶が、二人にはあった。
ジェフリーが前世の記憶を取り戻したのは、彼が三歳の時だった。
最初は戸惑ったが、次第にジェフリーはその記憶を徐々に受け入れていった。
スケートを習い始めたのは、児童養護施設で一日無料体験をした事がきっかけだった。
まるで水を得た魚のように、ジェフリーはスケートを習い始めると、メキメキと上達していった。
シニアデビューを果たした年に、ナイジェルと“再会”した。
「ジェフリー、ジェフリーなのか?」
「ナイジェル、ナイジェルなのか?」
ナイジェルと再会した時、ジェフリーはグローリア号の皆と再会した。
「おかしら~!」
「本物のおかしらだ~!」
「おいおい、人を幽霊みたいに言うな。」
「カイトは、まだ見つからねぇんですかい?」
「ああ、色々と捜しているんだが・・」
「きっとカイトは見つかりますって!おかしらとカイトは、運命の絆で結ばれているんですから!」
(運命の絆、か・・)
確かに、海斗との出会いは、運命そのものだった。
結核が悪化し、彼から実は自分は予言者なのではなく、二十一世紀から来た人間なのだという突拍子もない話を聞いた時、ジェフリーは驚いたが、彼が居た時代には結核を治す薬があり、必ず結核を治して自分の元へ帰って来ると言ったので、快く彼を送り出した。
そして、海斗は自分の元に帰って来てくれた―髪を美しい赤に染めて。
紆余曲折を経て海斗と結ばれた時、ジェフリーは彼と離れたくないと思った。
なのに―
「ジェフリー、どうしたんだ?」
「ナイジェル、ひとつ聞きたいんだが・・自分の最期を、思い出す事はあるか?」
「無いな。人間というものは、嫌な記憶や自分にとって都合の悪い記憶を忘れるらしい。」
「そうか。まぁ、誰だって自分の死に際は思い出したくないな。」
ジェフリーがそんな事を言いながらコーラを飲んでいると、外をあのスペイン人が道を歩いているのを見かけた。
ビセンテ=デ=サンティリャーナ。
前世の頃から何かと因縁があったが、今世でもそれは変わらないらしい。
「どうした、ジェフリー?」
「メンドーサと俺は、生まれ変わっても反りが合わないらしい。」
「まぁ、それは仕方ないだろう。それにしても、どうして奴が突然引退してプリマスへやって来たのかがわからない。」
「俺もだ。」
恐らく、ビセンテの目的は海斗だろう。
海斗をホーの丘で見つけたのは自分だから、彼をスペインに連れ行くのは当然だ―そんな考えを、未だにビセンテは持っているらしい。
「何だか、嫌な予感がする。」
「そうか。ナイジェル、現役で復帰する気は・・」
「無い。俺の膝は、銀盤では使い物にならなくなったからな。」
ナイジェルはかつて、ジェフリーと並ぶフィギュアスケート選手だったが、交通事故に遭い右膝を粉砕骨折してしまった。
厳しいリハビリをして事故前と同じような状態に戻ったナイジェルだったが、再び銀盤に戻る事は無かった。
「俺はもう充分に楽しんだ。今は後輩の育成に力を注ぐだけだ。」
「そうか。」
「さてと、もう戻るか。いつまでもここで話をする程、暇じゃないからな。」
「はいはい、わかったよ。」
そんな事を話しながらジェフリーとナイジェルが学校へと戻った頃、ビセンテは海斗を見舞いに病院へと来ていた。
「カイト・・」
「ヴィンセント・・」
「病院に運ばれたと聞いたが・・大丈夫なのか?」
「うん、ただの肺炎だって。一週間入院したら良くなるって。」
「そうか・・」
「大丈夫だよ。」
「カイト・・」
「ヴィンセント、俺は・・」
「わたしは、諦めない。前世ではお前の幸せを願ってお前の手を離したが、今夜お前に会ったらその手を離さないとこの胸に誓った。カイト、だから・・」
「俺は、今も昔も、彼の事を・・」
「それ以上は言うな。わたしは、お前を諦めない。」
ビセンテのエメラルドのような美しい翠の瞳に見つめられ、海斗は思わず目を伏せた。
「あなたの気持ちには、応える事は出来ない。」
「それでも、わたしはお前を諦めない。スペイン男の愛を見縊るな。」
ビセンテは海斗の額にキスすると、病室から去っていった。
(彼は本気だ・・)
昔から、ビセンテは自分に良くしてくれた。
それは、実の弟のように自分に対して接してくれていると最初海斗は思っていたが、次第に彼が自分に対して向ける感情が“愛”なのだと気づいたのは、あの時―喀血した自分を彼が逃がしてくれた時だった。
(でも、俺はあなたの気持ちに応える事は出来ない。何故ならば、今もジェフリーの事を愛してしまったから・・)
海斗は溜息を吐くと、ベッドに寝転がった。
これからどうするのかは、時間をかけてゆっくりと考えればいい。
時間は、充分にあるのだから。
「随分遅いお帰りだな?もしかして、カイトに会いに行っていたのか?」
「だとしたら、どうする?」
ビセンテが学校の職員用駐車場に車を停めてそこから降りると、ジェフリーが彼を待ち伏せしていた。
「へぇ、どうやらお前さんとは本当に反りが合わないようだな。」
「それは当然だ。」
翠と蒼の光がぶつかり合い、二人の間に見えない火花が散った。
「わたしはカイトを貴様から奪ってみせる。」
「そうかい?出来るものならやってみな。」
ジェフリーはそう言うと、ビセンテに背を向けて駐車場から去っていった。
(せいぜい今は勝ち誇るがいい、ロックフォード。最後に笑うのはこのわたしだ。)
一週間後、海斗は退院し、スケートと勉強に追われる日々を送っていた。
そんな中、一人の編入生が日本からやって来た。
それは―
「和哉、どうして・・」
「君が心配になっちゃったから、来ちゃった。」
そう言って舌を出して海斗に笑う和哉を、ジェフリー達は遠巻きに見ていた。
すると、ジェフリーと和哉の目が合った。
和哉は口端を歪めて笑った後、まるでジェフリーに見せつけるかのように海斗の肩を抱き寄せた。
「海斗、学校を案内してくれる?」
明らかな自分に対しての和哉の挑発に、ジェフリーはニヤリと笑った。
(また手強い恋敵の登場か・・これから、楽しくなりそうだ。)
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