一昨日の日曜日、大学の入学式でした。今いるキャンパスは教養部+文系のある方から少し離れていて、今一つフレッシュ感に欠けますが、春休みが開けて新しい顔が増えたという感じはします。これからボチボチ学食が混んできて、空きっ腹を抱えて行列に並ばなければならなくなるのでしょう。そんなことより、金曜日にやるオリエンテーションを兼ねた前期一発目の講義の準備が進まなくて頭が痛いでござるよ。
ノムラ客員教授、ぼやき封印…日体大生に3カ条(サンケイスポーツ) - goo ニュース
ぼやかずに前向きなノムさんなんて、ノムさんじゃなーい! でも、彼の講義なら是非受けたいです。彼が大学新入生に贈った3つのメッセージがこれ↓
〔1〕大いに夢を持って、それに向かって進んでほしい。将来はこういう人生を送りたいという目標を設定し、プロセスが大事
〔2〕努力に即効性はないが、必ずどこかで効果が出る。努力は裏切らない
〔3〕基礎、基本、応用という段階を踏まないといけない。大学の4年間で、人生の基礎を作ってほしい
『基礎』というのは、土台のことです。恐らく野球で言うと「足が速い」とか、「肩がいい」とかのことで、それがあって初めて『基本』ができる。そして『応用』に繋がるということなんでしょう。どの分野でも共通してると思います。大学は基礎を作るところで、それがそのまま応用に繋がるわけではありません。でも、役に立つかどうかはともかく、基礎がないと話しにならないのです。そこがスタートなのです。
Charting Her Own Course (The New York Times)
ニューヨークタイムスに掲載されたテロメア研究によるノーベル賞受賞者エリザベス・ブラックバーン博士の紹介記事です。ツイッターで@t_2Pさんが教えてくれました。
大昔、カリフォルニア大学バークレー校に留学していた先輩先生によると、彼女はとっても美人な方だったそうですが・・・僕がテロメア研究をやりだしてあちこちの学会で見かけるようになった時には、恰幅のいいおばちゃんでありました。時の流れは残酷だ。(笑)
医学系の癌や老化の研究者が殺到してくる前のテロメア研究は、純粋に染色体末端の特殊構造やDNA複製やクロマチン構造を研究する人達のサンクチュアリみたいになっていて、美しい花が咲き乱れ小鳥がさえずるような世界だったのに、流行を追い金をせしめようとする肉食系研究者が跋扈するようになって醜い風景になりました。最近ブームが去ったようで、景色がずいぶん良くなってきました。
この記事を読むまで彼女がタスマニア島生まれのオージーだとは知りませんでした。7人兄弟の2番目だったそうです。なんか育ちが田舎でのびのび育った人っていうのが、今さらながら納得がいきます。なんかとってもいい人な感じなのです。w でも、十代の頃、両親のことでは苦労したそうです。だからこその人柄かもしれません。まあ、これは僕の勝手な『納得』なのですが・・。それにしても、入った大学がメルボルン大で博士号をとった大学が英国の名門ケンブリッジ大だそうだから、すごい英才だったのでしょう。いや、実際すごい英才なのですよ。
エール大学でテロメア研究を始めたのは原生動物(ゾウリムシの仲間)のテロラヒメナ。彼女はこれを“pond scum(池のごみ)”と明るく呼んで楽しく研究していたそうです。そういうのってサイエンスに大切なんですよ。そういうマニアにしか分からないオモシロ研究が後にすごいことになるのです。すごいことになる前は、ほんとにそれを愛してやまない『変な博士』が楽しそうに研究しているわけですな。そして、それにどれだけサポートできるかが、その社会の科学力の基礎を左右するのです。
若手研究者に研究・生活費を助成…ロッテ財団(読売新聞) - goo ニュース
民間の助成金で生活費まで面倒見てくれるのは初めてですね。すごい!
若手に限るのを止めるともっといいのにな。アメリカの研究費は人件費にできます。NIHの出す公的なものでもです。あたり前です。それで生活してOKです。むしろ、それが切れると喰えなくなるので、とれなくなることでリタイヤするし、とれてるうちは何十歳になっても働き続けます。日本でも採択率を大幅に上げて、その代わりにとれなくなったら辞めてよね・・・となると、けっこう大学の風景も変わると思います。そこら辺は、いろんな事情があってあかんのでしょう。これに関しては、僕のような下っ端にエラそうなことをいう資格がなさそうです・・・うん。口にチャックしときます。うん!
本日のお酒:KIRIN CLASSIC LAGER + 手取川 吟醸生酒 あらばしり + 福井米焼酎 ほやって
ノムラ客員教授、ぼやき封印…日体大生に3カ条(サンケイスポーツ) - goo ニュース
ぼやかずに前向きなノムさんなんて、ノムさんじゃなーい! でも、彼の講義なら是非受けたいです。彼が大学新入生に贈った3つのメッセージがこれ↓
〔1〕大いに夢を持って、それに向かって進んでほしい。将来はこういう人生を送りたいという目標を設定し、プロセスが大事
〔2〕努力に即効性はないが、必ずどこかで効果が出る。努力は裏切らない
〔3〕基礎、基本、応用という段階を踏まないといけない。大学の4年間で、人生の基礎を作ってほしい
『基礎』というのは、土台のことです。恐らく野球で言うと「足が速い」とか、「肩がいい」とかのことで、それがあって初めて『基本』ができる。そして『応用』に繋がるということなんでしょう。どの分野でも共通してると思います。大学は基礎を作るところで、それがそのまま応用に繋がるわけではありません。でも、役に立つかどうかはともかく、基礎がないと話しにならないのです。そこがスタートなのです。
Charting Her Own Course (The New York Times)
ニューヨークタイムスに掲載されたテロメア研究によるノーベル賞受賞者エリザベス・ブラックバーン博士の紹介記事です。ツイッターで@t_2Pさんが教えてくれました。
大昔、カリフォルニア大学バークレー校に留学していた先輩先生によると、彼女はとっても美人な方だったそうですが・・・僕がテロメア研究をやりだしてあちこちの学会で見かけるようになった時には、恰幅のいいおばちゃんでありました。時の流れは残酷だ。(笑)
医学系の癌や老化の研究者が殺到してくる前のテロメア研究は、純粋に染色体末端の特殊構造やDNA複製やクロマチン構造を研究する人達のサンクチュアリみたいになっていて、美しい花が咲き乱れ小鳥がさえずるような世界だったのに、流行を追い金をせしめようとする肉食系研究者が跋扈するようになって醜い風景になりました。最近ブームが去ったようで、景色がずいぶん良くなってきました。
この記事を読むまで彼女がタスマニア島生まれのオージーだとは知りませんでした。7人兄弟の2番目だったそうです。なんか育ちが田舎でのびのび育った人っていうのが、今さらながら納得がいきます。なんかとってもいい人な感じなのです。w でも、十代の頃、両親のことでは苦労したそうです。だからこその人柄かもしれません。まあ、これは僕の勝手な『納得』なのですが・・。それにしても、入った大学がメルボルン大で博士号をとった大学が英国の名門ケンブリッジ大だそうだから、すごい英才だったのでしょう。いや、実際すごい英才なのですよ。
エール大学でテロメア研究を始めたのは原生動物(ゾウリムシの仲間)のテロラヒメナ。彼女はこれを“pond scum(池のごみ)”と明るく呼んで楽しく研究していたそうです。そういうのってサイエンスに大切なんですよ。そういうマニアにしか分からないオモシロ研究が後にすごいことになるのです。すごいことになる前は、ほんとにそれを愛してやまない『変な博士』が楽しそうに研究しているわけですな。そして、それにどれだけサポートできるかが、その社会の科学力の基礎を左右するのです。
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民間の助成金で生活費まで面倒見てくれるのは初めてですね。すごい!
若手に限るのを止めるともっといいのにな。アメリカの研究費は人件費にできます。NIHの出す公的なものでもです。あたり前です。それで生活してOKです。むしろ、それが切れると喰えなくなるので、とれなくなることでリタイヤするし、とれてるうちは何十歳になっても働き続けます。日本でも採択率を大幅に上げて、その代わりにとれなくなったら辞めてよね・・・となると、けっこう大学の風景も変わると思います。そこら辺は、いろんな事情があってあかんのでしょう。これに関しては、僕のような下っ端にエラそうなことをいう資格がなさそうです・・・うん。口にチャックしときます。うん!
本日のお酒:KIRIN CLASSIC LAGER + 手取川 吟醸生酒 あらばしり + 福井米焼酎 ほやって