先週土曜日放送のこの番組をBDに録画して見ました。
登場するのは、昆虫等を専門とする写真家の栗林慧(くりばやし さとし)さん80歳と芥川賞作家でもある作家の柳美里(ゆう みり)さん50歳。
(マイテレビの画面)
このような方々です。
それで、なぜ、この番組を見たかというと、栗林さんが「アリの世界」を見ているということが新聞欄に出ていたからで、私も時々庭の草引きをして働き者のアリのことが気になっていたからです。
栗林さんは小さいころ「田舎もん」といじめられていたが、昆虫が好きで工作が得意で、その点で一目おかれる存在。
自衛隊や保険会社に勤めながら、お金をため、一眼レフを買い、「虫の目レンズ」(内視鏡を組み入れている)や「赤外線自動撮影装置」を自分で製作して、「昆虫の目線」で世界を撮ることに成功し、第一人者になる。
また、柳さんも在日韓国人として小さいころに「ばい菌」といじめられたが、昆虫の世界が好きで、書くことを通じて才能を開花。
二人とも小さいころ「虫博士」と言われていたそうだ。
栗林さんによると、女王アリはたくさんの子供を産むが、子供がさなぎから出るときに子アリがその殻を破るのを手伝ってあげ、いとおしく抱くそうだ。その様子は、母牛が生まれたての子牛をなめてあげるのに似ているという。
柳さんは現在福島県相馬市に住んで、原子力発電所の事故で生活が苦しい人の相談相手になったり、高校生を立派に育てるための演劇の手助けや本屋を家の隣に設けて学習支援をされている。
その生活は今までの鎌倉での作家としての「発信」一方向だった世界から他人との交流を通じた「受信」により自分も磨かれていく「新たな世界」へ転換されたという。
栗林さんも昆虫の世界という「普段目にできない世界」を拡大して見ることとにより、物の見方が180°変わったようだった。
人間の目は「美しい物」(人間の世界が不浄なら昆虫の世界は清浄)に向くように出来ており、これからも地方に身を置き、「美しい物」を見たり、創作する活動に力を入れられるそうだ。
自分も、そうした観点から、今後頑張ろうと思った。
この番組は再放送だったので、今でもNHKオンデマンド等に出ていると思います。