日本橋 麒麟堂前である男が胸にナイフを刺され、殺される。手には血のついた白い折り鶴が。
殺されたのは、青柳武昭という53歳の男(中井貴一)。カネセキ金属の本部長。
その男を殺したと思われる八島冬樹が警察に追われ逃げるところをトラックにはねられ、意識不明の重体に。八島は青柳のカバンや財布を持っていた。八島はカネセキ金属に派遣で働いていたが、6か月前に首になった。
青柳は殺される前に息子の母校へ電話。息子が昔水泳部をやめた原因を探していた。
八島はインターロックをきられたコンベヤーで事故にあい、背中を強打し、手がしびれるように。それが解雇の原因か?
八島には中原かおりという恋人がいた。貧乏な生活を一緒に。中原は妊娠していた。
刑事の中心は加賀恭一郎(阿部寛)
青柳は日本橋界隈の七福神(水天神)めぐりをしていたようだ。
その途中で紫の鶴を賽銭箱に乗せて写真をとる。
なぜ???
「生きている人は、死んだ人のメッセージを受けとる義務がある」
水天神は安産だけでなく水難の神様。
翼のある麒麟像は、日本の道路のスタート地点。
青柳の息子(悠人)は中学時代水泳部。途中で退部。その時、友達(吉永君)がおぼれる。
キリンノツバサというブログ。
東京のハナコさん。実は悠人が始めたもの。
それを、PCを見た父武昭が引き継ぐことに。
疑問に思っていた謎は、吉永君の事故に息子が関係しているのかも?
そして明かされていく真実。
実は、父は××を問い詰め、殺されることに。
武昭を追っていた八島が、拾ったバックと財布を持っていたために犯人に。
そうして事件は解決し、○○が最後に自首に向かうところでエンディング。
うまく、組み合わさったトリック。
犯人に思われた男が実はそうではなかった。
東野圭吾得意の仕掛けが「麒麟の翼」というシンボルと共に見ているものを引きつけていた。
中でもすごかったのは、加賀が中学の先生を叱る場面。
「あなたが、(実際に犯罪を犯した時に、子どもの将来を思い)子どもたちをかばったがために、殺人をしても自首しようとしないようになってしまった。教師として失格だ!」
うーん。そこまで言える人はすごい。