キラーストレス（Killer Stress)にいかに立ち向かうか！（Ｎスペを見て）

ストレスという言葉を知らない人はほとんどいないでしょう。
でも、ストレスとはどういう意味で、どうしてストレスから病気になるのか、そして、いかにして対処するかまで知っている人は少ないのでは？

そういう意味では、この前のＮスペは優れていたと思う。

まず、ストレス。
これは例えば、ボールを叩けば引っ込むようなもので、引っ込んだ状態がストレス。
その原因がストレッサー。
配偶者の死という最も大きなストレスから、小さなものまでいろいろある。
結婚や昇進というような嬉しいこともストレスになる。

でも、ふつうのストレスでは、元に戻ることができる。

しかし、たくさんのストレスを長時間受けると、元に戻れなくなる、これが病気だ。

番組では、ストレスを受けると脳の中央にある「扁桃体」という部分の命令で、副腎が緊張させる（つまり心拍数を上げたり、血圧を上げたり）するホルモンを出すように命令するという。（このことは、人類が狩猟をしていた時には、ライオンとかと戦うときに役立ったが、今はそれがかえってマイナスに）

そして、やがて、細菌とも反応して血栓を作り出し、大変なことに。都市部ほど危険性が高い。

また、体だけでなく、脳の中の「海馬」という部分の細胞を痛めるので、記憶や感情に支障が出る。

仮に、上司にきつく叱責されると人間はマインド・ワンダリング（こころの迷走）を起こす。

人間はふつうでも、通常約半分くらい、「今」のことを考えているのではなく、「過去」のことや「未来」のことを考え不安になっているのに、そのことを増幅させるのだ。

これは、今、叱られたことだけでない。３０年前に虐待とか受けたことも扁桃体を敏感にさせるらしい。

これを抑えるには、「前頭葉」から「扁桃体」にブレーキをかけるしかないのだが、そのためには、

（１）コーピング

自分が気晴らしになれることをリストアップする。できたら、１００くらい。

例えば、○○という銘柄のワインを飲むとかいうたぐいの細かいことまで。

そして、その項目のどれが１０点満点で何点くらいかを「達成感」と「喜びと楽しみ」で評価する。

自分のストレスをこうすれば、軽減できるという経験を積んで認知すること。これがコーピングらしい。


（２）マインドフルネス

これは、座禅で瞑想するような感じ。

体の力を抜き、背筋を伸ばして、椅子に深くかけ、自然と呼吸する。

その呼吸に意識を集中する。

１０分くらい毎日続けると効果があるらしい。８週間で体の不調の８０％、心の不調の４０％が改善されるとか。

とにかく、だまされたと思ってやりましょう。

これは、「過去」や「未来」の不安に心を動かさずに、「今でしょ」に集中することに意味があるらしい。