量子コンピュータ授業 #8 量子コンピュータの歴史
量子コンピューターの歴史は、実におもしろい起源を持って居る。それは今に始まった事ではなく、ズーッと長い因縁の歴史を持って居る。元々量子力学は、極微の世界を記述する為の力学である。それ以前の量子の発見はマックス・プランクに因り溶鉱炉の例を挙げて、黒体輻射の謎を解明する事から始まったものだ。自然は連続量で構成されているのではなく、飛び飛びの最小量である量子から出来ているという仮説である。それがどんなに極微の量であるかはフランク定数の数値を見れば一目で明らかです。そして量子力学は実に常識的理解を嘯く現象で構成されていて、なかなか知的には理解しがたい灰汁の強さを持って居る。重ね合わせという現象と波束の収束が何の為に何時起こるのか。そんな波束の収束などなど起こらないという理論もある。いわゆるエベレット2世の提出する多次元世界である。量子コンピューターは、その多次元世界を前提としているのではないでしょうか。
そして、古田さんの解説でドィッチュが主張している様に、量子コンピューターは今ある現象の再解釈を為す事に因って、次の時代の新しい考え方を生み出すかもしれない。それはドィッチュが言うように人間の意識に関する新次元かもしれない。最終的には物理法則は生命のこころと言う現象に肉薄する運命を自ずとその内に含んでいるものなのだろう。我々が物事を知るという事は、どういうことか?それは当然の事だが情報に関連している。知るという効果の物理学的な意味を追求すると、それは実に深い認識の意味を持つ事に成る。知ることはエントロピーを減少させるのか増大させるのか?、この問いの結論はまだ見出されてはいない。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます